9月の消費予報~落ち着き気味、ポイントは大型連休?【博報堂調べ】
大型連休の8月が終わり、9月の消費予報は?
うだるような暑さの8月が過ぎて、9月がやってきた。
8月は学生であれば夏休み、社会人であればお盆休みがあり、どこかへ出掛けたという方も多いのではないだろうか。遠出して、ついつい財布の紐が緩んでしまった、という声もよく耳に入ってくる。休みの数に比例して、消費の数も多くなったはずだ。
ではこれから山場を迎える9月はどうだろうか。ECサイト運営者としては、9月の消費者動向を予測しておきたいところだろう。
そこで株式会社博報堂(以下、博報堂)のシンクタンク博報堂生活総合研究所が20歳~69歳の男女1,500名に調査を行い発表した「来月の消費予報」をもとに読み解いていく。(ここでの来月とは、9月のことである。)
消費意欲指数は特に女性が減少気味。
まず、モノを買いたい・サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答した集計値である消費意欲指数について、9月は47.4点だった。この結果は、前月比2.0ポイント減、前年同月比1.1ポイント減である。8月は大型連休があり、そこで大量消費を行った結果、9月は消費意欲指数が前月と比べて減少したと見られる。
そして今年はシルバーウィークが大型連休ではないが、2015年は5連休だったことを考えると、前年同月比が減少している結果も納得ができる。消費意欲が低調のまま9月が過ぎてゆくだろう。
消費意欲指数の前月比を男女別に見てみると、男性は8月から0.4ポイント減と横ばい状態である。しかし女性は3.7ポイント減と大きく低下している。これは調査を開始した2012年5月以来、最低の値である。理由を見てみると「8月までに多く出費したため、9月は節約する」という意見が男性の倍近い数になっている。
9月に購入したいモノは、小物が多い?
また、9月に特に買いたいモノや利用したいサービスで多かったものは、男女共通してファッションのジャンルだった。9月は季節の変わり目であるため、衣替えを目的とした衣類の購買意欲が高まっているのだろう。
カテゴリー別消費意向では、前月から3ポイント以上アップしたものが化粧品、インテリア、書籍・エンタメ、スマホ・携帯だった。一方で3ポイント以上低下したものが飲料・外食・旅行・レジャーだった。
8月は旅行、レジャー、外食が前月比3ポイント以上アップしたことを考えると、大型連休で遠出をして大量消費を行った人が多い。そして9月は消費が落ち着き、細々した商品が売れる傾向になるのではないだろうか。
8月と9月の結果からわかるように、やはり大型連休は消費意欲を掻き立てる絶好の機会なのだ。そして大型連休は、ECサイトにとっても売上を上げることができるイベントである。
9月で出来ることは、大型連休でも売り上げの結果を出せるように、今のうちから自社ECサイトのファンを作っていくことなのではないだろうか。次の大型連休である、年末年始に向けて。