越境ECサイトで商品購入頻度は増加傾向 BEENOS調査

ECのミカタ編集部

越境ECを利用する海外のお客様1,345名に聞いた、越境ECの利用意向に関する意識調査

BEENOS株式会社(以下:BEENOS)は2024年1月6日「越境ECの利用意向に関する意識調査」の結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆実施時期:2024年11月19日~25日
◆回答者数:1345名(内訳:表示言語が英語728名、繁体字454名、韓国語163名)
◆回答対象者:アンケート開始日より1年以内にBuyeeで商品を購入した顧客のうち、表示言語を「英語」「繁体字」「韓国語」に設定している方
◆調査方法:オンラインアンケート
◆調査主体:BEENOSグループ
◆出典元:越境ECの利用意向に関する意識調査(BEENOS株式会社)

入手が困難な商品購入に越境ECを利用

越境ECで商品を購入する理由については「自国の店舗やECサイトで販売していないから」が81.2%で最も多くなった。入手が困難という意味で似た理由となる「限定品だから」「廃盤品だから」という回答も40%を超えている。

一方、「国内よりも安いから」「商品の種類が多いから」といった利便性に基づく回答や「公式サイトで購入したいから」という安心感を求めて越境ECを利用している様子のうかがえる回答も30%を超える結果となった。

越境ECの利用頻度については、半数近い46.2%が「1か月に1回以上利用する」と回答。「1週間に2回以上」と回答したヘビーユーザーも5.7%存在し、91.3%が1年に2回以上越境ECを利用している。

越境ECは海外の消費者にとって、日常的な購買手段となりつつあることが分かる結果となった。

越境ECの利用頻度は増加傾向

1回あたりの購入金額については「5000円~1万円未満」の回答が最も多く29.6%を占め、1万円以上購入している割合は60.2%となった。

また、2024年は2023年に比べて越境ECの利用頻度が「増えた」という回答が51.3%と過半数となり、越境ECの利用拡大がうかがえる結果となった。

越境ECで購入したことのある商品ジャンルを15分野に分けて質問したところ、14分野で10%以上の回答を得る結果に。

人気のトップは唯一57.3%と過半数の回答を獲得した「アニメなどのキャラクターグッズ」であり、次点の「書籍・マンガなどの冊子」も48.3%、3位の「フィギュア・ぬいぐるみ」46.3%と半数近い回答数となった。

10%を下回った「カーパーツ・バイク用品」も越境EC全体でみると、東南アジアなどで人気のあるカテゴリの一つである。

訪日後の旅アト消費も増加

外国旅行中に気に入って購入した現地の商品やブランドを、帰国後に越境ECで再度購入したことがあるか質問したところ、44.0%が「はい」と回答。2023年に実施した「海外旅行及び訪日旅行における消費行動と越境ECに関するアンケート」において、訪日後の旅アト消費経験に対して「はい」と回答した35.4%から8.6ポイント増加した。

旅アト消費の理由としては「自国で似たような商品を購入できないから」が60.0%と半数以上を占めた。

また「商品を提供するブランドやショップの世界観のファンになったから」が45.6%と半数近くにのぼり、「効能や味、香り、手触りなど商品自体がとても気に入ったから」という商品そのものに愛着を持つ回答も目立った。

日本で消費活動を行う訪日客数の拡大と、海外からの消費意欲が高まる円安傾向は継続し、リアルとオンラインの双方で旺盛な海外需要を取り込んでいくことが海外販売に挑戦する日本企業にとって課題のひとつとなっている。

本調査では越境ECの利用率や、訪日後の旅アト消費が年々増加傾向にあることが明らかとなった。インバウンド需要が増加する状況において、こうした流れは今後も加速することが考えられるだろう。

訪日外国人へ越境ECの情報を伝えることで、さらなる市場成長が期待できるはずだ。売上、販路拡大を目指す事業者は本調査内容を参考に、今後の施策を検討してほしい。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事