ウェブ接客ツール「KARTE」が、EC企業・通販企業の注目を集める

テストでは、商品購入率が平均15〜20%向上

「KARTE(カルテ)」は、リアル店舗では当たり前のように行われている「相手の状況にあわせた接客」をウェブサイトでも可能にするサービスだ。開発は株式会社プレイド。

数行のコードをウェブサイトに埋め込むだけで、訪問者の特徴や行動をリアルタイムに可視化できるので、個々の訪問者にあわせた接客を行うことが可能だ。
さらに訪問者に対するアクションは自動化でき、サイト運営者の手間を増やすこともない。

効果的な施策のテンプレートはあらかじめ用意されている。利用したい施策を選ぶだけで、「KARTE」による効果的な接客がすぐに開始される。

訪問者に対して無理なく効果的なアプローチを継続して行うことができるため、EC企業や通販企業からの注目を集めている。

消費者を通販サイトに呼び込んでも、誰が訪問したのか把握できないとか、会員登録や購入といったコンバージョンにつながらないといった課題を抱えるサイトは少なくない。
しかし、訪問者一人ひとりの特徴をリアルタイムに解析できれば、適切なアクションを実行できる。
クローズドβ版によるテスト導入では、接客効果として購入転換率(商品購入率)が平均15〜20%向上、最大で3倍の数値を記録したという。

ECの販売方法は新たな時代へ

リアル店舗の場合は、「あの人はお得意さまだ」「あの人は何かを探している様子だ」などといった形で、スタッフが訪問者の様子を確認し、相手の方に合わせて接客を行っている。
同様に「KARTE」の場合、このユーザーが何回訪問して、今までいくら買い物したか、CVR(コンバージョンレート)はどれくらいかなどといったきめ細かなデータがリアルタイムで取得できる。このデータを活かして、事業者側は個別カスタマイズされた「接客」を行う。例えば20回訪問して、しばしば商品を買ってくれた「お得意様」に対しては、「お得意様限定セール」などのお知らせをプッシュ通知できる。

これまでほとんどのウェブサイトでは、どの訪問者に対しても同じ接客態度になっていた。と言うよりは、個別の接客等が行えていなかったというのが実情である。

しかし、「KARTE」の登場により、EC事業はきめ細やかな接客ができる時代に入ったと言えるだろう。