オイシックスが新広告ソリューションサービスを本格始動 認知促進から流通拡大まで支援
オイシックス・ラ・大地株式会社(以下、オイシックス)は2025年7月29日より、リテールメディア領域において、商品の認知・理解促進から流通拡大までを一気通貫で支援する広告ソリューションサービスを開始した。
広告主の販路開拓、需要促進を支援
リテールメディアは近年、“デジタル広告の第3の波”として世界的に注目されている。
中でも、サードパーティクッキーの規制強化により、企業が自社で収集するファーストパーティデータの価値が一層高まっている。こうした背景のもと、日本国内のリテールメディア市場は2028年に1兆円規模に達すると予測されている(※1)。
今回、オイシックスが提供を開始した広告ソリューションサービスの概要は以下の通り。
◆Oisix ra daichi ADs概要
▷広告主:食品メーカー、海外の日本向け輸出企業及び貿易振興団体、官庁・地方自治体
▷機能
・企画:コンセプト提案、商品コラボ(開発)、サンプリングなど
・流通:Eコマース(Oisix、らでぃっしゅぼーや、大地を守る会)、実店舗(旬八青果店、シダックスグループ、ノンピ、ショップインショップ)
・レポーティング:マーケティングデータ還元
リテールメディアの市場規模が拡大する中、同社が保有するEコマース、実店舗のアセットを活用し、広告主の販路開拓や需要喚起を支援するとともに、顧客には新たな食材や商品の出会いを提供していくとしている。
オイシックスならではのメディアの強み
オイシックスは、自社リテールメディアの特長として、以下の3点を強みとしている。
◆オンライン、オフラインでの事業展開
「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」といったEコマースに加え、実店舗のチャネルも活用。これにより、商品と売り場を連動させたコラボレーション設計が可能となっている。
◆「食べる」体験までの、一気通貫の支援体制
食材の仕入れ・調達から商品開発、販売までを一貫して支援。広告主が訴求したい「背景にある価値」や「新しい食べ方」などを、顧客に「体験」として届けることができる。
◆効果的なターゲティング広告
Oisixが保有するファーストパーティーデータをもとに、顧客の興味・関心や購買履歴に応じた、精度の高いターゲティング広告の提供が可能。
※画像元:オンライン、オフラインのアセットを活用した新広告ソリューションサービス本格始動(オイシックス・ラ・大地株式会社)
新たな広告ソリューションサービスとして本格始動
オイシックスは2023年より、定期会員の購買データや属性情報を活用し、サンプリング施策や「Kit Oisix」と連動した商品売り場型広告を展開している。
導入企業である国内の食品メーカーや、海外の日本向け輸出企業、貿易振興団体からは、「食べ方の提案を通じた商品価値の訴求」や「需要拡大の促進」といった点で高く評価されている。
2024年には、シダックスグループ、ノンピ株式会社、株式会社アグリゲートを相次いで子会社化し、オフラインチャネルの拡充を図った。
こうした実績とアセットの積み重ねを背景に、従来の施策を体系化・強化し、新たな広告ソリューションサービスとして本格始動するに至った。
ファーストパーティーデータを活用し、より高精度なターゲティングを実現する本サービスには、多くの事業者からの注目が集まりそうだ。
※1:株式会社CARTA HOLDINGS/2025年1月発表