Nint、仕入れ業務の効率化ツール「Nint仕入れ」をリリース EC事業者にとっての良い仕入れとは?
株式会社Nint(以下:Nint)は2024年10月8日より、ECショップ運営における仕入れ特化型ツール「Nint仕入れ」のリリースを発表した。「物販に関わる全ての事業者の『仕入れ』が”楽”になる事を目指す」ことを掲げてスタートを切った新サービスだが、EC事業者にとっての「良い仕入れ」とは? 本記事では同サービスの概要やリリースの背景を、Nintの川島和弘氏のコメントとともにお伝えする。
データを基にした仕入れ判断が可能
「Nint仕入れ(以下:本サービス)」は、誰でも短時間で仕入商品の購買判断、適切な仕入数および適切価格の見極めが可能となる機能だ。直感的なインターフェースと使いやすいアドオン(拡張機能)で利用できるため、生産性向上と業務改善にイノベーションを起こすことが期待される。
主な特徴、利用のメリットは以下の通り。
◆仕入れ商品の選定
推計データを基に、売れやすい商品とそうでない商品を自動で識別。Amazon直販の影響も考慮する。
◆販売価格・数量
当該期間における主要販売店の価格と総販売量を考慮した仕入れ数量を、推計データを基に提案。
◆仕入れ業務効率化
JANリスト一元処理機能により、お手持ちのJANリストに提案を追加して効率的に処理。現場の工数を効率的に削減。
◆「Nint仕入れ」詳細
販売事業者の声でサービスが実現
ECショップの仕入れ業務は、ショップの売上および利益率を左右する重要な業務。その一方で、大手ECモール(※1)の販売状況は詳細なデータ取得が難しく、担当者の経験や定性的な情報に基づく判断となっているとNintは指摘する。
こうした事業者の共通課題に対して、Nintは「Nint ECommerce」を通して大手ECモールにおける市場動向の推計データを提供し、EC戦略立案をサポートしてきた。しかし、「Nint ECommerce」の基本操作画面や機能は市場動向の取得に特化しているため、仕入れ業務の課題を完全解決するためには不十分だったようだ。
これまでNintを利用した顧客は1300社以上にのぼるが、その8割は販売事業者。最も活用されている動機は仕入れ業務の効率化だったという。Nintのデータは詳細まで把握できる一方、データ量が多いが故に、結論だけ引き出すことが難しいという意見も少なくなかったとしている。
「Nint仕入れ」はこうした課題解決、利用者の声に応えるべく開発された。Nint仕入れプロダクトマネージャーの川島和弘氏(以下、川島氏)は、本サービスについて以下のようにコメントする。
「本サービスは、活用する事業者に対して、仕入れ判定、推奨価格、仕入れ数量を迅速に提案し、仕入れ業務の効率化を目指しています。先行してテスト利用したお客様からは、生産性の改善や仕入れ精度の向上について一定の効果を実感したとの声をいただきました」。
※1:楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング
売れる、売れない商品を見極める
多様な商品を取り扱うEC事業者にとって、売れる商品と売れない商品の見極めは重要となる。川島氏は、良い仕入れについて「売れる商品を仕入れ、売れない商品を仕入れない確率を上げることが必要」と指摘。
こうした良い仕入れを実現するためには、以下の3点の把握が重要であると川島氏は続ける。
◆売れている商品
◆実際に売れている価格
◆特定期間に売れる数量
「Nint仕入れ」は特定モールの販売画面にアクセスし、仕入れに必要となる上記情報をビッグデータの情報を基に迅速に提案。データ基盤は「Nint ECommerce」と共通しているため、これまで経験と勘、定性情報で判断していた仕入れ業務を説得力のある形へとリードする。良い仕入れと同時に、担当者の業務時間と作業の大幅削減を実現させるはずだ。
データに基づいた仕入れ提案が可能となることで、事業者は商談をより有益な場にすることも可能だ。良い仕入れの実現によって売上向上、業務改善、新規施策の提案などポジティブな循環が生まれることが期待される。サービス提供後の利用状況を含め、今後の動向に注目したい。