ebay、2025年間越境ECレポートを公開 米国制度変更から販路拡大へ

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ECのミカタ編集部

イーベイ・ジャパン「2025年間越境ECレポート」を公開

イーベイ・ジャパン株式会社は2026年3月9日、2025年の総括と2026年の販売動向に関する越境ECレポートを発表した。越境EC取引が伸長する中で、海外ユーザーが「日本の商品に求めるもの」など、公開されたレポートから本記事では抜粋して紹介する。

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「トレーディングカード」が大きく伸長

2025年間カテゴリーランキングでは、昨年に続き「レディースアパレル&バッグ ブランド小物」がトップとなった。

成長率では「トレーディングカード」が4ランクアップ。前年比約1.74倍と大きく伸長し、特にシングルトレーディングカードが売上の約70%を独占した。ポケモンカードがカテゴリー全体をけん引する中、スポーツトレーディングカードではMLB関連商材や大谷翔平選手関連のカードの高額取引が目立ち、日本発のコレクターズアイテムの海外需要の強さが改めて示された。

※画像参照:「2025年間越境ECレポート」を公開(イーベイ・ジャパン株式会社)

2026年越境EC注目ポイント

イーベイ・ジャパンは2026年越境EC注目ポイントについて、次の3点を挙げている。

◆多国展開
▷eBay公式販売・配送管理ツールである「eBaymag(※1)」の浸透や現地でのキャンペーン拡大により、従来米国向けに展開されていた商材が、特に英国や豪州での日本セラーの販売機会が拡大。中でも成長が顕著だったのは、日本製の中古カメラ、高級腕時計、トレーディングカードとなった。英国・豪州市場ではリユースやサステナブル志向が高く、品質管理への信頼性が評価されやすい傾向がある。

◆日本セラーのDX化
▷eBay公式配送サービス「eBay SpeedPAK(※2)」は、出荷管理システムとのAPI連携により、注文情報の自動取り込みやラベル発行などを可能にし、物流オペレーションの効率化を進めている。また、「SSP Program(※3)」を通し、越境ECのエコシステムを構築し、日本セラーのデジタル化を支援している。

◆ライブコマースの拡がり
▷ブランドバッグやスニーカーなどの「ファッションカテゴリー」は、日本セラーの信頼性や商品の状態の良さとの親和性が高く、双方向型販売の成長が期待されるカテゴリー。多くのIPを有する日本にとっては「トレーディングカード」も大きな勝機となる。

※画像参照:「2025年間越境ECレポート」を公開(イーベイ・ジャパン株式会社)

「DDP(関税込み配送)」の必須化へと舵を切る

同社は2025年について、次のようにコメントしている。

「日本セラーが誇る『品質の良さ』『正確さ』『ものを大切に扱う文化』といった強みが、改めて国際市場で評価された一年となりました。こうした信頼をさらに高める取り組みとして、『eBay 真贋保証サービス』をすべてのセラーに無料で開放(※4)しました。サステナブル志向の強い海外市場において、日本セラーの強みが制度環境の変化を乗り切る競争力として存在感を高めています」

米国における関税制度の見直しや「デミニミス・ルール」の撤廃により、800ドル以下の商品が関税免除となる制度の終了前には駆け込み需要が発生した。一方、撤廃後は「後から関税を請求されるかも」という不安や、通関・受け取り時のトラブルが発生。購入をためらうケースや、取引途中でのキャンセルといった課題が浮上した。

こうした状況を受け、イーベイ・ジャパンでは米国向け取引において「DDP(関税込み配送)(※5)」の必須化へと舵を切った。購入時点で支払い総額が明確になることで、バイヤーの不安を軽減。安心できる取引の環境整備を進めている。

米国制度変更をきっかけに、日本からの販売は欧州・豪州・アジアといった非米国地域への販路拡大が進み、特定市場の制度リスクに左右されにくい安定的な成長に向けた転換期が進行している。転換期を迎えた越境EC市場の動向が注目される。

※1 関連記事:越境EC、アメリカ以外にも大きな商機! 最大8カ国のeBayで同時出品を可能にする無料公式ツール「eBaymag」とは?
※2 関連記事:コンビニが海外配送の窓口に! 越境ECの“壁”を突破する新配送サービス「eBay SpeedPAK Economy」始動
※3 関連記事:イーベイ・ジャパンの「SSP Program」に、新たなSSP認定パートナーが追加
※4 関連記事:「真贋保証サービス」を日本の全セラーに無料で開放 eBayが示すグローバルプラットフォームとしての責任
※5:Delivered Duty Paidの略。関税・税金がセラー側で処理される配送方式。バイヤー側の費用支払いは不要。