『広報会議』調査!「炎上」に見るネットユーザーと企業の現状

ネット告発について

有名企業の商品の不備などについて、昨今twitter上で企業や個人を名指しで批判し拡散する「ネット告発」をきっかけに、企業不祥事が明るみに出るケースが年々増えている。
広報・メディア対応の専門誌「広報会議」(株式会社宣伝会議発行 / 月間)は、2014年11月~2015年2月に、ネット告発の実態と企業の対応状況を探るため、ネットユーザーと企業の広報部門へそれぞれ調査を実施したと発表した。

ネットユーザー500人に対しては「ネット告発を目にしたことがあるか」「実際に発信したことがあるか」などについて尋ねるとともに、110社の企業の広報部に対しては、ネット上の批判や苦情にどのように対応しているかについて、それぞれインターネットリサーチによるアンケートを実施した。

ネットユーザーは興味本位で拡散する傾向強し

対象となるネットユーザーは、twitterアカウントを持ち月に一度以上投稿をする15歳以上の男女500名。

最近ツイッターで特定の企業や商品について、ネガティブな内容や批評を含む投稿を目にしたことがあるかという問いでは、38.8%のネットユーザーがネガティブ投稿を目にしたと回答。実に約4割のネットユーザーが何らかのネット告発を目の当たりにしていることが分かった。

続いて、最近ネガティブ投稿を見たと答えた約4割のネットユーザーに対し、その際のどのような行動をとったかについて尋ねたところ、約半数のネットユーザーは何もしていないという結果に。では残りの約半数はというと、

・コメントなしでリツイート(RT)した:11.9%
・コメント付きでリツイート(RT)した:9.8%
・「お気に入り」に登録した:4.6%
・Facebookやブログなど、ツイッター以外のウェブサイトで話題にした:7.2%
・ニュースやまとめサイトなどを検索した:16.0%
・口頭で家族や友人に話した:23.7%

という結果が出ている。リツイート率は約2割ということだ。

さらに、何かしら行動を起こしたネットユーザーに、なぜそのような行動をしたのか理由を尋ねると、「興味を引くような内容だったから」64.0%という結果が出ている。「話題になっていたから」43.8%、「投稿者に共感したから」27.0%と続く。

最後に、実際に自身がネガティブ投稿をしたことがあるかについて尋ねると、88.4%のネットユーザーは「ない」と答えている。

以上の結果から総括すると、
「ネットユーザーの約1割が投稿したネット告発は、興味本位から全体の約半数のネットユーザーがなにかしらの方法で拡散する」
可能性が高いということが分かる。

約1割の企業が「炎上」を経験

対象となる企業の広報部は、取材協力企業、「広報会議」購読者、株式会社宣伝会議が主催するが主催する広報関係講座への申込者など110社。

自社の社員や商品、サービスがネット上で「炎上」したことがあるかという質問では、約1割の企業が炎上経験ありと答えている。その際、何かしらの対応マニュアルを用意しているかという質問で「ある」と答えたのは約3割であった。

自社に関するネット上の書き込みを監視しているかについての質問では、約半数の企業が「監視している」と回答。これらを総括すると、

「約半数の企業はネット上で自社に関する書き込みを監視しているものの、炎上が起こった時の具体的な対応策を用意している企業は約3割。また、実際に炎上を経験したことのある企業は約1割」

という結果となっている。

「炎上」は起こる前に防ぐがベスト

ネットユーザーがネガティブ投稿を拡散する大きな理由が「興味本位」に起因するということは、企業にとって存続危機にもなりうる「炎上」でも、ネットユーザーにとっては悪意のない行動の1つ、という認識であることは考えられないだろうか。
一度炎上が起こってしまうと、そのイメージは焼き付き、過去の話になったとしても、「そういえば昔あそこの企業、不祥事で騒がれていた」という認識は消えることなく残ってしまう。そのように考えると、何よりもまず炎上を「防ぐ」ことが重要となってくる。現状、炎上への対応マニュアルを持たない事業者は、対策を考えるのも良いかもしれない。


※データは全て、広報・メディア対応の専門誌「広報会議」(株式会社宣伝会議発行 / 月間)が行った調査レポートのものです。