2025年上期、デジタルマーケティング広告費「増加」約6割 CARTA ZERO調査
株式会社CARTA ZEROは2025年10月14日、2025年上期のデジタルマーケティング市場動向と今後のインターネット広告におけるトレンドに関する調査結果を発表した。
調査概要
◆調査手法:メール配布によるアンケート調査
◆調査時期:2025年8月25日~9月16日
◆対象者:広告主、広告会社、媒体社、メディア、プラットフォーマー、テクノロジー・ソリューションベンダー(DSP、SSP、アドネットワーク、DMP、アドベリソリューションなど)、メディアレップなどデジタルマーケティング市場に関係のある人
◆回答数:92
◆出典:2025年上期デジタルマーケティング市場動向およびトレンドについての調査レポート(株式会社CARTA ZERO)
運用型ディスプレイ広告市場で平均CPMが若干上昇
2025年上期の運用型ディスプレイ広告市場における平均CPMは138.6円となり、2024年上期の130.2円と比較して若干上昇。年間を通じて変動はあったものの、平均CPMの大きな変化はみられなかった。
2024年上期とのCPM比較において、100%を上回った業種は6業種に上った。
中でも「ファッション・アクセサリー」業種が最も高い伸びを示し、前年同期比135.0%を記録した。
半数以上が「広告費を増加」と回答
デジタルマーケティング市場において、広告費を「増加した」と回答した人は約62%にのぼり、企業がデジタルマーケティングへの投資を拡大していることが明らかとなった。
2025年上期の広告予算において、57.6%が「広告予算の7割以上をデジタルに投下している」と回答。
前回の調査と比較して、多くの広告取引手法でポイントの上昇が確認されており、特にソーシャル、ビデオ(WEB動画・コネクテッドTV)広告が大きくポイントを伸ばした。
ソーシャルコマース市場の拡大に期待
ソーシャルコマースに「現在取り組んでいる」との回答は約2割。一方、「興味はあるが提案・実施できていない」との回答も多く、今後の拡大が期待される市場であることがうかがえる。
本調査結果について、CARTA HOLDINGS AI推進室長の加藤友幸氏は次のようにコメントしている。
「ソーシャル広告やビデオ広告への投資が大きく伸長している実態が浮き彫りになりました。一方で、多くのお客様が関心を寄せるソーシャルコマースの領域では、知見不足、効果測定、何より社内リソースの不足が多くの企業で課題となっています」
多くの企業で広告予算のデジタルシフトが進む中、今後はソーシャルコマース領域での知見共有や効果測定の仕組みづくりが重要になりそうだ。