「越境ECの一般論はもう聞き飽きた」元CAFE24 JAPAN代表取締役社長が語る越境ECの現状と未来

ECのミカタ編集部

2023年7月26日、MIKATA株式会社(以下、弊社)は、元CAFE24 JAPAN株式会社 代表取締役社長の正代誠氏と、日本支社長の髙取伸一氏をお招きし、「越境ECの現状」について勉強会を行った。

国内外問わずECサービスが提供できる「Cafe24」

2023年7月26日、ネットショップ開業システムと越境ECプラットフォーム事業を行うCAFE24 JAPAN株式会社(以下、同社)の元代表取締役社長の正代誠氏と、日本支社長の髙取伸一氏をお招きし、越境ECの現状についてディスカッション形式でお話いただいた。

同社は、ネットショップ開業から広告、マーケティングや決済、配送などEC開業や運営に必要な仕組みをワンストップで提供している。また、国内のみならずアメリカ、ドイツ、中国、韓国などに拠点があるため、各国の市場傾向や現地に合わせたECサイトの最適化や相談も可能だ。ネットショップ開設に当たっての初期費用や月額費用、販売手数料などは無料。ネットショップ初心者が一歩を踏み出しやすいことも特長だ。

「新しい情報が求められている」正代氏が語る越境ECの現状

本勉強会では、弊社社員からの質問集をもとに「越境EC業界の理解」「越境EC事業者の理解」の2つのテーマでディスカッションが行われた。

まず、今の越境EC業界について、正代氏は「越境ECの事例が少なく、一般論や空想論だけが出回っているともいえる」という。「越境EC事業者は、一般的な情報はひと通り聞いているため、AIの出現によって進化した結果どうなるかなど、聞いたことがないような新しい情報を求めるようになっている」と正代氏。「聞き飽きた一般論」より「これからにつながる情報」の重要性を指摘した。

例えば「越境ECの失敗談集」などもその一つだと正代氏。失敗談の事例を国ごとに集めることによって、自社商品を外国で売る事業者に対して「自分にもできるかも」と思わせる効果があるという。言語や決済の壁から越境ECに対して躊躇(ちゅうちょ)する事業者にとっては、失敗談(挫折からの成功事例)があることで、越境ECの挑戦ステージへ進む、きっかけともなり得る。

越境ECを始める、始めたい方に関しては「ECサイト選びよりも、自社製品をどの国でどんな手段で売りたいかを先に考えてからECサイトを選んでほしい」と正代氏。ニーズがあるところにとりあえず出すではなく、どうやったら認知されるのか何をどこで販売したいのかなどの目的を固める必要がありそうだ。

越境ECの新たなステージに向けて

越境ECの新たなステージに向けて正代氏と髙取氏、弊社の勉強会参加者で記念撮影

今回の勉強会を受けて、「私たちの目線に合わせていただいて、越境ECの現状を正代氏にお話いただけたことは貴重な機会。全方よしの視点で今回学んだことを業務に反映させていきたい」と弊社代表の小林。

編集部としては、越境ECの新たなステージで求められている「失敗談」をはじめとする、聞いたことのない情報や未来の情報について企画、発信等していきたい。


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