iStock、「エコ意識の高い消費者」を惹きつけるビジュアル戦略を公表

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ECのミカタ編集部

世界最大級のストックフォトサイト「iStock」中小企業がエコ意識の高い消費者を惹きつけるために使える5つの実践的なビジュアル戦略を公表

ゲッティイメージズ ジャパン株式会社(以下、ゲッティイメージズ)が提供するストックフォトサイト「iStock」は、ビジュアル調査「VisualGPS」レポートの最新の調査結果を公表。同社によれば「気候変動への意識はかつてないほど高まっており、それが消費者行動に直接的な影響を与えていることがわかった」という。本記事では自社サイトなどにおけるビジュアルを検討する事業者へ向けて、一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査期間:2022年7月〜2024年7月
◆対象者:18歳以上の成人
◆サンプルサイズ:5300名から7000名
◆調査対象国:オーストラリア、ブラジル、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、シンガポール、英国、米国など25カ国
◆出典:iStock by Getty Images(ゲッティイメージズ ジャパン株式会社)

消費者へのメッセージに正しいビジュアル表現が重要

iStockの調査プラットフォーム「VisualGPS」による今回の調査結果によると、日本人の83%が「日常生活の中で気候変動の影響を感じている」と回答していることが明らかとなった。

また、環境への意識の高まりが、人々の暮らし方に大きな影響を与えていることが判明。実際に、日本の68%の消費者が「地球に悪影響を与えないよう意識的に行動している」と答え、日本の消費者の38%は「自らのカーボンフットプリント削減に積極的に取り組んでいる」と回答した。

こうした姿勢は生活スタイルだけでなく購買行動にも及び、「自分の価値観と一致する企業にお金を使いたい」と回答した日本消費者は43%を占めた。

ゲッティイメージズではこの結果を受け、「企業がサステナビリティに深く投資している場合も、これから取り組みを始めようとしている場合も、『何をしているか』と同じくらい『何を見せているか』が重要です。iStockの調査によると、日本の消費者の48%が『エコフレンドリーと表示された製品を信用していない』と回答。つまり、正しいビジュアル表現がなければ、本物の取り組みであっても見過ごされてしまう可能性があるのです」と考察している。

エコ意識の高い消費者とつながる「5つの実践的なビジュアル戦略」

合わせて同社では、iStockの専門家による【サステナビリティの取り組み度合いを問わず、エコ意識の高い消費者とつながるために役立つ5つの実践的なビジュアル戦略】を公表した。

◆クリシェではなくリアルな写真を使う
葉っぱや海の抽象的な写真だけではなく、リサイクル素材、リフィルオプション、廃棄削減の取り組みなど、実際の活動を映し出すリアルで誠実なビジュアルを使用する。

◆完璧ではなく“リアルな瞬間”を見せる
プロセスや素材、パッケージングなどの舞台裏を撮った写真やショート動画をシェアすることが強い共感を呼ぶ。

◆わかりやすく、具体的に伝える
「生分解性の包装に切り替えた」「プラスチック使用を削減した」など、具体的な変化をシンプルに伝えることが重要。

◆中心に“人”を置く
顧客、従業員、地域社会などをビジュアルに取り入れることで、自社のビジネスがどう持続可能なライフスタイルに寄り添っているかを表現する。

◆「言う」だけでなく「見せる」
今日のエコ志向の消費者は「一貫性」を求めているため、バズワードやスローガンに頼るのではなく、日常的に持続可能性を実践している姿をビジュアルで見せることが重要。

ビジュアルでの訴求は最も強力なツールのひとつ

iStock EMEA クリエイティブ部門 シニアディレクター ジャクリーン・バーク氏は、本結果について次のようにコメントしている。

「人々が企業に行動を期待する今、ビジュアルストーリーテリングは中小企業が顧客とリアルかつ即時につながるための最も強力なツールのひとつです。努力の見せ方次第で、購入されるか、それともスルーされるかが決まるのです」

また、同社は「価値観が購買行動を左右する今の市場において、ビジュアルは信頼を築くか壊すかを左右する力を持っている。中小企業にとって、日々の小さな努力を『明確かつ誠実に見せる』ことが、エコ意識の高い消費者を惹きつけるカギになる」と提案している。

消費者の気候変動に対する意識の広がりが確認された「VisualGPS」の調査。事業者としては、こうした結果もビジュアル検討のヒントとしてほしい。