eBay Japan、若年女性支援の「若草プロジェクト」を通じ社会貢献活動「MOVE」で衣料品だけでなく「職業体験」も提供

ECのミカタ編集部 [PR]

若年女性への支援を積極的に行っているeBay Japanは2023年10月5日、10月11日の「国際ガールズデー」(国際連合が定めた「女の子の権利」などを促進するための日)に合わせ、少女や若い女性たちへの支援活動を行っている一般社団法人「若草プロジェクト」への寄附贈呈式を行った。

返品衣料品を新品同様の状態に再生し、支援団体に寄付する活動

1995年に米国でスタートし、世界初のオークションサイトと言われている「eBay」。現在では世界190の国と地域で展開し、出品数は約15億点、バイヤー数は1.34億人、取引高は約739億米ドルに上る。「eBay Japan合同会社」(以下「eBay Japan」)は2018年の設立と同時に日本国内向けECサイト「Qoo10(キューテン)」の運営を開始。2018年時点での会員数は1000万人ほどだったが、現在は2300万人、出店数は約2万1400店にまで成長している。

eBayはまた、世界最大級の募金活動プラットフォーム「eBay for Charity」を運営していることでも知られている。2003年の活動開始以来およそ13億ドルの寄付金が集まっており、全世界から毎年、100億円近く寄付されている計算になる。

eBay Japanもこうした方針を受け継ぎ、2022年5月から、一般社団法人若草プロジェクト(以下「若草プロジェクト」)を通じた社会貢献活動「MOVE」の活動を開始。「MOVE」では毎月、動画を使用した新ファッションサービス「MOVE by Qoo10」で発生する返品衣料品を新品同様の状態に再生し、「若草プロジェクト」が運営している支援プラットフォーム「TsunAが~る」通じて女性支援団体に寄贈する活動を実施している。サイトに載せる洋服の写真撮影や発送作業などは、全てeBay Japanの社員たちの自発的なボランティアで行われている。この取り組みは大好評で、この1年間、35の施設に合計530種類の衣服を届けているという。

MOVEの活動でユニークなのは、既存の一方的な寄付ではなく、若草プロジェクトを通じ支援が必要な女性が専用のウェブサイトで、自分に必要なアイテム、おしゃれを楽しめるアイテムを自分で選択できるシステムであるということ。「若草プロジェクト」代表呼びかけ人で元厚生労働事務次官の村木厚子氏は「eBay Japanさんがやってくださっていることで我々が特に嬉しいのは、ただ衣類を提供するだけでなく、『選べる』機会を提供してくださっていることです。恥ずかしながら私はこの活動を始める前、生き延びるために必要な支援というと食糧や衣類などしか思い浮かびませんでした。もちろんそうしたものも必要ですが、でも実際に接して見ると、『自分が本当に欲しいと思う服を選ぶ』というような体験が、前向きに一歩踏み出すきっかけとなるのです」と語った。

2023年10月5日にeBay Japan本社で行われた寄附贈呈式。(左から) eBay Japan合同会社 代表取締役 グ ジャヒョン氏、eBay Japan グ ジャヒョン、「若草プロジェクト」代表呼びかけ人(元厚生労働事務次官) 村木厚子氏

行政に長くかかわっていたからわかる、貧困や虐待に苦しむ子どもや若い女性の多さ

若草プロジェクトは、貧困、虐待、ネグレクト、DV、いじめ、性的搾取、薬物依存、育児ノイローゼなど、様々な問題に苦しみ、生きづらさを抱える少女や若い女性たちの心に寄添う支援を届ける活動をしている団体。支援プラットフォーム「TsunAが~る」を通じて全国の約300の施設と連携し、少女や若い女性たちが必要としているサポートと、企業・団体が提供可能なサポートをマッチングしている。

寄附贈呈式で村木氏は団体発足時を振り返り、「『若草プロジェクト』は今から6年ほど前に、当時90歳を迎えていた作家の瀬戸内寂聴さんが、生きづらさを抱えた若い女の子たちの将来を心配して立ち上げました。プロジェクト名の『若草』は性格の違う女の子たちがそれぞれの自分の道を選んで生きていく『若草物語』にちなんで名付けました」と話した。

最近の若い人は恵まれている、とよく言われるが、村木氏によると実は日本の子どもの6~7人に1人は貧困状態にあり、虐待の相談件数も年々増えている。児童相談所も尽力しているが、虐待の相談があって最終的に里親や施設に保護されるのは数パーセントにすぎないという。

「そうした子どもたちや若い女性たちが最も求めているのは、厳しい状況から脱出し、自立すること。でも厳しい現状から抜け出そうとして家出をしたり、深夜に徘徊したりするうちに、大人たちが用意している危険な罠にはまる女性も少なくありません」(村木氏)。

そうしたリスクを少しでも減らそうと同団体では東京都委託事業として、相談内容に応じて専門家を紹介する窓口「LINE相談」や、心理相談、婦人科相談などができる「まちなか相談室」、家にいられない少女や若い女性のためのシェルター「若草ハウス・ステップハウス」の設置など、様々な活動を展開。

「活動を通してわかったのは、私たち同様の活動をしている団体や施設は全国に数多くあるものの、どこも資金難に苦しんでいるということ。一方で、そうした活動に関心を持ち、心を寄せる企業も少なくないということです。そこで私たちは、そうした団体や施設と企業をつなぐ活動にも力を入れています」(村木氏)。

「誰もが知っている大企業が自分たちを見ている、応援してくれているということは、支援が必要な子どもや若い女性にとってすごく心強いこと」と語る村木厚子氏

「心を揺さぶられる体験が、前向きに生きるきっかけとなる」(村木氏)

「心を揺さぶられる体験が、前向きに生きるきっかけとなる」(村木氏)寄附贈呈式の挨拶で「今後も1人でも多くの女性の経済的な自立と豊かな暮らしのために支援していく」と語ったeBay Japan合同会社 代表取締役 グ ジャヒョン氏

eBay Japanのグ ジャヒョン氏によれば、「MOVE」スタートから1年目は、新品同様の状態に再生した返品衣料品を女性支援団体に寄贈する活動が中心だったが、2年目を迎える今年はさらに進化させる形で、衣服の寄付に加え、自立を支援する『学び』を提供する取り組みを行う方針。

その取り組みのひとつとして同社が検討しているのが、EC業務の体験プログラム。対象者は同社のオフィスで一緒に運営業務を行ったり、倉庫で物流の現場を体験したりすることで、自分の将来の働き方について学びを得られるように考えられている。

「たくさんの大人と触れ合うことは、職業選択の幅を広げることにつながります。私たちのプラットフォームに『学ぶ』という非常に大きなステップを加えてくださったeBay Japanさんに心からお礼を申し上げたい」(村木氏)。
「私たちが最も得意とするのはEC。『EC業務の体験プログラム』は私たちにとっても、得意なことをシェアする喜びがあります」(グ ジャヒョン氏)

eBay Japanでは「社会貢献活動は企業だけでなく、社員も主体的に行うことが重要」と考えMOVEを立ち上げたものの、当初、ボランティア志願者が集まるかどうか不安だったとグ ジャヒョン氏は振り返る。ところが始めてみると、毎月多くの社員が志願し、驚いたと言う。多くの社員が積極的に参加していることで、提供できる衣服は毎月、増え続けている。

「社員を巻き込んでいく活動は難易度が高いのですが、こうした精神を会社のDNAに落とし込んでいきたいと考えています。『Qoo10』の利用者の9割が女性で、うち6割がZ世代で、30代まで含めると利用者の約8割になります。若い女性層が多いという点からも今後、広く女性たちを支援していきたいと考えています」(グ ジャヒョン氏)。

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