NTT DXパートナーの新事業、架空商品モールとは?

ECのミカタ編集部

地域メーカーの技術力と生活者の「あったらいいな」をかけあわせる新商品プロデュース事業をNTT DXパートナーが開始 〜新商品開発を成功体験へと変える、「架空商品モール」オープン〜

株式会社NTT DXパートナー(以下:NTT DXパートナー)は、全国の中小ものづくり企業(以下:メーカー)の技術力を活用し商品化する「新商品プロデュース事業」を2024年8月1日に開始することを公表した。

商品アイデアから販売までを一貫支援

「新商品プロデュース事業」は、以下2つの機能を中心に事業運営が実施される。

◆新商品コンサルティング
多くの新商品創出を後押しすべく、商品企画段階から拡大販売までのサポートに強みをもつ、株式会社マクアケ(以下:マクアケ)の展開する製品プロデュース支援事業「Makuake Incubation Studio」(以下:MIS)と連携。商品の企画・開発、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」でのプロジェクト実施(商品の発表)、さらにその後の拡大販売まで一貫した支援を実施する。

◆架空商品モール
AIがメーカーの技術力と生活者のニーズを組み合わせて、独自の商品アイデア(架空商品)を提案。生活者が架空商品を投稿・シェアすることができ、どのくらい”欲しい”が集まるのかをランキング形式などで可視化することが可能となる。メーカーは、ランキングや架空商品に集まる生活者からの反応をもとに商品化の検討が可能なため、需要予測が立てやすくなるだろう。

※画像元:新商品開発を成功体験へと変える、「架空商品モール」オープン(株式会社NTT DXパートナー)

ものづくりメーカーの課題を解決する

日本の各地域には、確かな技術力で素晴らしい商品を作り続けているメーカーが数多く存在している。しかし、少子高齢化による労働力不足やデジタル化に伴う販売経路の多角化、人々の価値観の多様化など、外部環境の変化によって今までと同じ商品、販売経路のみで事業継続することが難しくなっている状況だ。

さらに、大企業の下請けとして、マーケティングや販売戦略に携わることなく、技術力を一心に磨いてきたメーカーも多い。こうした状況を背景に、「新たな商品開発・販売にチャレンジしたいが何から始めるべきか分からない」という意見が寄せられていたという。

NTT DXパートナーは、NTT東日本グループがこれまで通信分野で培ってきた技術・ノウハウに加え、さまざまな企業との連携を通じて、地域の企業や自治体の持つ可能性や魅力を最大限まで引き出すための支援を「DX」という切り口から実施している。

全国各地のメーカーが抱く課題解決に向けた新たな取り組みとして、「新商品プロデュース事業」を開始するに至った。「市場のニーズが分からない」「開発はしてみたものの、あまり売れなかった」といった悩みを解決し、地域の技術力を広く世の中へ発信することが期待されるだろう。

※画像元:新商品開発を成功体験へと変える、「架空商品モール」オープン(株式会社NTT DXパートナー)

日本各地で新たな価値を生みだし続ける

2024年12月の「架空商品モール」本格オープンに向け、架空商品ラインナップの充実を目的に、ワークショップ参画メーカーの募集および生活者からアイデアを募集するXコミュニティの立ち上げ、メーカー向け「架空商品モール」の先行公開を2024年8月1日より開始。

また、メーカーと生活者を交え、架空商品モールの一部機能を活用し、架空商品を生み出すワークショップをMISと連携し随時開催する。ワークショップでは、NTT DXパートナーとMISのファシリテーションのもと、メーカーの持つ技術をベースに、生活者が日常で感じる「あったらいいな(あるある)」から架空商品を生み出す予定だ。

NTT DXパートナーは「本事業を通じて地域の中小メーカーの事業活性化、ひいては地域経済全体の振興に地域の皆さまとともに取り組み、日本各地で新たな価値を生みし続けることに挑戦していきます」とコメント。

日本メーカーによる高度なものづくり技術をベースにした商品が、世界中のユーザーに発信されることが期待される。地域の企業や自治体が持つ可能性や魅力を最大限に引き出した商品の登場に注目したい。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事