日本旅行中に買ったもの&帰国後も買いたいもの、トップは「お菓子」 博報堂クロスバウンド・ビジネス・ラボ調査

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ECのミカタ編集部

博報堂クロスバウンド・ビジネス・ラボ「5カ国インバウンド顧客購買意識調査」

株式会社博報堂は2025年8月6日、インバウンドのチャンスをつかみ、企業の売上拡大に貢献すること、およびインバウンドをきっかけにアウトバウンドへとつなげ、企業のビジネス拡大に貢献することを目的とした「博報堂クロスバウンド・ビジネス・ラボ」を立ち上げた。

同ラボでは、近年訪日外客数の多い5カ国(中国・韓国・アメリカ・タイ・インド)について、改めて「訪日外国人のモノ消費」をテーマに調査を実施。「5カ国インバウンド顧客購買意識調査」として、その結果を公表した。

化粧品・美容用品は旅行前から購入を決めている

日本を旅行中に購入した商品のカテゴリーを見ると、全体ではお菓子(49.8%)、化粧品・美容用品(46.2%)、食品(42.9%)が上位となり、約半数の訪日客が購入。続いてグッズ(アイドル・アニメ・キャラクター等)(30.8%)、お酒(30.6%)が並ぶ。

また、商品カテゴリーによって購入を決めるタイミングに違いがあることも確認された。

化粧品・美容用品、薬は、「旅行する前から具体的に買うブランド・商品を決めていた」という回答が最も多く(化粧品・美容用品:48.1%、薬:40.0%)、旅マエから購入する商品・ブランドを確定しているインバウンド顧客が多い。これらは旅マエに商品情報に触れて、ピンポイントで購買商品を決めて訪日している率が高く、いわば「ブランド指名型商品」であると博報堂では考察している。

帰国後の継続購入トップは「お菓子」

帰国後も購入したい商品(日本へ行くかどうかに限らず継続購入したいと思う商品)として、5カ国全体でみると、お菓子(35.5%)、化粧品(30.1%)、食品(27.9%)、グッズ(22.6%)、お酒(21.4%)が上位に。ここからは日本での旅行買って終わりではなく、自国に帰ってからの購買につながる機会がうかがえる。

5カ国全体における、継続購入の理由については下の図表の通り。化粧品・美容用品、お菓子、食品では、品質およびコストパフォーマンスが評価されている。

本調査結果を受け、博報堂は「各国のインバウンド顧客の購買商品カテゴリーは異なり、その特性を踏まえることが必須」とコメントしている。旅マエ・旅ナカ・旅アトといった旅行フェーズごとにも、異なる需要が存在することが明らかとなった。

インバウンド需要に対応し売上を最大化するには、こうした購買特性やタイミングを捉えた柔軟な施策が必要となる。本調査結果も今後に役立ててみてはいかがだろうか。

調査概要

◆調査名:5カ国インバウンド顧客購買意識調査
◆調査手法:インターネットリサーチ
◆調査地域:5カ国 中国・韓国・アメリカ・タイ・インド
◆実施期間:
▷中国:2025年3月14日〜3月24日、および6月25日〜6月30日
▷韓国:2025年3月14日〜3月24日
▷アメリカ:2025年3月14日〜3月24日
▷タイ:2025年3月17日〜3月25日
▷インド:2025年3月18日〜3月26日
◆調査対象
▷スクリーニング調査・本調査ともに男女20歳以上 かつ1年以内に日本に旅行経験があると回答した人
◆回答数:各国258人(性年齢での割り付けなし)
◆ウェイトバック方法:全体(5カ国)は2024年度訪日客国別人口(JNTO)を用いてインバウンド顧客数に合わせてウェイトバック
◆調査主体:博報堂クロスバウンド・ビジネス・ラボ
◆調査委託先:QO株式会社
※中国での調査実施は、涉外調査許可を保有する調査パネルを活用
◆出典:博報堂クロスバウンド・ビジネス・ラボ「5カ国インバウンド顧客購買意識調査」(株式会社博報堂)