東南アジアにおける越境EC成功の秘訣とは? ショッピージャパン調査

ECのミカタ編集部

約7割が「SNSマーケティングに注力」と回答 注意するべき点に、半数以上が「現地の文化や消費者習慣への理解」を選定

ショッピージャパン株式会社(以下:ショッピージャパン)は2024年10月16日、東南アジアの越境EC成功企業に関する実態調査結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査名称:東南アジアの越境EC成功企業に関する実態調査
◆調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
◆調査期間:2024年9月18日〜19日
◆有効回答:2期以上連続で増収をしている、東南アジアの越境EC担当者100名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100にはならない。
◆出典元:東南アジアの越境EC成功企業に関する実態調査(ショッピージャパン株式会社【shopee】)

「SNSマーケティング」が最も重視される

「越境ECの売上増加のために、実施している施策を教えてください(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「SNSマーケティング」が69.0%、「Web広告」が58.0%、「SEO対策」が52.0%という回答が上位に並んだ。

先の質問において、「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に対して、「最も売上に貢献した施策を教えてください。」(n=99)と質問したところ、「SNSマーケティング」が40.4%と、2位の「Web広告」17.2%を大きく引き離す結果となった。

このことから、東南アジアの越境EC成功において「SNSマーケティング」は欠かせない存在であることがうかがえるだろう。

プラットフォームでは「自社製品との相性」を重視

「越境ECにおいて、重視しているポイントを教えてください(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「ローカル決済方法の導入」が60.0%、「マーケティングの強化」が50.0%、「配送・物流体制の強化」が50.0%という回答が上位に並ぶ。

越境ECで利用されているプラットフォームは「自社EC」が67%、「ECモール型」が32%という内訳に。

そこで、「越境ECのプラットフォーム選定時に、重視していたことを教えてください(複数回答)」(n=99)と質問したところ、「自社製品との相性」が66.7%、「手数料やコスト」が46.5%、「市場規模・現地での認知度」が45.5%という回答が並んだ。

現地の文化や消費者習慣への理解に注意

「越境ECを始める際、注意すべきだと思うことを教えてください(複数回答)」(n=100)と質問したところ、以下回答が上位に並んだ。

◆現地の文化や消費者習慣への理解:53.0%
◆現地の法規制やコンプライアンスへの対応:50.0%
◆ローカル決済手段の導入と対応:48.0%
◆物流・配送体制の整備:46.0%
◆多言語対応:46.0%

本調査によって、越境ECの成功には「SNSマーケティング」と現地の文化や消費者習慣の理解が不可欠であることが明らかになった。

東南アジアは多様な市場環境を持つため、各国ごとに異なる文化的背景や消費行動に対応することが重要となる。特に、現地法規制やローカル決済手段の導入など、地域に即した対応が必要であり、これにより越境ECの実施におけるリスクを軽減できるだろう。

「SNSマーケティング」を強化しながら、現地の市場特性を考慮した支援体制を整えることが、越境EC成功への近道になりそうだ。本調査内容を今後の施策検討に活かしてほしい。


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