約9割がECなどで商品を検討する際にUGCをチェック [Letro調べ]

ECのミカタ編集部

企業のマーケティングDXを支援するアライドアーキテクツ株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長 CEO:中村壮秀、証券コード:6081)でSaaS事業を展開するプロダクトカンパニー(カンパニープレジデント:村岡弥真人)が提供する運用型UGCソリューション「Letro(レトロ)」は、生活者の購買行動におけるUGCの影響度を把握するためインターネットリサーチを実施し、10~60代の男女1,083名が回答した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

▶調査名称:生活者の購買行動におけるUGC影響度調査

▶調査主体:Letro

▶調査時期:2022年10月27日~11月7日

▶調査方法:Fastask(株式会社ジャストシステム提供)によるオンラインアンケート調査

▶調査対象:10~60代の男女

▶調査対象数:1,083名

※「運用型UGC」は、訴求・SKU・展開チャネル毎のUGC生成から活用のサイクルを回しつづけることで顧客体験を最大化し、売上成果に繋げる運用モデル。
※同調査では、「UGC」=「生活者によるクチコミやレビュー」のことを指す。

購買行動において重要な情報源とは?

購買行動において重要な情報源とは?

まずはじめに「新しい商品やサービス、お店・施設を知るきっかけ」について聞いたところ、「テレビCM・番組(56.8%)」、が最も多い回答数を集めた。インターネットの普及により、テレビの視聴時間は減少傾向にあるが、新しい商品を知るきっかけとしては、未だテレビが多くの方のきっかけになっていることがわかった。

また若年層においては、他の世代に比べて「SNSやネット上に発信される一般人からのクチコミや情報」や「有名人インフルエンサー」がきっかけとなっており、SNSが身近にある世代ならではの結果となった。

購入前や来店前に情報を探す場所は?

購入前や来店前に情報を探す場所は?

「購入・来店前に情報を探す場所」について聞いたところ、「検索エンジン(46.6%)」がトップとなり、「店頭(26.8%)」「テレビCM・番組(24.2%)」「SNSやネット上に発信される一般人からのクチコミや情報(20.6%)」「ブランドの公式サイト(20.4%)」が続く結果となった。

10~30代は「ブランド公式サイト」より「一般人のクチコミ」を利用している割合が高く、企業発信のコンテンツよりも、生活者発信のコンテンツを求めていることがわかった。

購入や来店の意思決定の際に最重要視する情報は?

購入や来店の意思決定の際に最重要視する情報は?

さらに、「購入や来店の意思決定の際に、最も重要視する情報」について聞いたところ、TOP3は「店頭(20.0%)」「検索エンジン(15.8%)」「SNSやネット上に発信される一般人からのクチコミや情報(10.2%)」の順となった。

「店頭」「検索エンジン」「SNSやネット上に発信される一般人からのクチコミや情報」の3つは、「知るきっかけ」から「情報検索」、「意思決定」の全てのフェーズにおいて多くの回答を集めており、生活者の購買行動において重要な情報源となっていることがわかった。

約9割が商品を検討する際にUGCをチェック

◆「ネット通販や定期通販」で商品を検討する際のUGCチェック状況

「ネット通販や定期通販で商品を購入する」と回答した人に対して、「ネット通販や定期通販での購入検討時のUGCのチェック状況」を聞いたところ、全体の88.5%がUGCをチェックすることが明らかになった。Letroが実施した「生活者のUGCに対する意識調査 2022」においては、全体の64.6%が「購買の際にUGCを信頼する」と回答をしていたが、「ネット通販や定期通販」にフォーカスするとそれを24ポイントも上回ることから、ネットショッピングの際はよりUGCが重要視されると分析している。

◆「小売店」で商品を検討する際のUGCチェック状況

次に、「小売店で商品を購入する」と回答した人に対して、「小売店で商品を検討する際のUGCのチェック状況」を聞いたところ、店頭で商品を実際手に取って購買を検討するときでも7割がUGCをチェックすることが明らかとなった。この結果から、小売店はもちろん自社では小売販売をしないブランドでも、UGC施策に注力する必要があると分析している。

◆来店を検討する際のUGCチェック状況

さらに、「お店や施設に来店する」と回答した人に対して、「お店や施設への来店を検討する際のUGCのチェック状況」を聞いたところ、約7割がUGCをチェックしていることがわかった。さらに、施設のカテゴリ別にみると傾向が大きく異なっていた。「飲食店(58.2%)」や「レジャー施設(53.5%)」では約半数がUGCをチェックすると回答しているが、日常的に利用される「スーパーマーケット(28.2%)」や「デパートなどの総合型施設(29.7%)」では3割を切る結果となっており、初めて行く施設や利用頻度が低い施設では特にUGCがチェックされていると分析している。

UGCを探すタイミングは?

「商品・サービスの購入や、お店・施設への来店の際にUGCをチェックする」と回答した人に対して、「UGCを探すタイミング」について聞いたところ、「購入や来店のために、広く情報収集をしている段階(56.4%)」「購入や来店の候補を絞る段階(54.7%)」でチェックされていることがわかった。

また情報収集や検討のタイミングだけでなく、4人に1人は購入を検討する直前にもUGCをチェックしていることから、企業はユーザーが商品を購入する場所にもUGCを置くことで離脱防止や購入の後押しができると分析している。

商品購入時に重視されるUGC

商品購入時に重視されるUGC

最後に、「商品を購入する際に重要視する情報」について聞いたところ、全世代共通して「商品を購入した人から発信される情報」が多い結果になった。この結果から、企業は商品購入した生活者の発信コンテンツ(=UGC)を上手く生成することで販促効果を高めることができると分析している。

サマリー

同社は、今回の調査背景として次のように述べている。

「生活者によって作られたコンテンツの総称である『UGC』。Letroが2022年9月に実施した『生活者のUGCに対する意識調査』によると、生活者のUGCに対する信頼度は年々高まっており、64.6%もの方が『UGCを信頼する』という結果になるなど、生活者の重要な判断材料になっていることがわかります。そこで今回、企業にとってより良いマーケティングの支援を行うために、生活者が購買行動においてUGCの影響をどのように受けているのかを把握するべく、『生活者の購買行動におけるUGC影響度調査 2022』を実施しました」

運用型UGCソリューション「Letro」事業責任者の村岡弥真人氏コメント

「今回の調査結果から、生活者はより中立的な情報を求めていることが明らかになりました。特にUGCにおいては、『一般人の発信』『購入した方からの発信』がPR投稿やインフルエンサー投稿と比べて重要視されていることから、単にSNS上にコンテンツがあれば良いのではなく、リアルで中立的なUGCを発生させることが大切であるということが分かります。認知目的では露出量が引き続き重要になりますが、検討から意思決定の領域において企業がUGCに求める指標は中身の質によりシフトしていくべきでしょう」

同社は、調査を受けて次のように分析している。商品を知るきっかけから、購入前に情報を探す場所、購入の意思決定の際に最も重要視する情報の全てのフェーズにおいて「SNSやネット上に発信される一般人からのクチコミや情報」は上位回答となっており、生活者の購買活動においてUGCが重要な情報源となっていることがわかりました。また、購買活動において、「企業発信の情報」よりも「生活者発信の情報」が重要視されているという結果からもUGCの影響力の高さが見て取れるとしている。

同調査では、他にも「UGCをチェックする理由」や「チェックする場所」を分析しており、その結果、年代によりその回答が異なることが分かった。この結果からも企業は商品ターゲットに応じて最適な場所・内容でUGCが生成されるための機会を設計する必要があるとしている。

さらに、商品・サービスの情報収集や選定段階だけでなく、購入を検討する直前にも全世代の4人に1人がUGCをチェックしていることから、"購入する場所にもUGCを置く"といったような、チャネル毎の最適なUGC活用も販促効果につながると分析しており、今回の調査からもマーケティングやプロモーション施策におけるUGCの重要性が浮き彫りとなったようだ。

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