「Amazonビジネス」が企業の購買コスト低減と業務効率化に役立つのはなぜか?成功事例を踏まえて徹底解説
Amazonが法人・個人事業主向けに提供しているBtoB購買専用サイト「Amazonビジネス」。法人や個人事業主による企業購買に対し、まとめ買いによるコスト低減と、経費精算の工数削減という新たな価値を提供している。「Amazonビジネス」を使ってコスト削減や業務効率化に成功した企業の事例を交え、その仕組みとメリットを解説する。
登録社数は右肩上がり、国立大の6割が登録
『Amazonビジネス』は、Amazonが展開する個人向けの総合オンラインストア(日本ではAmazon.co.jp)の利便性そのままに、企業購買に特化した様々な機能を備えているうえ、品揃えは法人限定商品を含む数億種類にのぼる。利用にあたっては法人アカウントが必要となる。
2015年4月に米国でスタートし、現在は日本のほか、ドイツ、英国、インド、フランス、イタリア、スペインの8か国で展開している。企業購買でAmazonを利用したいというビジネスニーズの高まりを受け、各国でサイトを立ち上げた。
日本で「Amazonビジネス」がスタートしたのは、2017年9月のこと。日本の法人・個人事業主の購買の利便性を高めるため、日本の商習慣に合わせた機能を当初から提供している。例えば、支払い方法として「請求書」を選択でき、法人取引で一般的に使われる「月末締め・翌月末払い」で物品を購入できる。
「Amazonビジネス」の国内の登録社数と売り上げは右肩上がりで増えており、日本航空、ヤマト運輸、テレビ東京、DMM.com、ナビタイムジャパンをはじめ、 様々な事業規模、幅広い業種・業態の企業が利用している。また、国立大学の約6割にあたる大学が「Amazonビジネス」に登録しいるという。
最大のメリットは社内の「テールスペンド」をまとめられること
『Amazonビジネス』を利用している企業は、どのような点にメリットを感じているのだろうか。藤野氏によると、顧客からの満足度が特に高いポイントは、「テールスペンド(都度購買)をまとめることで、コスト削減と工数削減が期待できること」だという。
「テールスペンド」とは、企業が購入する物品のうち、突発的に必要になる商品の購買、つまり都度購買のことである。企業が購入する物品全体に占める「テールスペンド」の割合は、金額ベースで約20%とされ、企業が購入する商品の提供先であるサプライヤー数ベースでは約80%を占める。
企業が物品を購入する際のパターンは、2種類ある。
1つ目は、コピー用紙やトイレットペーパーなど、同じ商品を定期的に購入する「計画購買」。そして2つ目は、突発的に必要になる物品を、その都度購入する「都度購買」。
「計画購買」は、あらかじめ必要になることがわかっている特定の商品を、決まったサプライヤーから定期的に購入することが多い。一方、「都度購買」は、必要な商品を扱っているサプライヤーをその都度探す必要がある上に、社員が個別に物品を購入し、立替払いや経費精算を行うことに伴い、多くの業務が発生する。
企業が購買における業務効率化を図るには、「都度購買」の購入先を別々のサプライヤーから購入するのではなく、一つの企業に集約する必要がある。
そして、国内の取扱商品数が数億種類に上り、豊富な品ぞろえを持つ「Amazonビジネス」なら、「テールスペンド」をまとめることができる。
「『Amazonビジネス』は、コピー用紙やインクカートリッジといった『計画購買』の商品はもちろんのこと、食品、雑貨、工具、衣類、さらには飲食店で使う厨房設備や大学の研究室で使う実験機器、海外の学術書、営業車に使うカーパーツに至るまで、『都度購買』のニーズにお応えできるような様々な商品を扱っています。そのため、『テールスペンド』のサプライヤーの大部分を『Amazonビジネス』に一本化することができます」(藤野氏)
年間9000時間相当の業務効率化に成功した事例
「Amazonビジネス」を利用し、「テールスペンド」をまとめたことで、業務効率化とコスト削減に成功した事例を紹介したい。
デイサービスの施設を全国約90カ所で展開している、ヒューマンライフケア社。 かつては、「都度購買」の際に、スタッフ数人がホームセンターなどへ出向いて購入していたという。そして、購入代金はスタッフが立て替え、個別に経費精算していた。そのため、商品を探し回る手間と、経費精算の手間が発生することが課題だった。
こうした課題を解決するために、ヒューマンライフケア社は2017年秋に「Amazonビジネス」の利用を開始した。すると、ほとんどの購買活動は「Amazonビジネス」で完結。スタッフが購入する手間や、経費精算の業務が大幅に減少し、全社で年間約9000時間分の業務を削減できたという。
削減できた9000時間を仮に時給1000円で金額に換算すれば、単純計算で年間900万円になる。「Amazonビジネス」のコスト削減効果には、驚かされるばかりだ。
また、「働き方改革」が叫ばれる昨今、不要な仕事をできるだけ減らすことが、従業員の働きやすさを高めることにもつながるだろう。
「『Amazonビジネス』を利用しているお客さまの多くは、経費精算や領収書の処理を大幅に減らせることに、特にメリットを感じてくださっています。業務効率化が実現する上、『Amazonビジネス』の初期登録料や月額利用料は無料ですから、『使わない理由はない』とおっしゃってくださるお客さまも多いですよ」(大藏氏)
経費精算や領収書の処理が不要になる仕組み
『Amazonビジネス』で購買をする際、企業は「Amazonビジネス」の法人アカウント(adminアカウント)を取得する。そして、その法人アカウントの下に社員向けのサブアカウントを発行する。
サブアカウントで購入した商品の支払いは、adminアカウントに一本化される。そのため、社員が「Amazonビジネス」で物品を購入した場合、個別に経費精算を行う必要はない。
経費精算や領収書の処理は、すべての企業にとって「できればなくしたい業務」だと思う。立て替え払いや精算の申請業務に、煩わしさを感じているビジネスパーソンは全国にたくさんいるだろう。また、領収書のチェックや仮払いの精算に、日々追われている経理担当者も少なくないはずだ。「Amazonビジネス」なら、こうした悩みを解消できる。
またAmazonビジネスを利用する利点として、消費者が利用するAmazon.co.jpと同じインターフェースなため、多くの人が使い方を知っており、新しい教育が必要ないというのも大きな利点である。
「まとめ買い」や「購買分析」で備品類の経費削減
「Amazonビジネス」を使い、「テールスペンド」をまとめると、備品類の経費削減にもつながる。
例えば、ボールペンを社員がバラバラに、さまざまなサプライヤーから買っていたとする。その場合、同じ商品をAさんは200円、Bさんは150円、Cさんは120円といった具合に、バラバラの値段で買っている可能性がある。また、本来は不要なボールペンを買っているかもしれない。
「Amazonビジネス」を使えば、最安値のボールペンをAmazonで検索し、まとめ買いすることで、経費を削減できる可能性が高い。
また、「Amazonビジネス」の法人アカウントではどの部署の誰がどの商材をどれだけ購入したのかをCSVでダウンロードすることが可能だ。さらに、Businessプライム会員の10名以上に登録すると、購買分析機能が利用可能になる。購入した商品の商品名、金額、購入者、購入日時などを、ダッシュボードで確認することが可能だ。そのため、誰が、どの商品を、いくらで購入したかを簡単に管理できる。これにより、ムダな備品類の購入を防ぐことができる。
物品購入時の決裁管理機能も無料で提供
さらに『Amazonビジネス』では、物品を購入する際の承認ルールを個別に設定することができる。
例えば、営業部門の担当者が「Amazonビジネス」で備品類を購入する際、上長が「Amazonビジネス」のシステム上で承認を行うことができる。その際、「1回の購入金額が5000円未満なら上長の承認は不要だが、5000円以上なら上長による承認を必要とする」といった条件を、会社単位や部署単位で設定することも可能だ。
承認ルールを事前に決めておくことで、企業購買の際に都度、承認を取る必要がなくなり、上長と担当者の両方の業務負担が軽くなる。
「『Amazonビジネス』を使えば、いつ、誰が、何を、いくらで買ったのかを可視化できます。そして、承認のルールも自由に設定できるので、業務管理の側面からもメリットは大きいはずです。こうした業務管理システムを導入するには、一般的には多くの費用がかかると思いますが、『Amazonビジネス』なら無料でご利用いただけます」(大藏氏)
サービス開始1年で利用企業が急増、「Businessプライム」も開始
「Amazonビジネス」は世界8カ国で年間100億ドル(約1兆1000億円)以上を売り上げているという。
日本では2018年10月に有料会員サービス「Businessプライム」を開始した。年会費3900円から利用できる「Businessプライム」に加入すれば、当日お急ぎ便やお届け日時指定便などが無料になるほか、購買活動を効率化するための様々な機能やツールのご利用が可能になる。
「Amazonビジネス」を利用する企業が国内外で増え続けている背景には、豊富な品ぞろえと、BtoB購買専用サイトに必要不可欠な多くの機能がある。そして何より、「お客様ファースト」の視点で機能や使い勝手を改善し続けるAmazonの姿勢が、多くの企業から支持されているからに他ならない。
日本でのサービス開始から約1年4カ月が経過した「Amazonビジネス」。さらなるサービスの改善を通じて、多様な企業の購買ニーズに応えていきたいという。
「『Amazonビジネス』を通じて、お客さまの業務効率化や労働時間の削減、コスト削減をサポートしていきたいと考えています。Amazonは『地球上で最も豊富な品揃え』と『地球上で最もお客様を大切にする企業であること』という企業理念を掲げています。BtoBのビジネスでも、品ぞろえや利便性、価格などにおいて、法人や個人事業主のお客さまの多様なニーズに応えられるよう、サービスをさらに改善していきます(藤野氏)」
これだけ多くのメリットがあり、しかも初期費用や月額利用料が無料の『Amazonビジネス』。使わないのは、もったいない。その理由を、ご理解いただけたのではないだろうか。
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