Watsonに見るIBMの次世代ウェブ接客コグニティブ

ECのミカタ編集部 [PR]

日本アイ・ビー・エム株式会社 IBMコマース事業部
コグニティブコマースソリューションスペシャリスト 辻興造 氏

「コグニティブ(Cognitive)」という言葉をご存知だろうか? 直訳すると「認知」。経験し学習し自ら答えを導き出す、従来のコンピュータとは一線を画すシステムとして、今、IBMが力を入れているのが、コグニティブ・テクノロジーだ。そのコグニティブを代表するような存在が、「Watson(ワトソン)」。CM等でご覧になったことのある方も多いのではないだろうか。ECの次の5年、10年を考えたときに、このコグニティブ・テクノロジーが、非常に大きな存在となる可能性が高い。その準備が、今、進みつつあるというのだ。日本アイ・ビー・エム株式会社 IBMコマース事業部 コグニティブコマースソリューションスペシャリストの辻興造さんに伺った。

日本IBMによるECサイト運営サポート

 日本IBMは、コグニティブ・テクノロジーにより、ECサイト運営を大きく3つの点からサポートしている。それが、ECサイト構築ツール「WebSphere Commerce」、マネジメントコックピットツール「Commerce Insight」、そしてデジタル・チャネルでの接客における「IBM Watson」API連携だ。これらをコグニティブ・コマース・ソリューションとして提供している。

 ECサイト構築においては、今、スマホの普及とデバイスの多様化により、あらゆるデバイスに対応して見やすいサイトを表示する「レスポンシブデザイン」が求められている。マネジメントにおいては、膨大なデータを的確に分析し、トレンドや在庫情報をリアルタイムに反映した品揃えが求められている。そして接客においては、より個々人にパーソナライズ、最適化された接客が求められている。

 これらのニーズを、コグニティブ・コマース・ソリューションによってどのように満たすことができるのだろうか。今回お話を伺った中で特筆すべきは、増え続けるデータに対応する「Commerce Insight」と、やはり「Watson」ではないかと感じる。

 Comeerce Insightは、EC通販におけるマーチャンダイザー・マーケティング担当者向けのソリューションだ。これにより、キャンペーンや販売目標、実際の売上や在庫情報などをECサイト上でリアルタイムに一目で確認することができる。またその結果により、商品の見せ方や検索順位を即座に変更することもできる。いわばマネジメントの「操縦席」と言える。

 さらに、分析について、適切なデータを自動で拾って一番見やすい形のグラフにすることもできる。ビックデータという言葉が浸透しているが、2020年までには、440億セタバイトというとんでもない量のデータがグローバルに溢れるという予測もあると言う。それを人間の能力で処理にするには限界があるだろう。それを、EC通販に適した形で処理し、見やすいように整え、提供してくれる。これは、コンピュータが人間に代わるというより、人間がルーチンワークから解放され、より創造的な力を使うためのサポートと言えるのではないだろうか。

Watson、日本語版機能を提供開始

 2016年2月、IBM Watsonを活用した新しいアプリケーションの開発に利用できる、6種類のコグニティブ・サービスの日本語版の提供開始が発表された。SoftBankと日本IBMとの共同展開となる。日本語で利用可能になった6種類のサービスとは、Natural Language Classifire(自然言語分類)・Relative&Rank(検索およびランク付)・Documento Conversion(文書変換)・Dialog(対話)・Speach to Text(音声認識)・Text to Speach(音声合成)だ。

 これを受け、人工知能を使ったファッションアプリ「SENSY(センシー)」を運営するカラフル・ボード

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