農水省「食かけるプロジェクト」 日本の食文化の魅力を伝える越境EC商品を募集

ECのミカタ編集部

農林水産省は、同省が推進する「食かけるプロジェクト」の一環として、日本の食文化・食体験の魅力を伝える「商品」の越境ECによる輸出商品化を支援する取り組みを開始した。

地域の食文化の魅力を伝える「商品」を募集・認定

農林水産省が推進する「食かけるプロジェクト」は、訪日外国人が帰国後も本国にいながら日本の食を再体験できるような環境整備を図り、日本産農林水産物・食品の輸出拡大につなげていく活動。

同省は、新たに開始した取り組みにおいて、訪日外国人が帰国後も日本の食文化・食体験を楽しめたり、その食品を楽しんだ外国人の訪日意欲を増加させたりするような、地域の食文化・食体験の魅力を伝える「商品」を募集・認定し、越境ECによる輸出商品化を支援するという。同省がまとめる募集要項等は次の通り。

▷募集期間
2023年4月27日(木)~2023年6月20日(火)

▷スケジュール
磨き上げ商品の選定:2023年8月下旬
優秀商品の認定 :2024年1月頃
越境ECでの販売開始 :2024年2月頃

▷対象となる商品要件
・地域の食文化・食体験を訴求できる商品(食品)であること

・日本国内で製造・加工された加工食品(飲料・酒類を含む)又はそれらの組み合わせ

・輸出意欲があること

▷商品の選考方法
[1]磨き上げ商品の選定
・応募商品のうち、本事業の支援対象として、輸出向けに磨き上げを行う商品を農林水産省及び審査委員の審査・協議により、5~10点を想定し選定

・商品の選定に当たっては、訪日外国人に対して、より日本の食文化・食体験の魅力を伝える商品であるか等を考慮

・選定された商品については、各種専門家(商品開発、コピーライター、ソムリエ、輸出事業者、EC事業者等)を派遣し、商品内容・包装の見直し、商品の組み合わせのコーディネイト、商品の情報発信のためのストーリーづくり、価格設定等のアドバイスを行うほか、越境EC事業者との商談支援も行う

[2]優秀商品の認定とフィードバック
・[1]により磨き上げた商品のプレゼンテーション、農林水産省及び審査委員の審査・協議により、優秀商品を認定(1~3商品程度を想定)

・認定された優秀商品は、本プロジェクトのウェブサイトへの掲載の他、越境ECでの販売に向け、外国語表示、輸出先国・地域の規制への対応、EC掲載手続き、越境ECでのテスト販売等の支援を行うほか、本プロジェクトのウェブサイトにおいて、多言語で商品の魅力を発信し、当該商品の購入可能なECサイトへの誘引も行う

・選定された商品のうち優秀商品の認定に至らなかった商品については、今後の商品改良に役立つようその事由及び改善内容をフィードバック

▷応募方法
「食かけるプロジェクト」の公式サイト内にある専用応募フォームよりエントリー

輸出意欲がある食品事業者には大きなチャンスに

新型コロナウイルス感染症の流行以前から、海外では日本食・食文化に対する関心が高く、日本を訪れて「本場の日本食」を体験したいという外国人のニーズも高まっていた。その声に応えられる環境整備をするために発足した、この「食かけるプロジェクト」。

日本政府観光局が先月19日に発表した23年3月の訪日外国人客数は181万人超にのぼり、コロナ禍以降では最高を更新。新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に引き下げられ、さらに訪日客の回復ペースが加速することが予想される中、同プロジェクトは、輸出意欲がある食品事業者にとっては、大きなチャンスとなりそうだ。


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