越境ECにおける注文ピークや人気商品は? ジグザグ調査

ECのミカタ編集部

越境EC支援のジグザグ、2024年上半期の海外ユーザーデータを公開。アニメ・ホビー関連商品の人気は継続

ウェブインバウンド・越境EC支援を行う「WorldShopping BIZ」を展開する株式会社ジグザグ(以下:ジグザグ)は2024年7月25日、保有ユーザーデータを元にした「2024年版、上半期ウェブインバウンド®︎データ」を公開した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆対象者:対象期間中に「WorldShopping」を利用して商品購入をした海外カスタマー
◆対象期間:2024年1月1日~6月30日(日本時間)
◆出典元:2024年版、上半期ウェブインバウンド®︎データ(株式会社ジグザグ)

訪日経験者は越境ECの利用率が高い

国土交通省が発表するインバウンド消費動向調査では、その対象は実際に日本に訪れた外国人観光客を指している。しかし、2024年3月にジグザグとResorz社が共同で公開した「越境EC・ウェブインバウンド白書」においては、「訪日経験者」と「訪日未経験者」の両方に焦点を当て、消費動向の違いを調査。

そこで訪日経験者の方が、越境ECの利用経験が高いという事実が明らかとなった。訪日経験は旅行中以外の消費を促すと考えられるため、ウェブインバウンド®︎(※1)という新たな経済圏の可能性が示唆される結果となった。

※1:ウェブインバウンド®は株式会社ジグザグの登録商標。

各国のピークタイムを考慮した施策を

出荷国の上位割合は以下の通りの結果に。

◆アメリカ:24.2%
◆香港:17.8%
◆台湾:15.2%
◆韓国:11.4%
◆中国:6.3%


グローバルマーケティングにおいては、地域によりユーザーの行動様式が異なるうえ、時差も伴って日本におけるピークタイムが国内傾向と異なる結果となる。そのため、越境ECにおいては販売「地域」の特定は非常に重要になるだろう。本調査では最も出荷実績の高かったアメリカを代表例として、日本と異なる購買傾向が示された。

日本時間午前〜昼頃にかけて購買活動が活発化している様子が見て取れる。また、曜日別の購買データでは、金曜~土曜日にかけてオンラインショッピングを活発に行っているという傾向がうかがえた。

各国のピークタイム前に合わせたSNS投稿といった施策が有効になるといえるだろう。

アパレル、推し活関連グッズに人気が集まる

2024年の上半期データより、売れたジャンルのランキングを算出。第1位は「Tシャツ」、第2位には「ズボン・パンツ」、第3位には「CD・DVD」のカテゴリがランクインした。

今回のランキングでは「キーホルダー」「アクリルスタンド」「ぬいぐるみ」「ステッカー」など、日本のアニメ、ホビー関連商材も上位に並ぶ。日本限定で販売されているアニメのイベントグッズや映画公開を記念したグッズは、販売の情報をSNSなどでキャッチして発売と同時に購入されるケースも多く見受けられるようだ。

アフターコロナとなった現在、訪日需要は高まりつつあり、今後もこの傾向は続くことが想定される。越境EC事業者はインバウンド需要と合わせた訴求を行うことで、より一層の売上向上、市場拡大の達成が期待できるはずだ。今後の施策検討に本調査内容を参考にしてみてはいかがだろうか。


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