SNS広告として最も購買につながりやすい広告形式は? PRIZMA調査

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ECのミカタ編集部

【2025年最新版|SNS広告の購買行動調査】「買う予定はなかった」ユーザーは依然7割超え!一方で広告の“効き方”に変化の兆し

株式会社PRIZMA(以下、PRIZMA)は、2024年に続いて実施した「2025年最新版 SNS広告の購買行動調査」の結果を公表した。

調査概要

◆調査テーマ:2025年最新版 SNS広告の購買行動調査
◆調査期間:2025年5月15日〜16日
◆調査方法:PRIZMAが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
◆調査対象:SNS広告で購入経験がある全国のZ世代(15〜27歳)、Y世代(28〜42歳)、X世代(43〜58歳)
◆調査人数:621名(各世代約200名ずつ)
◆モニター提供元:PRIZMAリサーチ
◆出典:2025年最新版 SNS広告の購買行動調査(株式会社PRIZMA)

若年層のSNS利用がやや分散・飽和傾向

本調査の対象は、SNS広告で購入経験がある全国のZ世代(15〜27歳)、Y世代(28〜42歳)、X世代(43〜58歳)の約600人。

「どのSNSをよく閲覧しますか?」という質問について、2025年は「Instagram(61.2%→61.16%)」がトップを維持し、「YouTube(62.3%→62.3%)」も安定している。

一方、「Facebook(20.9%→24.96%)」と「TikTok(33.9%→37.0%)」は全体でやや上昇したものの、Z世代に限っては「TikTok(33.9%→33.97%)」とほぼ変化がなく、伸びが鈍化。また「X(旧Twitter)」はZ世代で「57.4%→52.5%」と減少傾向にあり、若年層のSNS利用がやや分散・飽和傾向にあるとも読み取れる。

続いて、「普段、SNSで最もよく閲覧するコンテンツは何ですか?」と質問したところ、2025年も最上位は「インフルエンサーや有名人の投稿(53.0%→51.7%)」「動画や音楽(50.4%→49.4%)」とエンタメ性の高い内容が中心となったが、Z世代で「ファッション・美容(35.4%→47.3%)」が大幅に増加した。

「動画広告」からの購入が最も多い

「SNS広告経由で商品購入する場合、どの広告形式からの購入が多いですか?」と尋ねたところ、2024年と同じく「動画広告(2025年:52.5%→2024年:55.9%)」が最多となった。

次いで「ストーリー形式の広告(32.9%→26.2%)」「漫画広告(23.4%→24.4%)」「ショッピング広告(24.6%→27.6%)」「静止画広告(17.1%→14.6%)」と続く。

上位に挙げられた項目のうち、「動画広告」は依然として安定した効果を示しており、「見てすぐ理解できる」訴求力が購買に直結する形式として定着していることがうかがえる。

また、PRIZMAは注目すべき点として「ストーリー形式」が前年から6ポイント以上上昇しており、物語性や“続きが気になる”構造の広告が購買導線として機能し始めていることを指摘する。

同社は今後について、「動画を基軸にしながらも、ストーリー的要素を掛け合わせたハイブリッド型広告への移行が進むと予測されます。(中略)購買に直結する“見せ方”は、単に新しいものではなく、『伝えたい価値が、正しく届くかどうか』に尽きると言えそうです」と見解を示している。

「納得と関心」を伝える必要がある

「最近“いいな”と思ったSNS広告で、印象に残っている点は何ですか?」と質問したところ、最も多かった回答は「商品そのものの魅力(48.3%)」となり、Z世代~X世代まで高い割合を記録した。

次いで「デザインや世界観(26.4%)」「映像や音楽の印象(24.8%)」「口コミや実体験(19.7%)」など、感覚的な要素と実感の両立が支持されていることがうかがえる。

PRIZMAはこの傾向から、広告で伝えるべきは「感動」よりも「納得と関心」であり、過剰演出ではなく、商品の本質的価値を魅力的に届けることが、最も信頼されるコミュニケーションになっているとした。

SNS広告で成果を出すには、トレンドや世代別の特性を理解し、最適なアプローチを選ぶことが重要。本調査結果も参考に、今後の施策を検討してほしい。