Googleのリアル陣取りゲーム「Ingress」がローソンと提携か

最近話題の散策ゲーム


Googleが提供するスマートフォン向けアプリ「Ingress」は、スマートフォンの位置情報を利用する無料のゲームだ。
全世界でのダウンロード数は800万以上に上り、国内でも急速にユーザーを増やし話題となっている。ゲームは、プレイヤーが青もしくは緑いずれかの陣営に加わり、現実世界に点在する名所旧跡など(ゲーム内ではポータルとして設定)のポータルを占拠することで、自陣のエリアを拡大していくという陣取り合戦だ。
昨日の夜まで自軍のポータルであった最寄りの駅が、翌朝には敵軍のポータルになっていたなんてこともあり、プレイヤーはリアルな時間と土地を共有しながら常に取るか取られるかの陣取り合戦に参加するのだ。

ポータルの登録はプレイヤーによる申請登録制になっており、像や歴史的建造物などが申請を通りやすく、日本では神社や郵便局、公園などがよくポータルに設定されている。
Google公式フィットネスゲームと言われることもあり、付近のポータルを探し求め、気がつけば数km移動することが日課となったという話や、痩せるというキーワードなどで耳にした人も多いだろう。

公式ロゴがポータルに出現「ローソン」と提携か?


11月15日「Ingress」にある変化が訪れた。大手コンビニチェーンの「ローソン」の店舗が公式ロゴと共に一挙にポータルとして登録されたのだ。公式な発表はまだ無いが、これまで、コンビニなどはポータルに登録されることがなかっただけに「Ingress」と「ローソン」の提携は間違いないと思われる。

9月には、岩手県が全国自治体で初の試みとなる「岩手県庁Ingress活用研究会」を発足。研究会では、県内の有名観光地はもちろん、アクセスは悪いがオススメの場所「宮沢賢治ゆかりの地」「妖怪スポット」など歴史や文化にも興味を持ってもらうという狙いでテーマ性のあるポータルを設置。観光振興や情報発信のPRツールとして「Ingress」を活用していくとし、ただのゲームという枠を超えた動きを少しずつ見せ始めている。

完全無料の「Ingress」のプレイに合わせ、様々なグッズや機器を購入する行為は「リアル課金」と呼ばれ、このゲームの持つ魅力と可能性を示している。例えば自転車、モバイルバッテリー、防水ポーチの購入などだ。自転車は「Ingress」における移動手段としては最適で、都市圏ならかなり効率よく付近のポータルを巡回可能になる。今回の「ローソン」との提携は、よりお手軽なアイテムの並ぶコンビニでのリアル課金者を更に増やすだろう。

プレイヤーが実際にその地へ赴き、ゲームに参加する感覚をスマートフォンの画面越しに受けるこの新しいゲーム体験は、初めてECで買物をした商品が届いた時のような新鮮さがあり、ゲームのヒットも頷ける。
今後更に驚きの提携や、新サービスの登場に期待しつつ、今日も日本有数のポータル密集地である新宿で、複数のスポットを巡回しつつ帰宅しようと思う。




−編集部−