顧客の離脱を防止し維持する方法

妹尾満隆

顧客の維持は会社にとってはとても大切なことです。

顧客の維持を重要事項と捉えずに、優先順位を下げてしまっては利益率は下がり不安定な会社基盤になってしまいます。

新規を獲得することによって、会社の売り上げは上がってるように見えますが実はその裏では気がつかないうちに、稼働顧客(1年以内に1度でも購入してくれるお客さん)はどんどん減っていってるのです。

この記事では、未来館編集部の妹尾満隆(せのお・みちたか)が未来館の社長である西野博道(にしの・ひろみち)から学んだことを元に、どうすれば顧客の離脱を防止し維持することが出来るのか、ということについて解説していきます。

顧客を維持することの重要性

顧客を維持することはとても大切です。

健康食品や化粧品を取り扱う会社の場合、現在1人の顧客を獲得するのに平均1万円のコスト(CPO)がかかると言われています。

このようにせっかく広告費を支払い獲得した顧客でも、維持率が悪ければ獲得した単価に見合わず赤字になってしまいます。

ほとんどの会社が上記のような図で顧客を取りこぼしているのです。

顧客を水として、バケツがあなたの会社です。

どんどん水(顧客)をバケツに入れていくのですが、そもそもそのバケツ(維持する仕組み)が傾いてる為に、水(顧客)が増えるどころか入れる分だけ溢れて(離脱して)いってるんです。

新規の顧客の獲得には既存顧客維持よりも大きくかかる

このように、新規を獲得し維持する仕組みがないのであれば、ほとんどの場合1回購入して終わりになってしまいます。

しかし、それでも一定数の顧客は継続して購入してくれるので、その人たちと新規の人たちの購買で売り上げは上がってるように見えますが、新規の獲得を辞めれば売り上げは下がってしまいます。

ですので、そのような利益体質になってしまうと、ひたすら新規の獲得に躍起にならないといけなくなります。

それではここから新規の獲得と既存顧客のフォローであればどちらの方が、費用がかからないか見ていきましょう。

新規を獲得するのにはだいたい1万円です。

既存顧客をフォローするのには1ヶ月に1回のDM(ダイレクトメール)の発送でも100円です。
1人が5000円の商品を購入してくれるのだとすれば、原価が2000円だとして新規の場合は7000円の赤字からのスタートになりますが、既存顧客の場合は3000円の利益からのスタートになりますよね。

新規を獲得する方が顧客が増えて、売り上げも大きくなってるように見えますが、既存顧客を維持する方が圧倒的に効率がいいのです。

既存顧客の維持に力を入れられない理由

既存顧客の維持に力を入れられない理由

「顧客 維持」

というワードで検索されてるということは、既存顧客の維持が大切なのを理解されてるのだと思います。

しかし、既存顧客の維持が大切というのは分かりつつも、新規顧客の獲得が優先になってしまっているという状態なのではないでしょうか。

もちろん新規顧客の獲得は大事なことなのですが、それと同じくらい既存顧客の維持は大切です。

正しい関係性は下記になります。

『新規顧客の獲得』=『既存顧客の維持』

という構図が成り立ちます。

ほとんどの会社が無意識に

『新規顧客の獲得』>『既存顧客の維持』

になってる為、既存顧客のフォローが疎かになっているのです。

その根本的な原因が、

・既存顧客にDMを送るという行為が面倒
・不必要な出費と捉えてる
・顧客のフォローが大きな成果として見えない為やる気が起きない

このような意識になってるからなんです。

既存顧客を維持(フォロー)することは、普段購入して頂いてるお客様への感謝と捉え、還元していくという意識が大切なのです。

既存顧客を維持するためのフォロー

既存顧客を維持するためのフォロー

ここからは、そのような既存の顧客を維持するためのフォローの仕方を解説していきます。


DM(ダイレクトメール)でフォローする

これだけネットが進んでいるのだから、紙媒体でフォローするのは時代遅れである。

と考えメールやSNSでフォローをしてしまいがちです。

もちろん、ターゲット層によってはメルマガやSNSでフォローする選択肢もありますが、顧客との絆を深めるにはやはり紙媒体になります。

それはメールやSNSが開封されるのかが分からないのと、メールやSNSで提供できる情報量に限界があるからです。

その他にもネット社会になり、メールやSNSはいろんな所から入ってきてその中の1つとして埋もれてしまう可能性があります。

紙媒体も開封されるか分かりませんが、自分が購入してる所の会社からDMが届けば、やはり1度は開いて読んでみようという気持ちになりますよね。

ネットの普及が進んで、アナログ的なことが効率が悪いように捉えがちですが、顧客をフォロー(絆を深める)する手段はDMが一番良いのです。

なぜその商品を購入したのかを思い出してもらう

なぜその商品を購入したのかを思い出してもらう

顧客が商品を継続して購入しないのは、その商品を購入することによって自分が将来どうなるのか?

というのを忘れてるからなのです。

1回目に商品を購入した時は、その気持ちがマックスに高まり購入するのですが、時間が経つに連れてだんだんとその熱も冷めていきます。

これはあなたも経験があるのではないでしょうか。

そして、最後にはなんで自分はこんな商品を購入したのだろうと後悔し購入を辞めてしまいます。

ということは、なんでその商品を購入したのか、ということとその商品を購入し続けることによって得られる、将来の自分をイメージしてもらわないといけませんよね。

それをフォローの中に取り入れていくのです。

こちらもやはり手段はDMがいいでしょう。

フォローする頻度はどれくらい?

このようにフォローをしっかりとすることによって、既存顧客の維持率は高くなっていきます。

そこで疑問になってくるのは、どれくらいの頻度でフォローをすればいいのか?

という所だと思います。

ですので、フォローの目安を解説していきます。

会社によって、フォローできる予算も限られてくると思いますので自社の場合はどうだろうか。

というのを考えながら読み進めてください。

フォローの頻度は下記になります。

・月に1度DM
・3ヶ月に1度の季刊誌
・年に1度のバースデイ

こちらをデフォルトに考えて頂くとやりやすいのではないでしょうか。

月に1度DMを作るのが難しいという場合は、2ヶ月に1度でもいいですし毎月のDMの所をA4のチラシにしてもいいですよね。

大事なことは、フォローを全くしないのではなく顧客との繋がりを維持するために、定期的に出すことなのです。

このようにフォローをすることにより、既存顧客は会社から大切にされてるのを認識しますし、より深い関係を築いて行くことが出来るのです。

まとめ

〇〇キャンペーン、〇〇セールなどで顧客をフォローするのは、会社側からすれば深く考える必要はないのでとても楽です。

しかし、そのように安売りで顧客をフォローし続ければ、いずれ顧客は離れていきます。

顧客を維持するために大切なことは、1回目を購入した時の気持ちを忘れさせないことと、忘れてる場合には思い出してもらうことに対して訴求していくことなのです。

そのようにフォローをしていけば、既存顧客からすればあなたの会社はなくてはならない会社になっていくはずです。

事業を拡大するというのは、稼働してくれる顧客を増やして行くということなんですね。

やずや式少数盛栄塾

こちらのサイトでは、未来館の社長である西野がこれまでに実践の中で身につけたダイレクトマーケティングの技術がやずやの歴史と共に紹介されております。
今のあなたのビジネスを飛躍させるヒントがあるかもしれませんので、もっと売り上げを伸ばしたいという思いがありましたらご覧くださいませ。
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著者

妹尾満隆

こんにちは、妹尾満隆と申します。
やずやグループの未来館で編集長として活動をしております。主な業務内容は、未来館の社長である西野博道から学んだ最先端のマーケティングについて、ブログの執筆をやっております。

マーケティングと聞いて、マーケティングとは何かをすぐにイメージ出来る人は多くないと思います。そんなふわふわしたイメージのマーケティングは、一見難しそうに捉えられがちですが、順序立てて学んでいけばしっかりと身につけることが出来ます。

顧客の購買方法が目まぐるしく変わるこの現代で、どのように自社を認知させどのようにリピートして購入してもらうかを分かりやすく解説しております。これからマーケティングを学ぶ方の為に、私のブログが少しでも生かされればこれ以上嬉しいことはありません。

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