2024年に海外顧客が越境ECで初購入した日本商品のカテゴリーは? BEENOS調査
BEENOS株式会社(以下:BEENOS)は2024年12月16日、「日本のソフトパワーに関する意識調査」の結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
調査概要
◆実施時期 2024年11月19日~25日
◆回答者数 1345名(内訳:表示言語が英語728名、繁体字454名、韓国語163名)
◆回答対象者 アンケート開始日より1年以内にBuyeeで商品を購入した顧客のうち、表示言語を「英語」「繁体字」「韓国語」に設定している方
◆調査方法:オンラインアンケート
◆調査主体:BEENOSグループ
◆出典元:日本のソフトパワーに関する意識調査(BEENOS株式会社)
日本に対するポジティブなイメージがある
日本の産業・文化の中で、最も自国に影響を与えていると思うジャンルのトップ3は以下の通り。
◆1位:アニメ・マンガ・ゲーム(84.4%)
◆2位:日本食(70.8%)
◆3位:日本製品(自動車、電化製品など)(62.6%)
基幹産業として成長が期待されるコンテンツ産業、インバウンドに人気の高い飲食産業、品質や技術の高さが世界から支持される製造業が揃う結果となった。
続いて、日本文化のイメージについて質問したところ、上位は「アニメ・マンガ・ゲームなどポップカルチャーの品質が高い」84.5%、「伝統と現代が融合されている」65.3%、「街が清潔」64.1%と並んだ。日本の文化やエンタメ、治安や衛生の環境、都市や自然、食にいたるまで様々な分野で日本に対するポジティブなイメージがある様子がうかがえるだろう。
「アニメなどのキャラクターグッズ」が最も購入される
日本の魅力的な点の上位は「アニメ・マンガ・ゲームなどのポップカルチャーの品質が高い」75.7%、「音楽、観劇、アニメなどのエンターテインメントの品質が高い」57.9%、「伝統と現代が融合されている」57.2%となった。
エンタメの視聴や訪日旅行などの体験要素が魅力に繋がっていると考えられるだろう。
また、2024年に越境ECを初めて利用した海外消費者に購入した商品分野を質問したところ、上位は「アニメなどのキャラクターグッズ」30.5%、「おもちゃ・ホビー用品」17.3%、「フィギュア・ぬいぐるみ」16.6%を占めた。
日本の魅力的な点では「アニメ・マンガ・ゲーム」分野が約8割を占める偏重結果であったが、越境ECでの初購入する商品分野としてはその他ジャンルにも分散していることが判明。ポップカルチャーに限らず、様々な分野で海外消費者を惹きつけている様子がうかがえるだろう。
趣味大国である日本は様々なソフトパワーを保有
海外の消費者は、自国のECや店舗で購入できない商品を探すために越境ECを利用する傾向がある。こうした状況において、どのような思いで日本から商品を購入しているのか回答の一部を紹介する。
◆Fan東方ミュージックのCD/クリエイターを支援したいから(エストニア20代男性)
◆航空グッズ 全日空/大好きな航空会社だから。日本のホスピタリティを代表する航空会社(カナダ10代男性)
◆日本で乗ったトリアンの鉄道模型/元日本人留学生と一緒に乗った電車だから(アメリカ60代男性)
◆エヴァンゲリオンのタロットカード/どうしても欲しかったから(カナダ40代女性)
◆ぬいぐるみとフィギュア/国産品やファングッズに比べて、品質がとても良い(オランダ30代女性)
◆ミズノのアイアン/円安を考慮して安く購入できると思ったから(韓国50代男性)
◆栗の甘露煮/一度食べたら忘れられない味(台湾50代女性)
本調査では海外消費者が日本の多様なカテゴリーに注目し、消費行動に移っている様子が明らかとなった。サブカルチャーや日本食、伝統工芸や文化、スポーツなど需要が見込まれる商品は幅広い。顧客ニーズに対応した商品拡充によって、越境ECはさらなる発展を遂げるはずだ。