LINEヤフー、BEENOSに対する公開買付けを発表 越境ECを中心とした事業シナジー推進

ECのミカタ編集部

BEENOS株式会社に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ

LINEヤフー株式会社(以下:LINEヤフー)は2024年12月19日、BEENOS株式会社(以下:BEENOS)の普通株式および本新株予約権を公開買付けにより取得することを決定した。

越境ECを中心とした新たな事業シナジー推進を目指す

LINEヤフーは、2025年2月末を目途にBEENOSに対する公開買付け(TOB)を開始することを発表。BEENOSを完全子会社とすることで、越境ECを中心とした新たな事業シナジーを推進していく。

具体的な取り組みとして挙げられているのは、以下の内容。

◆LINEヤフーが提供する各コマースサービスを通じて、海外ニーズが高い国内商品の販路を拡大
◆タイなど東アジアの一部で高い利用率を有する「LINE」とも連携を図ることで、海外ユーザーへアプローチ
◆越境EC市場におけるBEENOSのノウハウや知見を取り入れ、両社で共同マーケティング活動を展開


LINEヤフーでは自社のサービスと、「Buyee」をはじめとするBEENOSのサービスとの間でさまざまなシナジー効果が期待できるとしており、今後はBEENOSが展開するエンターテインメント事業との連携も検討していくという。

中長期的な事業価値向上につながる

LINEヤフーは、検索・ポータル、Eコマース、メッセンジャー、広告など、多様な領域において事業を展開。子会社109社、関連会社38社、合計147社(※1)を通じて多様なサービスを提供している。

一方、BEENOSグループは2008年の海外転送サービス「転送コム」を皮切りに、国内ECの越境販売の支援を行っており、現在では累計6000社(※2)を超える企業の海外販売を支援。2012年からは「Yahoo!オークション」との連携を開始するなど、LINEヤフー株式会社が提供する各種サービスとは連携関係にあった。

BEENOSは本件について「国内有数のEコマースサービスとの連携や、グローバルに展開するコミュニケーションアプリによる集客効果といった事業シナジーが見込めることから、本公開買付けが中長期的な事業価値向上につながるものと考えている」と発表している。世界中の商品を扱うグローバルプラットフォームにつながる動きとして、両社の今後に注目したい。

※1:2024年11月末時点
※2:2024年9月時点


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