続々参入の越境EC、同日2企業が「天猫国際(Tmall Global)」へ

爽快ドラックとアイスタイルが中国進出を発表

日本製品の根強い人気より様々なシーンで盛り上がりをみせる越境ECだが、本格的に参入を果たす国内企業も増えてきている。3月10日、株式会社爽快ドラック(以下、爽快ドラック)と、株式会社アイスタイル(以下、アイスタイル)は、中国全土にオンライン取引プラットフォームを提供するアリババ・グループ運営の、オンラインショッピングモール「天猫(Tmall)」の国際サイト「天猫国際(Tmall Global)」に参入することを発表した。

楽天市場のショップ・オブ・ザ・イヤーを6年連続グランプリ受賞をはじめ、Yahoo!ショッピングの「年間ベストストア」やDeNAショッピングの「ベストショップ大賞」の受賞など、様々なアワード受賞を果たした爽快ドラックは、日本で培った商品調達力や物流機能と、グループ子会社である住友電子商務の中国で培ったインターネット店舗運営やマーケティング、中国国内物流のノウハウ、顧客サポート機能などの活用を目指す。
「天猫国際」の優良推奨店舗「VIP店舗」として「爽快官方海外旗艦店」を3月中にオープンすると発表した。

一方アイスタイルは、同社運営の口コミによる人気などで国内最大のコスメ・美容の総合サイト「@cosme」で、これまで培ってきた化粧品メーカーとの関係性を活かした人気商品中国のユーザーに向け紹介、販売していく。また、上海にあるアイスタイルの連結子会社であるistyle Chinaco.,Limitedで制作しているWeb連動の美容情報番組などで地元TV局や動画サイトなどとも連動し、「@cosme官方海外旗艦店」のオープン特集を制作・放送し、集客を狙っていくとしている。

中国では昨今、ハイクオリティの日本製の医薬品や化粧品の人気が高まり、国内の薬局などでも大量買いをする旅行客などを見かけることも増えてきた。今回、医薬品専門の爽快ドラックと化粧品専門のアイスタイルが同タイミングで参入の発表をしたのも、そのような中国国内のニーズに向けて商機を見だしたからであろう。
越境ECをバックアップする様々な支援企業も増えてきている今、ますます参入を果たす企業は増えていくはずだ。先駆けて中国市場へ切り込んだ爽快ドラックとアイスタイルは、それら追随企業にとってのロールモデルとなることだろう。