外観検査AIソフト「Roxy AI」に画像生成AIを標準搭載 AIによる製品検査精度向上と不良サンプル収集の負荷低減に貢献
NTTPCコミュニケーションズ(NTTコミュニケーションズの子会社)のパートナー企業である、株式会社 Roxy (以下:Roxy)は2024年5月13日、製造業を中心とした品質検査で迅速に導入が出来る高精度なAI検査製品「Roxy AI」の最新バージョン1.17をリリースした。
異物やキズ、その他不良をAIで再現する
「Roxy AI」は現場での必要な機能に絞り込み、直感的な使用を可能にしたAIツールである。
工業製品の外観検査・食品等の異物混入検査など、従来の画像検査処理では検出できなかった不良を高速・高精度に検出し、検査を自動化することで検査コストの削減や省人化対策、品質安定化の実現に貢献する。
今回、Roxy AIの標準機能として、学習データをAIで自動生成する機能(以下:本機能)を追加。異物やキズ、その他不良をAIで簡単に再現、学習データのバリエーションを増やすことで、AI外観検査の精度向上を実現可能とした。
AI外観検査の精度を効率よく向上させる
本機能のメリットは主に以下の通り。
◆欲しい学習データをピンポイントで生成可能
学習データをただ量産するのではなく、AI外観検査の精度向上に必要な学習データを生成。これにより、AI外観検査の精度を効率よく向上させることが可能となる。
◆正常な状態の学習データの生成で過検出を改善
不良だけではなく、正常な状態の学習データも生成可能なため、AI外観検査の過検出を素早く改善する。
◆新製品や、不良が少ない製品の学習データも生成可能
バリエーション豊かな学習データを画像生成AIに学習させることで、AIによる学習データ自動生成機能の品質が向上。新製品や、不良が発生しない製品、短期間しか生産しない製品でも高品質な学習データを用意できるようになり、高精度なAI外観検査を実現する。
不良サンプル収集の負荷低減に貢献
一般的な画像生成系のソフトのほとんどは単体で販売されているため、外観検査AI製品との連携に手間がかかることが多い。
一方、Roxy AIは、学習データ自動生成機能と外観検査AIがひとつのソフトウェアに集約。学習データ自動生成機能と、外観検査AIの不良検出機能が常に自動で連携することで、両者の精度を効率的に向上させることを可能にしている。
本機能の追加によって、外観検査AIの精度向上と不良サンプル収集の負荷低減に貢献することが期待される。AIによる製品検査が実現することで作業効率化、人件費削減、製品品質の向上など様々なメリットが生まれるはずだ。日々進歩を続ける生成AIの動向、発展に引き続き注目したい。