カウンターワークス、商業施設への常設出店に特化したメディアのβ版をリリース
株式会社COUNTERWORKS(以下、カウンターワークス)は2025年9月12日、商業施設への常設出店に特化したメディア「ショップカウンター常設」のβ版を正式リリースした。
一等地への出店機会を誰にでも提供
「ショップカウンター常設」は、出店希望者と施設側のあいだに存在する情報格差や不透明な手続きを、テクノロジーの力で解消することを目指すサービスである。
カウンターワークスは本サービスの特徴を、次のように説明している。
◆有名商業施設約300拠点への出店機会を提供
イオンモールやマルイをはじめとする全国の集客力の高い商業施設の常設区画情報を300拠点にわたり掲載。これまで限られた人脈や情報源でしか得られなかった一等地への出店機会を誰もがアクセスできる状態にする。
◆一般公開前の“先行出店情報”を提供
既に1000施設以上で導入されている「ショップカウンター エンタープライズ」のネットワークと連携し、一般公開前の未公開物件や先行出店情報をいち早く提供。優良物件への“出店競争”において優位なポジションを確保できる。
◆出店意欲を可視化する「ウェイティングリスト機能」
出店希望者は出店希望時期や条件を登録するだけで、検討中であっても関心表明が可能。施設側はこれにより潜在ニーズを把握し、出店打診に活用できる。
◆双方向のマッチングを実現する機能設計
出店希望者が条件から施設を検索できるだけでなく、施設側から「スカウト」できる仕組みも実装。商業施設とブランドが相互に魅力を見出しあえる、双方向のマッチングを支援する。
※画像元:商業施設への常設出店をデジタルで変える新サービス「ショップカウンター常設」β版を公開(株式会社COUNTERWORKS)
出店者と商業施設のミスマッチを解消
カウンターワークスが提供する短期出店支援プラットフォーム「ショップカウンター」では、これまでに約7.7万件の成約を実現してきた。その中で浮かび上がったのは、「常設出店への強いニーズ」と「出店のしにくさを生む構造的な障壁」である。
こうした状況について、同社は次のようにコメントする。
「実際に当社が登録テナント向けに実施した調査では、常設店舗への出店を希望する割合は約5割にのぼる一方で、その実現を妨げているのは“費用”ではなく“情報の不足”や“業務の不透明さ”でした。出店希望者の多くは『出店ルールが見えない』『手続きが煩雑』『担当者とつながれない』といった理由から、常設出店は経験者しか参入できない世界と捉えており、とりわけECやポップアップで実績を積んだ中小ブランドほど、思いがあっても商業施設の常設区画にはアクセスできていない実態があります」
さらに商業施設側でも、テナント探しのプロセスは属人的でプッシュ型に偏り、新たな出店者との出会いが限定的になっている課題が顕在化しているとも。このようなミスマッチを解消するため、同社は「ショップカウンター常設」β版を開発するに至った。
実店舗を活用した施策が容易に
「ショップカウンター常設」では、現在β版の公開にともない、掲載を希望する商業施設や出店を検討するテナントからの申し込み・相談を受け付けている。今後は、施設の魅力を深く伝える専用ページの拡充や、出店希望者に向けたナレッジコンテンツの発信、サポート機能の強化などを段階的に進めていく予定だ。
「ショップカウンター常設」β版は、施設ごとに異なる出店ルールや煩雑な手続きを可視化・簡素化することで、これまでアクセスが難しかった常設区画への出店を誰もが利用しやすい仕組みに変えていく。
また商業施設にとっても、従来接点のなかった新たなブランドとの出会いを創出し、テナントの多様化や地域活性化に貢献する新たな出店インフラとして展開していく方針だ。EC事業者にとっては、テストマーケティングなど実店舗を活用した施策のハードルが下がることが期待される。今後のサービス動向に注目したい。