JR東日本、2026年秋よりSuica・PASMOのコード決済サービス「teppay」を開始
東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)は2026年秋より、モバイルSuicaのアップデートを行い、新たにコード決済サービス「teppay(テッペイ)」を提供開始する予定であることを発表した。また、2027年春には株式会社パスモ(以下「パスモ」)と提携し、モバイルPASMOにおいても「teppay」の提供開始も予定。提供開始日は決定しだい公表される見込みだ。
モバイルSuica・モバイルPASMOにコード決済を追加
JR東日本は、モバイルSuica・モバイルPASMOのアップデートに合わせて、アプリ内にコード決済「teppay」を提供開始する。
モバイルSuica・モバイルPASMOのアプリさえあれば、新たにアプリのダウンロードや登録をすることなく「teppay」の機能である「コード決済」「残高の送付」「オンライン決済」等のサービスが利用可能に。さらに、特定の地域で利用できる「地域限定バリュー」機能も提供する。
オンライン決済機能も可能
JR東日本は「teppay」の機能について、次のように説明している。
◆コード決済で高額の買い物が可能に
モバイルSuicaとモバイルPASMOの交通系IC残高の上限額(2万円)を超える買い物が可能。決済時には買い物にも利用できるteppayポイントが付与される。teppayマーク(※1)のある店舗のほか、Smart CodeTMマーク(※2)がある全国160万カ所以上で利用可能となる。
◆teppay残高を送る・受け取る、交通系ICへのチャージも
teppayユーザー同士で「残高を送る・受け取る(※3)」ことが可能。teppay残高(※4)から交通系IC残高へのチャージ(※5)や、モバイルSuica・モバイルPASMO定期券等の購入ができる。
◆オンライン決済機能
teppay残高をインターネットでの買い物に利用できる「teppay JCBプリカ」をアプリ内で発行することが可能。タクシー、飲食店などのモバイルオーダーの利用もできる。
◆地域限定バリューの利用が可能
地域限定バリュー(通称:バリチケ)は特定の地域に限定して利用できるバリュー(残高)で、teppay残高と組み合わせての支払いが可能。

※画像元:Suica・PASMOのコード決済サービス「teppay」を2026年秋より提供開始(東日本旅客鉄道株式会社 他)
キャッシュレスに関するストレスを解消
JR東日本が行った「キャッシュレス決済に関する調査(※6)」の中で、多くの生活者がキャッシュレスの多様化・複雑化に対して何らかのストレスを感じており、馴染みのサービスにまとめたいというニーズがあることが判明したという。
また、キャッシュレスサービスを利用したことがある人が、人生で初めて利用したサービスは、Suica/PASMOが5割を超えてトップ。若年層ほどSuica/PASMOの割合が高く、30代以下では約7割の人がSuica/PASMOを初めて利用したキャッシュレスサービスと回答している。
※画像元:Suica・PASMOのコード決済サービス「teppay」を2026年秋より提供開始(東日本旅客鉄道株式会社 他)
こうした状況を受けて、JR東日本は「交通・電子マネーの領域で多くの方に馴染みのあるモバイルSuica・モバイルPASMOが、多様な決済シーンに対応できるように進化し、キャッシュレスに関するストレスを解消することで、ご利用のお客さまへ、さらに快適なくらしを提供します」としている。
多様化する決済サービスにおいて、「teppay」はどこまで存在感を発揮することになるのか。リリース以降の利用者の動向にも注目したい。
※1:Suica・PASMO等の交通系電子マネーが使えるお店と、teppayが使えるお店は異なる
※2:株式会社ジェーシービーが提供する統一コード決済スキーム。数値は2025年10月末時点の情報
※3:交通系IC残高を「送る・受け取る」ことはできない
※4:teppay残高の銀行口座・ATM(現金)等への出金はできない
※5:鉄道やバスの利用は交通系IC残高での利用となる
※6:「キャッシュレス決済に関する調査」調査方法:調査会社保有のモニターを活用したインターネットアンケート調査、調査時期:2025年10月17日~10月20日、調査エリア:一都三県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)、調査対象者:15~69歳男女、サンプル数:1500サンプル、一都三県の性年代人口構成比で割付


