2025年夏「日傘を利用した男性」44%、目的は「暑さ対策」 東京都調査
東京都は2025年9月26日、「日傘利用に関する都民アンケート」の結果を公表した。その結果、今年の夏から日傘利用が大きく広がったことが明らかとなった。
調査概要
◆調査名:「日傘利用に関するアンケート調査」
◆調査期間:2025年9月10日~9月23日
◆調査手法:WEBアンケート
◆調査主体:東京都環境局
◆対象者:東京アプリの利用者8353人
◆内訳:男性4251人、女性4052人、その他50人
◆出典:日傘利用に関する8353人都民アンケート調査(東京都)
2025年は「日傘男子デビュー」の年
今年の夏、あなたは日傘を使っていますかという質問に対して、全体で67%の人が「使っている」と回答し、男性も44%が利用していると回答した。
また、日傘を利用している男性の44%が「今年から日傘を利用している」と回答。東京で歴代最多の猛暑日を記録した2025年は「日傘男子デビュー」の年となった。
30代以下では2人に1人が今夏、日傘を利用したと回答。若い世代を中心に、日傘利用が広がっている様子がうかがえる。
8割以上が「暑さ対策」での利用
日傘を使い始めたきっかけとして、83%が「暑さ対策」と回答した。
特に男性は、「日焼け防止(37%)」を大きく上回り、「暑さ対策(92%)」のために日傘を使い始めたことが分かる。実際に日傘を使った感想として、「暑さが和らいだ」との回答は97%であり、その効果の高さを実感していることがうかがえる。
日傘は夏の「暮らしの必需品」に
今夏、日傘を使用しなかった人に今後の使用意向についてたずねたところ、49%の人が「使いたい」と回答。どのような日傘を使ってみたいか聞いたところ、「軽量・コンパクト」に続き、「遮熱性」や「遮光性」の高さを求める声が多くなった。
かつては「日焼け防止対策」のイメージが中心だった日傘。しかし、本調査によって「暑さ対策」として定着し、夏の「暮らしの必需品」となっている事実が明らかとなった。コロナ禍が人々の働き方を変えたように、近年の危険な暑さは日傘の役割を変えたといえる。
今回の調査結果は、身近なアイテムが社会や環境の変化によって、利用目的がシフトすると同時に、これまでターゲットとされていなかった男性ユーザーの増加につながったケースの定量化でもある。施策やマーケティングの参考にしたい。