ZenGroup「2024年の越境EC市場データ」公開 平均購入単価上昇と“Used in Japan”への評価

ECのミカタ編集部

ZenGroup、2024年の越境EC市場データを公開

ZenGroup株式会社(以下、ZenGroup)は2025年3月12日、同社が保有する海外ユーザーの購入データをもとに、2024年の消費動向や市場の変化を分析し、その結果を公開した。本記事では一部の内容を抜粋して紹介する。
※対象:2024年1月1日〜12月31日の期間でZenGroupを通じて購入された商品データを基準に算出

円安の影響で日本製品の需要増

2024年の平均購入単価は7640円となり、2023年の平均購入単価6955円と比較して約9.8%増加した。

2024年の最低値(7164円/8月)は、2023年の最高値(7569円/12月)とほぼ同水準であり、2024年のどの月を見ても、2023年の年間最高水準に匹敵している。

ZenGroupはこの増加要因について、円安の影響が考えられると分析。「海外の消費者にとって日本の商品が割安となり、需要が高まったことで、購入単価が上昇した可能性がある」とした。

※画像元:2024年の越境EC市場データを公開(ZenGroup株式会社)

中古品の出荷割合が増加

中古品の出荷割合は下記のように3年連続で増加しており、3年間で約10.6ポイント上昇した。

◆2022年の中古品割合:64.8%
◆2023年の中古品割合:72.7%
◆2024年の中古品割合:75.4%

※画像元:2024年の越境EC市場データを公開(ZenGroup株式会社)

同社はこの増加の背景について、環境問題への関心の高まりや、リユース・リサイクル品を積極的に選ぶ消費者の増加が影響していると考察。さらに日本には中古でも状態の良いものが多い点をあげ、「世界では『ユーズド・イン・ジャパン』という言葉があるように、日本製でなくても、日本人が使用した中古品は品質が良く、安心して購入できると評価されています」としている。

出荷国ランキングでは米国への出荷が最多

出荷点数が最も多かった国は「アメリカ」、第2位は「メキシコ」、第3位は「ウクライナ」となった。

海外ユーザーによる日本商品の需要は引き続き高まっており、特に南米市場の成長が顕著。メキシコ(10%)、ペルー(5.7%)への出荷量が増加しており、今後もさらなる拡大が期待されている。

※画像元:2024年の越境EC市場データを公開(ZenGroup株式会社)

日本製品の海外需要が高まる中で越境EC市場は成長している。本調査でも明らかになった円安の影響や環境意識の高まりなど、変化し続ける越境EC市場の動向を注視しつつ、最適な戦略を模索していくことが求められるだろう。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事