ZOZO、全エンジニアへ月額200米ドル基準で開発AIエージェントを導入

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ECのミカタ編集部

ZOZO、開発AIエージェントを全エンジニアに導入

株式会社ZOZO(以下、ZOZO)は2025年7月29日、ZOZOグループに所属する全エンジニアを対象に、一人あたり月額200米ドル(2025年7月30日時点の為替で約3万円)を上限とした開発AIエージェントの導入を開始することを発表した。この支給枠内で、Claude CodeやGemini CLIなどのAI開発ツールを利用することが可能となる。

開発業務の自動化に向けた取り組みをより一層加速

近年、生成AI技術の進化やIT人材の不足を背景に、企業におけるAI活用の重要性が一層高まっている。

ZOZOではこれまで、機械学習をはじめとするAI技術を活用し、サービスの検索やパーソナライズ精度の向上、各種機能の開発、同社独自の計測サービスへの応用などに取り組んできた。

今回、全エンジニアを対象に、一人あたり月額200米ドルを上限とした開発AIエージェントの導入を決定。あわせて、導入前の調査・検証や、利用ガイドラインの策定を行うことで、社員がスムーズかつ安全に活用できる体制を整備した。

これにより、開発AIエージェントの進化に対応し、開発業務の自動化をさらに加速。エンジニアのスキル向上と開発生産性の向上を通じて、より大きな価値の創出を目指すとしている。

AIは開発者のスキル向上を促すパートナー

ZOZOは2023年5月、全エンジニアを対象にGitHub Copilotを導入し、2024年4月にはGitHub CopilotのAgentモードおよびCode Review機能の利用体制を構築した。

また、エンジニアを含む全社員がGemini、NotebookLM、ChatGPTなどの生成AIツールを利用できる環境を整備。生成AIに関する社内研修や、業務効率化を目的とした社内向けツールの開発・提供にも取り組むなど、生成AIの業務活用と社員のスキル向上に注力している。

本件について、同社執行役員 兼 CTOの瀬尾直利氏は次のようにコメントしている。

「私たちはAIを、開発者一人ひとりのスキル向上を促すパートナーと捉えています。エンジニアが最新技術に触れ、学び続けることができる環境を積極的に整備するのはもちろんのこと、チーム内外での情報共有や勉強会も積極的に実施している点が当社の強みです」とコメントする。

AI活用を武器に、次世代のファッションとテクノロジーの融合を目指すZOZOの動向に今後も注目したい。