初めて越境ecを使う方必見!越境ECサイトの配送方法の種類を紹介!
越境ECサイト立ち上げに当たって、どのネットショップも必ず悩むのが配送方法の種類。配送方法は多く存在するため、自社に適した配送方法を選択して立ち上げを成功させたいですよね。本記事では、越境ECサイトの配送方法の種類やオススメの配送方法を紹介します。
越境ECサイトで商品を配送する手段
越境ECサイトを使って商品を配送する手段は航空便と船の2種類に分けられます。
航空便
航空便は商品を早く配送する手段として非常に有効です。最短翌日で届くこともあるので、商品を早く届けたい事業者や消費期限がある食品などの事業者が利用するケースが多くあります。注文してから届けるまでのリードタイムを短くできるメリットがある一方、コストがかかる、航空便の燃料チャージで追加料金が加わるというデメリットもあります。一度に乗せられる重量の上限や料金形態は航空便によって異なるので、航空便は慎重に選ぶようにしましょう。
船
コストを抑えて海外へ商品を発送したい場合に用いられるのが船です。火薬類など航空便での配送が難しい商品を扱えること、一度に大量に商品を運べることが特徴で、その特徴ゆえに1商品あたりにかかるコストを航空便よりも低くすることができます。まとめて商品を送ることができるメリットがある一方で、商品到着までかなり時間がかかってしまうといったデメリットがあります。早くても1ヶ月、かかってしまう場合は3ヶ月もかかってしまうので、なるべく早く商品を届けたいという方は航空便を選択するようにしましょう。
越境ECサイトの物流パターン
国内の物流業者と連携して配送するパターン
国内の物流業者と提携して商品を配送する方法です。商品が購入されたら、国内の物流業者が管理する倉庫に対象商品を送付し、そこから物流業者が購入者へ配送するという流れになります。一度国内の倉庫に商品を送るという工程が発生するため、納期に多少の時間はかかりますがコストを抑えて発送することができます。海外への配送を代行してくれるため、オペレーションの一部を軽減することができます。
個別に直接配送するパターン
仲介業者を使用せずコストをかけずに直接購入者に商品を配送する方法です。企業を挟んで配送しているネットショップに比べて、税関でのチェックが厳しくなりますが初期費用をほぼ0円で抑えられるなど、低いコストでの運用が可能となります。商品が購入された瞬間に配送の手配ができることや世界120か国以上と取引ができることが特徴の1つです。ネットショップを立ち上げたばかりで、出荷件数が少ないネットショップがこのパターンを採用することが多くあります。
現地の倉庫と提携し、倉庫から発送するパターン
配送ターゲット国の倉庫と提携し、現地の倉庫から商品を配送する方法です。国を挟まないため、商品を購入してから商品が届くまでのリードタイムを短くできることに優れています。また、商品を早く届けるだけでなく、配送時の課題として挙げられる商品不備や包装が煩雑といった顧客満足度を下げる要因も少なくすることができます。一方で、現地の担当者の品質管理の能力が高くなければ在庫過多になってしまうこと、初期費用や維持コストがどうしてもかかってしまうことがデメリットとして挙げられます。そのため、ある程度売り上げが伸びてきたネットショップにピッタリの配送方法と言えるでしょう。
越境ECサイトにオススメの配送会社(国内)
日本郵便
日本郵便は世界120以上の国・地域に配送が可能で小さな荷物でも無料で集荷できる日本有数のサービスを提供しています。サービス内容が充実していて手軽に利用できるといった点が評価されています。日本郵便の国際配送サービスは7種類あり、それぞれ料金形態が異なるのでそれぞれ紹介していきます。
EMS
国際配送で最もメジャーな手段とされているのが国際スピード便とも呼ばれるEMSです。EMSの正式名称はExpress Mail Serviceで、日本郵便の中で最速で配送し30kgまでの荷物なら2-9日で届けることができます。アメリカに商品を発送する場合、10kgで27,100円コストがかかります。料金は1,450円から利用することができ、最大200万円の損失補償制度や荷物の追跡サービスなどがあり、サービスの充実さからEMSを利用するネットショップは多くあります。
航空便
EMSとは異なり、小型の荷物の配送に強みを持つ配送方法です。2kgまでの商品であればEMSより安く発送することができます。EMSで入り切らなかった2kg以内の商品を配送する際に使用することが可能です。
エコノミー航空(SAL)便
エコノミー航空便は航空便と船の2種類を使用します。
航空便の空きスペースを利用して商品を発送するため、船と航空便のいいところ獲りをしているのが特徴です。アメリカに商品を発送する場合、10kgで26,700円とEMSよりもコストを抑えることができ、船よりも早く、航空便よりもコストを抑えて商品の配送をしたいネットショップにオススメです。
国際eパケット
国際eパケットは、専用の配送ラベルを貼ることで使用できる配送方法の1つです。重量2kgまで荷物サイズの合計が90cm以内の小型の荷物をEMSより安くエコノミー航空よりも早く届けることができます。アメリカに2kgの荷物を運ぶ場合3,620円コストがかかりますが、EMS同様損失補償制度を導入しており6,000円まで保証がつくのもポイントの1つです。壊れやすい小型の商品を取り扱っているネットショップは検討する価値があります。
国際eパケットライト
国際eパケットライトは基本的には国際eパケットと機能は変わりませんが、商品を安く直接購入者の手元へ届けられるのが強みの1つです。購入者が不在でも郵便ポストへ商品を配達するため、商品が届いていないという事態を避けることができます。損害補償の制度がないことや日数がかかってしまうこともありますが、国際eパケットよりもコストを抑えて配送することが可能です。アメリカに2kgの荷物を運ぶ場合コストは2,860円かかりますが、商品を確実に届けたいという慎重な方にオススメの配送方法です。
UGX(ゆうグローバルエクスプレス)
UGXはEMSで配送ができない30kg以上の商品を取り扱えることが強みの国際郵便サービスです。国際eパケットライト同様、購入者の郵便ポストへ商品を配送するので、確実に購入者へ届けます。10kgの荷物をアメリカに運ぶ場合、28,750円かかりますが荷物の番号を検索すれば配達状況もわかるため多少コストをかけてでも船よりも早く届けたいネットショップにオススメです。
佐川急便
日本郵便と異なる点はその取り扱い国の多さにあります。220ヵ国以上もの国と地域と取引が可能で、ドアtoドアで商品を配送します。荷物サイズの合計が260cm以内・重量50kg以内、複数小口であれば総重量500kg以内、運賃は0.5kg刻みで細かく設定されているため、幅広く商品を配送することができます。佐川急便には2種類の配送手段があり、料金や運搬できるものが異なります。
ドキュメントクーリエ(ビジネス書類)
ビジネス書類、およびこれらに付随するカタログ、定期刊行物などの印刷物を運ぶのに使用されるのがドキュメントクーリエです。書物などの商品を配達する際にドキュメントクーリエを使用するネットショップは多いです。アメリカに10kgの荷物を運ぶ場合、お届け時間は2日で18,800円で配送することができます。取引先に重要な書類を送りたい場合にオススメの配送手段です。
スモールパーセル(ビジネス小荷物)
スモールパーセルとは製品サンプルやスペアパーツ、高額製品などの商品を世界中にお届けする小荷物輸送サービスです。ドキュメントクーリエと異なり、書物以外の商品を送ることができることが特徴です。アメリカに10kgの荷物を配達する場合、3日で21,200円コストがかかります。書物以外の商品を送りたい場合に利用することをオススメします。
ヤマト運輸
ヤマト運輸は世界200ヵ国以上と取引可能で、荷物サイズの合計が160cm以内、重さが25kgまでとされています。佐川急便同様、ドアtoドアで商品を配送することができ、場合によっては1割引適用など割引サポートもあることも嬉しいポイントの1つです。
国際宅急便
1つ目が国際宅急便を利用することです。グループ会社と提携しているため、ヤマト運輸が配達をしていない地域でも配達できることが特徴です。10kgの荷物をアメリカに配達する場合、4-6日で8,850円というリーズナブルな価格帯で配送することができます。
海外の配送会社
次に海外の配送会社を紹介します。
FedEx
アメリカを本拠地とする世界最大の配送会社がFedExです。220の国や地域に対応しており荷物サイズの合計が330cmまで、重さは68kgまでの荷物をアジアなら2-3日、ヨーロッパなら3-4日で届けることができます。
アメリカに10kgの荷物を送った場合、お届けに3日かかりますが、コストは32,350円とリーズナブルに送ることができます。国内の配送会社と異なり、多少の英語力が求められますが、配送のプランが豊富なことや追跡サービスもついてくるため充実したサポートを受けることができます。
UPS
FedEx同様、UPSもアメリカに本拠地を置く大手の配送会社です。配送対象国は200ヵ国以上でヤマト運輸と業務提携しているため、ヤマト運輸を経由して商品を配送することも可能です。荷物サイズの合計が400cm以内、重量が70kg以内までの配送が可能で、時期によってはキャンペーンを実施しています。アメリカに10kgの荷物を送った場合、お届けは1-3日と早いですが、46,900 円コストがかかるのでキャンペーン期間にお試しで使用してみてから導入を検討しましょう。
DHL
ドイツの大手国際配送会社で世界220以上の国と地域へ幅広く短い期間で届けることができます。取り扱える商品の大きさは120 x 80 x 80cmと決まっており、70kgまで運ぶことができます。アメリカに10kgの商品を送った場合、2-5日で商品が届きコストは41,840円かかります。日本では24時間営業している拠点もあり、6つの都市(東京・大阪・名古屋・横浜・神戸・京都)ではDHL専門の配送箱を無料で利用できるため、利便性の高さが評価されています。アジアであれば最短翌日配送も可能ですが、配送料が高く設定されているため商品を早く配送したい場合に使用するようにしましょう。
配送会社を選ぶ際のポイント
届くまでの時間
商品を購入してから届くまでの時間が早いほど、商品のリピート率や顧客満足度は高くなるとされています。そのため、安全かつスピーディーに商品をお届けする配送会社を選択する必要があります。国内であれば日本郵便のEMSが最短2日、海外であればDHLが最短翌日に商品を届けることができます。また届くまでの速さ以外にも、複数の配達時間帯から選択できるか、再配達のスピード、要素もネットショップの訪問者は商品を購入する際に考慮するので配送会社の柔軟性の高さも選ぶ際には見る必要があります。
コスト
ネットショップで多くの利益を出すためには、いかにコストを安くするかにかかっていると言っても過言ではありません。商品の売値-商品原価-配送料=利益なので、商品を安く仕入れること、配送料が低い業者を選ぶことが成功する要素の1つです。一般的に配送にかかる料金が航空便だと100g530円〜、船を利用する場合だと500g1,500円〜とされているので、この料金を基準に配送会社を選定するようにしましょう。ただコストを下げることばかりに気を取られすぎると商品の包装が悪い状態で購入者に届いてしまう可能性もあります。コストに見合った配送会社を選択するようにしましょう。
越境ECサイト立ち上げを失敗しないために!
越境ECサイトの配送方法の種類やオススメの配送会社を紹介しました。自社にとって適切な配送方法を見つけ、購入者に配送することは大事です。ただ、越境ECサイトを立ち上げるにあたって配送方法ばかり注力してはいけません。越境ECサイトを失敗しないためにしなければいけないことを紹介します。
関税・税関をチェックする
越境ECサイトを立ち上げる際に必ずチェックしなければいけないのが関税と税関です。国をまたいで商品を配送するので、関税がかかることが法律で定められています。国によって関税の金額の設定や取り扱いが異なるので、必ず目を通しておきましょう。また、配送会社によってはネットショップ側が関税を支払う場合とお客様側が関税を支払う場合があるので、事前に購入者にその旨を伝える必要があります。
適切な商品とターゲット国の選定
適切な商品とどこの国で販売するかを自分の目で見極めましょう。ネットで上位表示されている商品をECサイトで確認し、取り扱いが簡単そうな商品を選ぶことでビジネスチャンスを拡大できます。一般的に品質と安さ、安全面の観点で日本の商品は世界中から高い評価を受けています。メイド・イン・ジャパンと呼ばれるほど人気で、中でも食器やキッチン器具などの日用品は世界で売れている商品のジャンルの1つなので、迷った際は日用品の販売を検討しましょう。また、ターゲット国の選定も利益を出すためには重要です。国によって人々の価値基準は異なるので、それに合わせて商品の購買行動のパターンも変わってきます。ターゲット国を選定する上であらかじめ簡単なオンラインでのアンケート調査でそれぞれの国の特徴を把握し、販売しようとしている商品に合っているかを確認しましょう。
適切な決済方法の設定
ターゲット国が決まったら、その国に合わせた決済方法を設定しましょう。日本とターゲット国の両方で取り扱っている決済方法を設定するのが一般的です。商品を購入する際、決済方法の種類が多ければ、ユーザーの購買チャンスが広がります。日本ではJCBカードや楽天カードが主流となりつつありますが、これらのカードをメインとして扱っていない国もあるため、注意が必要です。多くのユーザーから購入してもらうため、クレジットカード、Paypal、デビットカード、銀行支払い、代引きなど幅広く決済方法を設定しましょう。
まとめ
本記事では越境ECサイトの配送方法を知りたい方に向けて、配送方法の種類からオススメの配送会社などを解説しました。配送方法の種類やそれぞれの特徴をつかむことで、自社に適した配送方法を選ぶことができると思います。越境ECサイトでは配送方法以外でも設定しなければいけない項目があります。適切な配送方法と必要項目を設定し、ネットショップの良いスタートを切りましょう。