ECにおけるマーケティングとは。手法や「難しい」と言われる理由を解説

ECのミカタ マーケティング部

ECにおけるマーケティングとは。手法や「難しい」と言われる理由を解説

ECサイトで効率よく成果を上げるためには、ECサイトならではのマーケティング手法を実践する必要があります。
この記事では、ECサイトにおけるマーケティングについて、用語や手法、課題、戦略などをまじえてご紹介していきます。
なお、マーケティングの手法は多様なので、「ECサイトはこれが正解」などと決まっているわけではありません。また、マーケティングという用語自体、使われる場面などで意味が変わります。
したがって、この記事ではECサイトにおいてよく用いられるマーケティング手法を紹介していきます。

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ECにおけるマーケティングとは

ECサイトでマーケティングをおこなう目的は、実店舗でのマーケティングと同様に、消費者に自社商品を購入してもらい、売上や利益を向上させることにあります。

そのために重要なポイントは、いかにして来店してもらい、購入してもらい、リピーターになってもらうかです。

ECサイトは実店舗と異なり、時間や場所の制約を受けず、いつでもどこからでもコミュニケーションをとり、商品を販売できます。また、顧客データを細かく取得することもできます。

また、MA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)など、テクノロジーを使ってマーケティング活動自体を効率化できることもポイントです。

こうした特徴をふまえて、ECサイトではさまざまな手法が実践されています。

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【新規顧客獲得】ECサイトのマーケティング手法

ECサイトでマーケティングを行う場合、ECサイトならではの要素を考慮して戦略を立てる必要があります。

とくに、アクセスデータを解析して施策を調整することは必須といえます。

分析・解析に効果的なツールとして広く知られているのが、Googleアナリティクスです。ECサイトへのリアルタイムなアクセス数把握や、期間ごとやデバイスごとのアクセスデータが比較できます。データを分析して課題を抽出すれば、改善に向けた施策も打てるでしょう。

PV数(ページが閲覧された回数)や新規ユーザーによるアクセス数、ユーザーの平均滞在時間、直帰率や離脱率などの情報を得ることもできます。さらに、自社ページを訪れたユーザーのアクセス経路、使用デバイス、性別や地域、頻繁に閲覧するページなど、属性に関する情報を把握することも可能です。

ここで、目的別にいくつかの手法をご紹介します。いずれも、アクセスデータ解析と密接に関わる施策です。

1)流入数の拡大

より多くの潜在顧客をECサイトに集めるために、以下のような施策を実施することがあります。

インターネット広告

ECサイトのプロモーションで用いられる代表的なインターネット広告には、次のようなものがあります。

広告の種類 概要 特徴
リスティング
広告
GoogleやYahoo!といった
検索エンジンのキーワードと
検索結果に連動して上位表示
させる広告
インターネット広告の中でも、早く効果が出やすい
アフィリエイト
広告
アフィリエイター(広告を掲載する人)のWebサイトに
貼ってもらう広告
クリック数、商品購入に至る過程などに基づく成果報酬型であることが多く、運用リスクが小さい
ディスプレイ
広告
検索エンジンやWebサイト、ブログ
記事などの広告枠に表示される
動画やバナーを用いた広告
商品の認知度を高めたり、露出機会を増やしたりする手段として運用されるケースが多い
SNS広告 FacebookやX(旧Twitter)、
Instagramをはじめとした
SNSを活用した広告
コンテンツを随時アップデートすれば商品の認知度を高められるという点で、有効な手段

それぞれの広告に合わせた戦略を立て、ターゲット層にアプローチすることが大切です。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、ユーザーに役立つコンテンツ(情報)を提供して顧客とのコミュニケーションを促進し、購買行動につなげることを目指すマーケティング手法です。

例えば、オウンドメディアで商品に関連するノウハウや最新情報を発信し、商品やブランドの認知度向上を図ります。その際、ひとりでも多くの人に目を留めてもらうために欠かせないのが、検索エンジン最適化を意味する「SEO」対策です。SEOでは、Googleなどの検索エンジンで特定のキーワードが入力されたとき、検索結果として上位に表示されることを狙います。

また、SNSなどを運用して共感してくれる人を増やすことや、動画コンテンツを用いて自社商品やサービスの魅力を伝えることも、広い意味ではコンテンツマーケティングです。

インフルエンサーマーケティング

SNSで大きな影響力を持つ「インフルエンサー」に、商品やサービスをPRしてもらうマーケティング手法です。

インフルエンサーの発信は顧客の興味をひきやすく、購買意欲を高める効果が期待できます。ユーザーには知られていない商品であっても、購入に結びつけられることもあります。

2)CVRの向上

CVR(Conversion Rate:コンバージョンレート)は、ECサイトをはじめとするWebサイトへのアクセス数のうち、商品購入や問い合わせなど、成果を得た件数の割合です。CVR向上のために、以下のような施策を実施します。

LPO

ユーザーがECサイトを訪れた際に、最初に表示されるページをLP(LandingPage:ランディングページ)といいます。ここからほかのページへ移動したり商品購入を促進したりするためには、LPO(ランディングページ最適化)に取り組むことが重要です。

UIの見直し

UI(User Interface:ユーザーインターフェース)は、ユーザーと商品の接点です。

サイト全体のレイアウト、テキストを含め、わかりやすさ、操作のしやすさを感じるUIほど、顧客満足度が高まる傾向にあります。ユーザーの視点に立ち、見やすさや使い勝手を見直し、改善を繰り返すことがポイントです。

機能の充実

競合の多いECサイトの中で、自社のECサイトへの訪問、さらにCVを獲得するためには、サイト内の機能を充実させることも重要です。

ECサイトに備えておきたい機能を挙げてみましょう。

  • サイト内検索
  • レコメンド
  • カゴ落ち対策
  • レビュー、口コミの投稿・閲覧

リマーケティング

リマーケティングとは、1回以上自社サイトに訪問したことのあるユーザーに、再度訪問してもらうための施策です。サイトへの訪問歴があるユーザーは、自社サイトや商品に興味を示しているケースが多いと考えられるため、CV獲得にもつなげやすいといえるでしょう。

なお、Google広告を用いてリマーケティングをおこなう際は「リマーケティング広告」、Yahoo!やFacebookなど、Google広告以外でおこなう場合は「リターゲティング広告」といいます。

バイラルマーケティング

実際に商品やサービスを購入してくれたユーザーに口コミなどを投稿してもらい、情報を拡散する手法です。

商品やサービスを利用したユーザーの声は、信憑性や公平性のある情報となるため、高い販促効果が期待できます。

【リピーター向け】ECサイトのマーケティング手法

ECサイトでの売上を向上させるためには、リピート率を上げる施策も欠かせません。

代表的な手法としては、以下が挙げられます。

SNSの活用

FacebookやX(旧Twitter)などのSNSでは、商品を購入した顧客と密なコミュニケーションをとることができます。満足度の高い情報を発信すれば、リピーターになる可能性も高くなるでしょう。ただし、SNSの活用は競合も多いため、いかに独自性のある投稿をするかがポイントです。

相性のよいジャンルやユーザー属性を見極め、以下に挙げる代表的なSNSの中から、自社に合ったツールを選択しましょう。

  • Instagram
  • X(旧Twitter)
  • Facebook
  • YouTube
  • TikTok
  • LINE

メールマーケティング

メールマーケティングの手法はさまざまですが、たとえば、メールマガジンは、ユーザーとのコミュニケーションをとる手段として有効です。メールマガジンを活用して、既存のユーザーに対し、新商品やセールなどの情報を効率よく配信できます。配信したメールの開封率を蓄積して、改善と工夫を凝らすことでさらなるリピート購入につながります。

また、ステップメールも、ユーザーの関心度合いにあわせた段階的なアプローチにより、効果的に顧客の行動を後押しできます。最近はLINEなどを使って気軽に実施できるため、人気の手法です。

今回はリピーター獲得の施策として紹介していますが、新規獲得においても多く用いられます。

クーポン・ポイントの付与

クーポンの配布や会員専用ポイントの付与も、リピート購入につなげやすい施策の1つです。競合するECサイトではなく、自社のECサイトで購入するメリットがあれば、ユーザーの購入意欲を高めることができます。

クーポンやポイントに有効期限を設定することも、リピート率向上に効果的です。

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越境ECのマーケティング手法にはどんなものがある?

越境ECとは、ECサイトを経由して、国境を越えた取り引きをすることです。これにより、国内市場のみならず、海外市場にもビジネスチャンスが広がります。

越境ECでも、用いるマーケティングの手段は日本国内向けのものと基本的には同じです。また、解析するアクセスデータも同じものを使うことができます。

ただし、海外ならではの注意点もあります。

例えば、海外では日本ではあまり使われていないプラットフォームや広告チャネルが主流であるケースがあります。その場合、その国でよく使われているサービスを学ぶところから始めなくてはなりません。また、商慣習や顧客行動が日本とはまったく異なる場合、既存のデータやノウハウが使えないこともあります。

ターゲットとする国に応じてその都度最適な選択をすることも、越境ECのマーケティングでは重要です。

ECサイトの集客はなぜ「難しい」といわれる?

新規に公開したECサイトの場合、その存在は、ほぼ誰にも知られていません。当然ながら、訪れてくれる人もいないでしょう。

サイト公開の段階では、ECサイトそのものやブランドの存在を不特定多数の人に伝える施策が欠かせません。

即効性があるのは広告です。しかし、広告は予算組みから運用改善まで、専門的な知識がなければなかなか最適化できず、売上に見合わないコストを要することになりかねません。

また、開設した当初は口コミやレビューといった情報が少なく、信頼性も得られにくいでしょう。

このように、ECサイトにおけるマーケティングは、ある程度の専門知識をもって施策を練り、継続的に改善しながら実行しなければなりません。それが「難しい」という声につながっているといえます。

ECサイトのマーケティング戦略の立て方

ECサイトのマーケティング戦略では、自社の商品やサービスを「誰に」「どんな価値のある商品として」「どうやって認知してもらうか」「どう提供するか」といった方針を定め、達成目標を明確にすることが必要不可欠です。

例えば、CVについて「いつまでに(期限)どこまで(数値)の達成を目指すのか」という目標を設定し、そのためにできることを計画し、実行に移します。

ECサイトの運用計画などを、データや書類にして可視化することも大切なポイントです。可視化しておけば、チーム内での共有、過去の振り返りもスムーズになります。活用次第で、売上拡大にもつながるでしょう。

参考:ECサイトのマーケティングはどうやって学べる?

ECサイトについて、多くの人は書籍で学んでいます。初心者向け、経験者向け、応用編など、レベルに応じた多くの書籍が販売されています。

しかし、外部の環境は著しく変化するため、書籍では追いつかないことも多々あります。

そのため、オンラインのコラムや動画、講座のほうが常に最新の情報を学ぶことができるので、メリットが大きいです。メンター系のWEBサービスを使って、プロに指導してもらうのもよいでしょう。

ECサイトのマーケティングの代行業者はECのミカタで見つかる◎

ECサイトのマーケティングで成果を出すには、かなりの専門性と労力が必要です。自社だけで取り組むには、ハードルが高いこともあるでしょう。

その解決策として考えられるのが、集客を専門とした代行業者にECマーケティングを依頼することです。しかし、業者探しも簡単とはいえません。

そこでおすすめしたいのが、「ECのミカタ」です。ECのミカタでは、プロのアドバイザーが悩みをヒアリングし、自社にとって最適な集客代行業者を紹介しています。

ご相談いただければ、きっと「売り上げが伸びない」「自社のリソースが不足している」「施策をうっても具体的な効果が見られない」といった課題の解決につながりますよ。

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