博報堂のEC特化型プロジェクト「HAKUHODO EC+」、観光DXソリューションを提供開始
株式会社博報堂(以下:博報堂)のEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」は2024年7月5日、日本各地域の地方自治体・事業者のEC/DX支援を行う「地域DXソリューション」の新たなメニューとして、各地域の物産から観光までを統合的に支援する「観光DXソリューション」を提供開始した。
「交流人口」を「関係人口」へ促す
2023年2月に提供を開始したHAKUHODO EC+「地域DXソリューション」は、各地域に即した地方自治体・事業者のEC/DXにおける課題解決や運用支援を行うソリューションとして、以下6つのメニューを提供している。
◆産地直送ECモール立ち上げ
◆EC事業診断
◆ECモール運用代行
◆新商品開発
◆地域ライブコマース
◆地域DX教育
これらに加えて、今回提供が開始される「観光DXソリューション」が追加。観光誘客だけでなく、“観光×物産”の取り組みによって「交流人口」を「関係人口」へ促すための支援を行うとしている。
※画像元:観光や地域物産を支援する新メニュー「観光DXソリューション」を提供開始(株式会社博報堂)
観光中の支援から観光後にも繋げる
「観光DXソリューション」では、観光誘客を最大化するためのPRサイトやSNSアカウントといった基盤の構築はもちろん、フルファネルでコマース領域の支援を行うHAKUHODO EC+の強みを生かしたソリューションを提供する。
たとえば、オリジナルのデジタル会員証プログラムでは、デジタルスタンプラリーの実施や道の駅・地域の飲食店などで使用できるクーポンの配布といった“観光中”の支援だけでなく、産地直送型物産モール(※1)での購買・ふるさと納税への誘導を実施。“観光後”にも繋げることで、観光客の「交流人口」から「関係人口」への変容を支援する。
※1:博報堂プロダクツが提供するオリジナルのカートシステム「EC Cart+」を用いることで利用可能
地方圏が抱える課題を解決する
昨今のインバウンド需要の高まりとともに、2024年1〜3月期の日本人国内旅行消費額は前年同期比11.8%増、コロナ禍以前の2019年同期比でも13.0%増となる4兆7574億円(※2)におよぶなど、日本国内の観光消費はますます拡大している。
一方、人口減少や高齢化により地域づくりの担い手不足に直面している地方圏にとっては、観光などで一時的に訪れる「交流人口」だけでなく、その地域と多様に、継続的に関わる「関係人口」と呼ばれる地域外の人材をいかに創出し地域づくりに参加してもらうかが、重要な課題となっている。
こうした状況を背景に「観光DXソリューション」の提供は開始された。
博報堂は「今後も各地方自治体・事業者との様々な取り組みを通じ地域ビジネスの活性化を支援するとともに、支援領域を拡張するための体制構築・ソリューション開発を進めてまいります」とコメントする。拡大するインバウンド需要に対する新たな施策とそして、その役割を果たすことが期待されるだろう。
※2:観光庁「旅行・観光消費動向調査 2024年1-3月期(速報)」