ラクスル、DMを個別最適化する「パーソナライズDM」を提供開始
ラクスル株式会社は2025年7月9日より、顧客ごとに内容を出し分けられるダイレクトメール(DM)サービス「パーソナライズDM」を開始した。
約30種類のフォーマットに対応
今回ラクスがスタートした「パーソナライズDM」は、顧客データや行動履歴をもとに異なる内容を出し分けられるDMサービス。通常ハガキ、圧着ハガキ、ギフト付きDMなど約30種類のフォーマットに対応しており、施策の目的やターゲットに応じた最適な形式を選択できる。
各DMには個別のQRコードが自動で付与されており、受け取り手がアクセスすると即時に担当者へ通知が届く。この仕組みにより、「誰が」「いつ」「どの情報に」関心を示したかをリアルタイムで把握でき、最適なタイミングでのアクションが可能になる。
また、Treasure Data CDPやSales Markerなど、顧客データを営業・マーケティングに活用するためのツールと連携。宛名データの自動取り込みや送付後のログ取得、行動履歴の統合も実現しており、顧客単位での反応可視化と効果検証、次施策の立案にもつなげられる。
※画像元:「パーソナライズDM」を提供開始(ラクスル株式会社)
7つのサービスと連携予定
ラクスルは「パーソナライズDM」概要について、以下のように説明する。
◆リアルタイムで顧客の反応を可視化
▷送付先ごとに個別のQRコードをDMに自動で埋め込み、誰が、いつ、どの情報に反応したかを検知
▷即時に担当者へメールで通知することで、「誰に何が響いたか」を即時に可視化
◆クリエイティブ・文面などの個別最適化
▷顧客の反応に応じたクリエイティブやメッセージ文面、フォーマットなどを複数パターン設定し、出し分けが可能
◆CRMやMAなどのツールと連携
▷顧客データを管理するSFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理ソフト)など、7つのサービスと連携予定
▷各種サービス内で抽出した宛名リストに対して、ラクスル内でDM作成・送付が可能
▷送付後の反応に応じて、ネクストアクション(メール送付、DM送付など)を自動化
◆連携予定サービス
※画像元:「パーソナライズDM」を提供開始(ラクスル株式会社)
デジタル情報があふれる中で、改めて“紙”によるコミュニケーションに注目
2024年に実施された日本ダイレクトメール協会の調査によると、本人宛に届いた紙DMの開封率は74.3%、行動喚起率は20.8%と、非常に高い反応が確認されている(※1)。
ラクスルも同調査から「DMにおいても一律で配布するばらまき型DMよりもパーソナライズDMの方が『1.8倍以上、開封意向が高い』という調査結果も出ている(一律で配布するDM:41.6%、パーソナライズDM:76.3%の開封意向)」と指摘し、今回の「パーソナライズDM」サービス開始の背景の一つにあげている。
マーケティングにおいて「誰に」「いつ」「どんな内容を」「どう届けるか」という最適化がますます求められる中、改めて“紙”によるコミュニケーションの有効性に着目した新サービスと言えそうだ。
※1:2024年「DMメディア実態調査」日本ダイレクトメール協会