Amazonの出品者評価とは。見方や良いレビューを増やす方法を解説
Amazonには商品の評価以外に、出品者を評価する仕組みがあります。出品者評価が店舗運営にどのような影響があるのか、ピンときていない方もいるでしょう。
本記事では、Amazonの出品者評価の重要性と良い評価を獲得するためのポイントを解説します。
Amazonはシステム上、1つの商品ページに対して複数の出品者が出品する形式です。そのため、購入するユーザーは商品自体の評価だけでなく「誰が販売しているのか」を確認します。
出品者評価を獲得することは、売上アップにも直結するためぜひ参考にしてください。
なお、この記事では2024年8月時点の情報を掲載しています。
Amazonの出品者評価とは
Amazonの出品者評価とは、商品ではなく出品者自体の評価です。商品と同様、5段階で評価されます。
商品レビューと同様に、ユーザーは商品購入後に出品者を評価できるため、対応や商品への満足度が高ければ、良い評価をもらえる可能性が上がるでしょう。
一方で、対応に不備があったり配送が遅かったりすれば悪い評価がつく可能性もあります。
出品者評価はユーザーが商品を購入する際の指標の1つにもなるので、良い評価を獲得できるよう対応には注意しましょう。
Amazonの出品者評価を見る方法
Amazonで、出品者が自身の出品者評価を確認する流れは以下の通りです。
- Amazonのセラーセントラルにログインする
- トップページの右上「出品者の評価」を選択する
さらに詳細な評価を見たい場合は、「「評価管理」をご覧ください」を選択すれば、レビューの内容も確認できます。
まずは評価を確認し、購入者が店舗にどのような印象をもっているか把握しましょう。
Amazonの出品者評価の重要性
Amazon出品者評価の重要性について以下の3点を解説します。
- カートの獲得率が高まる
- ユーザーから選ばれる可能性が上がる
- タイムセールに参加できる可能性が上がる
出品者評価は、商品レビューに比べると目立たない位置に表示されるため軽視されがちです。しかし、良い評価を獲得できれば、売上アップにもつながるので対策するのがおすすめです。
まずは出品者評価の利点や、悪い評価を得た際のデメリットを押さえておきましょう。
カートの獲得率が高まる
出品者評価が高ければ、商品ページにおけるカート獲得率が高まります。カートとは、Amazonの商品ページにおける「カートに入れる」ボタンが表示される出品者のことです。
Amazonの商品ページは、1商品につき1ページという仕様上、カートを獲得できるのも1つの出品者のみです。カートを獲得できる出品者は、以下のような指標をもとにAmazon側で決められます。
- 大口出品者である
- 商品の価格に競争力がある
- パフォーマンス指標値が一定以上
- 注文数が一定以上
- 在庫切れでない
上記の「パフォーマンス指標」には低評価率が含まれるため、高評価が多ければその分カート獲得率が高まります。
ユーザーから選ばれる可能性が上がる
ユーザーの中には、商品購入時に出品者の評価を確認する人もいます。商品のレビューだけでなく、どのような出品者から発送されるのかが見られるので、できるだけ高評価を維持できるようにしましょう。
購入者評価が高い出品者であれば、ユーザーの信頼感や安心感も高まるので、リピーターの獲得にもつながるでしょう。
タイムセールに参加できる可能性が上がる
Amazonの一部のタイムセールでは、出品者評価が一定数以上であることが参加条件となっている場合があります。
例えば、「数量限定タイムセール」の参加資格は以下の通りです。
- 大口出品者
- 1カ月で5件以上の評価を獲得
- 出品者評価が星3.5以上
上記に加えて、「商品の評価が星3.0以上」「プライムマークを取得」といった商品単位での条件もあります。購入者評価が悪いとセールへの参加条件を満たせず、販売機会を失うことになります。
Amazonの出品者評価のやり方は2つ
ユーザーがAmazonの出品者評価を行う方法は以下の2つです。
- Amazonから送られる自動メールから評価
- 出品者から送るレビュー依頼メールから評価
出品者側からもアクションを起こせるため、積極的に評価を促すのがおすすめです。ただし、対応内容によっては逆効果になる場合もある点は押さえておきましょう。
出典:出品者の評価を投稿する|Amazonカスタマーサービス
Amazonから送られる自動メールから評価
ユーザーは商品の購入後、Amazonから送られる自動メールによって評価を促されます。メールの文面内に評価画面へのリンクが貼られており、ユーザーは簡単に評価できるようになっています。
対応や配送スピードに不満を持たれた場合は、悪い評価をつけられるおそれがあります。
なお、評価は任意なので、すべてのユーザーが評価をしてくれるわけではありません。
出品者から送るレビュー依頼メールから評価
出品者は商品を購入したユーザーに対して、レビュー依頼のメールを送ることができます。手順は以下の通りです。
- 注文管理画面から購入者名を選択
- 「その他からメッセージを送信」を選択
- メールの文面を入力して送信
メールを送れるのは1件の注文につき1回だけです。
文面に不備があると低評価をつけられる場合もあるため、丁寧かつあくまでもお願いのスタンスで文章を作成しましょう。
報酬を渡してレビューしてもらうのは禁止
Amazonの規約上、ギフトカードなどのおまけと引き換えにレビューを書かせる手法は違反行為です。
まれに、商品を購入すると「レビューを書いたらギフトカード1,000円プレゼント」といったチラシが同梱されている場合があります。
このような行為は、禁止行為としてAmazonからペナルティを受ける場合があります。レビューを不正に獲得するサクラ行為は出品の停止や、最悪の場合アカウントが停止される場合もあります。
「サクラチェッカー」というサクラ行為をすぐに判別できるツールもあるため、バレないと思ってもバレます。
なお、報酬無しでレビュー依頼のメールを送る分には問題ありません。
Amazonの出品者評価は削除できる?できない?
悪い出品者評価がつけられた際に、評価を削除できるのか気になるところですが、結論としては出品者による評価の削除はできません。
ただし、例外として身に覚えの無い評価や、理不尽な評価を受けた場合は削除できる場合もあります。
ここでは出品者評価の削除について解説します。
原則、Amazonの出品者評価は削除できない
前提として、基本的にAmazonの出品者評価は削除できません。簡単に削除できてしまうと、評価機能としての意味を損なうためです。
ユーザー側の視点からみれば、出品者評価は出品者側では原則編集ができない仕様上、ある程度の信頼性が担保されていることになります。
一度つけられた評価は簡単には消せないため、ユーザーとのやり取りや発送には細心の注意を払ってください。
ただし、評価を投稿したユーザーであれば評価を削除できます。一度評価を削除した場合、その注文に関して再評価はできない仕様になっています。
出典:出品者に関する評価を削除する|Amazonカスタマーサービス
規定に反する評価であれば削除されることも
原則、出品者評価は削除できませんが、一部規定に違反する評価内容であれば削除できる場合があります。
主に、以下のような評価です。
- わいせつな内容や差別的・冒涜的な内容を含む評価
- 名前・住所・電話番号といった個人情報を含む評価
- 他のサイトへの誘導や販促行為とみなされる評価
- 著作権など知的財産権を侵害する評価
- 出品者ではなく商品についての評価しか書かれていない
- Amazon倉庫(FBA倉庫)からの出荷不備に関する評価
出典:出品者に関する評価・コメントについて|Amazonカスタマーサービス
Amazonの出品者評価の削除申請方法
Amazonの不当な出品者評価を削除する手順を紹介します。
- セラーセントラルにログイン
- 「パフォーマンス」内の「評価」を選択
- 「最近の評価」から「削除を依頼」を選択
- 「受け取った評価は上記の基準を満たしていますか?」に対して「はい」を選択
Amazon側で削除が妥当と判断された場合は対象の評価が削除されます。
ただし、評価されてから90日以上経過している場合は削除依頼ができなくなります。出品者評価はこまめに確認しましょう。
Amazonの出品者評価で良いレビューを獲得する方法
Amazonの出品者評価において、良いレビューを獲得するコツを紹介します。
主に以下の3点を意識して運用しましょう。
- 商品の説明を正確に記載する
- 積極的なレビューの促進
- 問い合わせやクレームには迅速かつ丁寧に対応する
ユーザーは、購入時に期待値を下回る体験をすると、ささいなことでも悪い評価をつけたくなります。逆に、期待を上回ると良いレビューを書いてもらいやすくなるでしょう。
ただし、レビューは任意なので出品者側からも積極的に促していくのがおすすめです。良いレビューを獲得できず、悩んでいる出品者の方は参考にしてください。
商品の説明を正確に記載する
商品の説明文は正確かつ詳細に記載しましょう。購入時の説明と実際に届いた商品に差異があると、ユーザーの不満につながり、悪いレビューを書かれるおそれがあります。
逆にいえば、購入した商品にユーザーが満足できれば良いレビューが期待できます。商品の機能や利点ばかりでなく、注意点なども記載すると親切です。
ただし、Amazonでは1商品につき1ページが原則です。そのため、ほかの出品者が先に同じ商品を出品していた場合は、商品説明欄は既にあるものを使用することになります。
他の出品者との差別化が難しくなるため、配送のクオリティやスピードなどで顧客満足度の向上を目指しましょう。
積極的なレビューの促進
ユーザーが商品を購入したあとは、できるだけ積極的にレビューの記載を促しましょう。Amazonから自動でレビュー依頼が送られますが、大半のユーザーはレビューを書きません。
待っているだけでは思うようにレビューが集まらないため、積極的にレビューの促進を行って集めていくのがおすすめです。
ただし、報酬と引き換えにレビューを依頼するのは厳禁です。
問い合わせやクレームには迅速かつ丁寧に対応する
もし、ユーザーから問い合わせやクレームがあった場合は、迅速かつ丁寧な対応を心がけましょう。対応が悪いと悪いレビューがつく可能性が上がるため、不備があった場合は謝罪を行い適切に対応しましょう。
不測の事態が発生しても、誠実な対応を行うことで良いレビューにつながることもあります。
Amazon出品で売上を伸ばすならプロのサポートを受けるのがおすすめ◎
本記事では、Amazonの出品者評価の重要性と良いレビューの獲得方法について解説しました。
ユーザーにとって、レビューの内容は購入を検討する際の重要な材料といえます。商品の評価はもちろん、出品者の評価も確認するユーザーもいるため、ないがしろにしてはいけません。
とはいえ、良いレビューの獲得は簡単ではありません。
ユーザーは良い評価よりも悪い評価を書いたり、参考にしたりしがちなので、良い評価を獲得するには積極的なアクションが必要です。
出品者評価の獲得も含め、戦略的に売上アップを目指す場合は、Amazonの運用に精通したプロのコンサル業者に相談するのがよいでしょう。
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