追加したLINE公式アカウントの業種は「ショッピング」が最多 モビルス調査
モビルス株式会社(以下、モビルス)は2025年9月9日、顧客体験向上を支援するテクノロジーの調査・普及を行う「CX-Branding Tech. Lab」の取り組みとして、「LINE公式アカウント」の利用動向に関する実態調査結果を発表した。本記事では、EC事業者へ向け関連する情報を抜粋して紹介する。
調査概要
◆調査名:消費者のLINE公式アカウントの利用実態調査2025
◆調査期間:2025年6月5日~6月11日
◆調査対象:全国の20歳~60歳以上の男女655名
◆調査方法:Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でインターネットアンケート調査を実施
◆有効回答数:655サンプル
◆調査企画:CX-Branding Tech. Lab(モビルス株式会社)
◆出典:消費者のLINE公式アカウント利用実態調査2025(モビルス株式会社)
登録業種のトップは「ショッピング」
友だち追加をしているLINE公式アカウントの業種を聞いたところ、最多はショッピングで58.6%を占めた。
ショッピングについて年代別(年代別数値は未記載)にみると、20代では43.3%と全体平均より低い。一方、30代から60代以上ではいずれも6割前後に達しており、特に中高年層での利用が目立つ結果となった。
LINE公式アカウントを友だち追加した後の行動では、「クーポンやキャンペーン情報を利用」が52.4%を占める。続く「メッセージを読んだ」は60代以上が56.1%と最も高く、20代(44.4%)、30代(42.0%)、40代(42.0%)は全体平均を下回り、年代によって利用傾向に差が確認された。
7割がLINE公式アカウントのブロック経験を持つ
LINE公式アカウントをブロックしたことが「ある」と回答した人は70%を占める。
年代別では、最多は20代で85.0%、30代は74.8%と若年層で高い傾向となったが、全体として年代問わず多くの人にブロック経験を持つことが明らかとなった。
LINE公式アカウントをブロックした理由は、「情報配信の頻度が多すぎるから」(26.5%)が最多で、次いで「アカウント整理のため」(25.2%)となった。
また、60代以上では「情報配信の頻度が多すぎるから」が30.9%と最も高く、高齢層ほど「適切な配信頻度」への期待が大きいことがうかがえる。
双方向のコミュニケーション機能の充実化が求められる
LINE公式アカウントをブロックせずに使い続けたいと思う条件があるか、という質問に対し、6割以上が「ある」と回答。調査結果から、ポイントは主に3つに絞られた。
◆継続的なクーポン配布やキャンペーン
◆情報配信の適切さ
◆実用性・利便性
LINE公式アカウントに求められていることは、一方的な情報発信ではなく、自分にとって価値のある情報が良いタイミングと頻度で届くことだと考えられる。
本結果を受け、モビルスは「割引や情報配信だけでなく、予約・購入といった手続きや、問い合わせなど、ユーザー起点のやり取りや、双方向のコミュニケーション機能の充実化が、今後ますます重要になると考えられます」とコメントする。
年代によってもLINE公式アカウントに求める内容、使い方が異なってくる。効果的な訴求を実現させるためには、生成AIやAIエージェントなどの技術を活用し、一人ひとりに合わせたコミュニケーション手法の構築が必要となるだろう。