市場が変化した今こそECにチャレンジ! 食品業界のスペシャリストが語る“始めの一歩”

ECのミカタ編集部 [PR]

右:リライズコンサルティング株式会社 代表取締役社長 中山裕介氏
左:MIKATA株式会社 代表取締役社長 小林敬介

食品を扱う事業者は、今こそECに取り組むべき――

食品業界に特化し、「売り物、売り手、売り方」を一気通貫でサポートするリライズコンサルティング株式会社では、コロナ禍の影響により、BtoC/BtoBどちらの企業からもECについての問い合わせが増えているという。

「大きく変化した食品EC市場に、事業者はどう向き合うべきか?」というテーマで、同社の代表取締役社長 中山裕介氏と、MIKATA株式会社の代表取締役社長 小林敬介が対談を行った。

食品業界から見た、コロナ禍におけるECの市場変化とは?

小林:外出しての買い物がしにくくなっているなかで、ネットで商品を買うニーズが増えていますよね。2019年10月からのキャッシュレス・消費者還元事業などを受けて、今までECを利用したことがないユーザーも、オンラインショッピングをするようになりました。中山さんは、コロナ禍による市場や消費者の変化をどう感じていますか?

中山氏:まずECに参入する企業のお手伝いをすることが増えました。当社のクライアントを平均すると、EC領域の売上は約220%以上伸びています。ECに積極的に取り組んでいる企業のなかには、コロナ流行前より売上がアップしたところも多いです。

特に伸び率が顕著だった例を挙げるなら、ユッケや馬刺しなど、元来はお店で食べるイメージが強かった商品です。「飲食店には行けないけれど、自宅でお店の気分を味わいたい」という方が増えたと考えられます。また、ご年配の方や高所得者がECを利用することが増えたので、高額な商品ほど好調な傾向が見られました。

小林:ECに新規参入したクライアントは、飲食店が多かったですか?

中山氏:当社のクライアントは、大きく分ければメーカー・卸売業・小売業・飲食店の4つです。なかでも積極的にECに取り組んでいるのはメーカーで、約90%がオンラインの販売チャネルを持っています。一方で、最近の当社へのお問い合わせの約90%が飲食店からです。飲食店はサービス業ということもあり、なかなかECの商品を作るところまでたどり着けないことが多いんです。ですが実際は、飲食店は差別化がしやすく、もともと持っている商品力・ブランド力も強いお店が多いので、ECへの参入は大きなビジネスにつながるポテンシャルを秘めています。

例えば、当社の顧客であるフレンチレストランでは、オーナーシェフが一人でお菓子を作って梱包し、受発注業務までこなして、年間で数千万円もの売り上げを上げています。ECの主体はメーカーですが、今後、飲食店が独自の商品を出していったら、食品のEC市場はもっと面白くなるはずです。

立ちはだかる壁は、設備と投資への考え方

立ちはだかる壁は、設備と投資への考え方食のEC業界の壁について説明する中山氏

小林:食に関わる事業者がECを始めるまでには、どんなハードルがあるでしょうか?

中山氏:一番は設備の問題です。商品を開発して軌道に乗せるには、工場や専用のキッチンを持たないと厳しいです。メーカーならすでに設備はそろっているので問題ないのですが、こだわりの強い飲食店だと、レシピを守りたいという想いが強かったり、レシピ通りに作っても再現性が低かったりと、商品開発の段階で止まってしまうことが少なくありません。オンラインで売る以前に、そもそも参入できないのです。

小林:ECを始めようとすると、どれくらいの資金が必要でしょうか?

中山氏:まず前提として、売上の計画を立てる際、3年目で年商1億円ほどの目標を立てる中小企業が多いですね。その場合、経費を多めに盛り込んで計算してみると、1年ほどはマイナスの月が続いて、約1,500万円の累損になってから徐々に回復して、2年ちょっとで初期投資分を回収するのが一般的なモデルケースです。

同じ費用感でリアル店舗をオープンしようと思うと、物件が居抜きだとしても1,500万円でできることには限界があります。ECなら全国に販売できるショップが構築できて、かつリスクも低く、2年で回収できる。それはとても魅力的なはずなのですが、ECを「お店」と考えていない方からすると、「とてつもなく高額なホームページ」という認識になります。こういった投資への意識は、多店舗展開しているショップオーナーの方が柔軟に考えられるでしょう。

小林:確かに投資への判断は、リアル店舗を運営している企業の方が的確だと感じます。ECの知見がないながらも、優れたアドバイザーがいれば、リソースの無駄遣いも防げそうです。

中山氏:あとは、店長さんのレベルも大切です。ECは実店舗に比べるとまだ成熟していない業界で、各企業のEC担当者も「ちょっとPCスキルがある」だけの人や「接客をやりたくないからネット担当に」というような人もいます。こんなことは実店舗じゃありえないですよね。経営のことが分からない人に店長を任せても業績は上がりません。

そのため当社では、重要な「売り手」の部分についてもしっかりとサポートします。当社では売り物を開発するところから、売り方を確立するまでをトータルにお手伝いしています。

ECも同じ「お店」という意識を持つことが大事

ECも同じ「お店」という意識を持つことが大事ネットショップにおけるメリットを話す小林

小林:食品事業者がEC参入への課題を解決するにはどうしたら良いと思いますか?

中山氏:まず必要なのは、「知らない」という苦手意識を捨てて、ECも「お店」だと考えることです。そもそもリアル店舗もネットショップも同じ来店型のサービスで、「お店で声かけをする」=「ECのレコメンド機能」だと思えば両者の親和性は高く、本質は一緒なのだと理解できるでしょう。

信頼できるコンサルタントやEC事業者が見つかれば、細かいテクニックは後からどうにでもなります。最初のハードルを越えるには、意識の変革が大事ですね。

あとは「お店」だと思って、実店舗に投資するように立ち上げていけば、そんなに難しくはありません。ただECは、実店舗よりも固定費が低くて、変動費が大きい商売です。コストへの考え方を柔軟にするのと、資金調達の計画には注意が必要です。

小林:ECにかかるイニシャルコスト、ランニングコストを把握しておく必要があるということですね。

あとECとリアル店舗との違いは、リピーターが作りやすい点ですよね。例えば飲食店なら、常連さんでもフルネームを知らなかったり、顔を覚えられなかったり、ということはあるでしょう。ですがECなら最初から名前や住所が分かるので、2回目の来店時にはリピーターかどうかの判断ができます。

中山氏:実店舗なら、商品の品ぞろえをちゃんとしないといけないし、万人受けする商品を用意しなければなりません。でもECなら商品数が少なくてもOKですし、高額な商品でも価値を感じる人だけが買ってくれる傾向があるので、リピーターを育てやすいのです。

小林:確かにネットショップの方が、ニッチな商材でも勝負できるチャンスがありそうですね。

食品ECのナレッジを得て、新しいチャレンジのきっかけに

食品ECのナレッジを得て、新しいチャレンジのきっかけに中山氏が思う事業者との理想の付き合いかたとは…?

小林:ノウハウのない事業者がECの仕組みをゼロから立ち上げるのは非常に難しいですよね。そこで重要になってくるのが、パートナーの選定です。リライズコンサルティングの特徴や強みは何ですか?

中山氏:当社の特徴は2つしかありません。ひとつは「食品業界専門」だということ。もうひとつはECだけでなく「全てに口を出す」ということです。当社には、企業の運営を真剣に考えている経営者の方としか合いません。違ったら「違う」とはっきりお伝えしますし、お互い本気でやっているからこそ、時にはぶつかることもあります。一度ケンカしたクライアントほど、今ではうまくいっています(笑)。

最近ではBtoC-EC、BtoB-EC、広告運用についてお問い合わせいただくことが多いですが、単なるECのコンサルティング会社ではなく、「一緒に経営する」というスタンスで並走することを意識しています。クライアントの決算書をも拝見するような「ECを超えた関係」です。

小林:どこへでも打ち合わせに行くとお聞きしましたが、本当ですか?

中山氏:初回の相談は、日本全国どこでも無料です。現場を見ないとその会社のことは深く知れないですし、会社の中に入り込んでお付き合いをするので、ちゃんと納得いただいた方が良いと思っています。食品なので、作り手のことや味についても、実際に食べてみないと分かりません。

小林:セミナーなども積極的に開催されていますね。主にどういった内容なのでしょうか?

中山氏:当社では無料のセミナーを定期的に開催しています。食品に特化している分、細かい部分まで踏み込んだテーマや、業界の裏話など「本当に無料でいいの?」というくらいの濃い内容になっています。これからECを始めたいとお考えの企業様には、失敗しないためにぜひ参加していただきたいです。

小林:食品はどうしても薄利多売になりがちで、利益を確保するのが難しい商材です。その点オンラインは、専門性が高い商品を、適正な価格で販売しやすい場所です。セミナーに参加することで、ナレッジとモチベーションを得るきっかけになれば良いですね。

中山氏:ECで利益を上げることができれば、経営上のリスクヘッジもできるし、新しいチャレンジへの足がかりにもできます。全国の食品事業者が、独自の素材や製法を活かした“おいしいもの”をどんどん生み出し、ECを駆使してそれが日本中、世界中に広まっていけば面白いと思います。

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