シニア層はスマホを使いこなす?LINE利用は3割に【ビデオリサーチ調べ】

ECのミカタ編集部

 スマホ利用が目立つ現代。街中でも電車でも、片手にはスマホ。手軽に人と連絡が取りあえて、ゲームや音楽などを楽しむことができる。さらに、ネットショッピングをするときもスマホを利用することが多くなっている。一般的に若い世代の利用率が高いと言われるスマホ利用だが、実はそうとは限らないかもしれない。

 今回は、株式会社ビデオリサーチが60代を中心にシニア層に向けて実施した「シニアとデジタルモバイル」の調査結果を基に実態に迫る。

LINEの利用目的は若者とほぼ一緒

LINEの利用目的は若者とほぼ一緒LINEアプリ利用率(スマホまたはタブレットでの利用)
出典:株式会社ビデオリサーチ「シニアとデジタルモバイル」

 調査結果によると、60~64歳は、2人に1人がスマホユーザーであることが判明した。また、65歳~69歳でも3人に1人、70~74歳も4人に1人がスマホを所有していた。昨年からの伸び率を見ると、特に60代を中心にシニア層が伸びている。

 さらに、現代のコミュニケーションツールの代表ともいえる「LINE」。このLINEを利用している60~64歳は3割を占めている。65~69歳は2割弱、70~74歳は1割弱となり、前年と比べるとスマホ所有と同様に60代前半の利用率の伸びが顕著となっている。

 LINEの利用目的に関しては、「娘に対して夕食や帰りの時間の確認」「家族内での食事会、イベントなどの相互連絡と孫たちの情報と写真交換」など家族との日常的な連絡手段としての使用が多い。その中には、「夫とテレビの話題」という声もあった。

 一方、友達同士でも使う人も増えていると見られ、「趣味の仲間との次回の約束」「ゲームで意見交換」「レストランやショップ、商品の情報交換」「飲み会の打ち合わせ」といった会合のスケジュールや場所のやり取りなど様々な情報交換が行われている。つまり、利用目的は若者と大きく変わりはない。

シニア層をECのターゲットに!

 若者同様にスマホを使いこなすシニア世代。それは、ECでも影響を及ぼすのではないだろうか。

 近年、日本国内の「アクティブシニア市場」は各業界から注目を浴びている。その背景には団塊の世代(60代半ば~後半)の存在がある。この世代は新しいものを好み、自分の趣味に投資を惜しまないなど、消費に積極的な特徴がある。昨年の総務省の調査によると60代以上のEC利用率は72.5%にものぼっていた。

 この状況を受け、Amazon.co.jpでは、アクティブシニアに向けた付加価値のある商品を多様なカテゴリーから厳選した「Amazonおとなセレクト ストア」をオープンした。このストアでは、日常生活に取り入れられる「ちょっと贅沢で良い商品」をセレクト、各店の商品やオーガニックコスメなど約1,500アイテムを取り揃えている。

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 若い層向けのECは多数登場しているが、シニア層向けのECは比較的に少ない印象がある。しかし、実はシニア世代が最も消費意欲が高く、EC利用率も高い。それを受け、ターゲットをシニア層にし、商品もシニア層に合わせたら売れる可能性がある。その際に、LINEを利用して商品情報を流すなどのコミュニケーションを取ることで、より購買行動に繋げることができるだろう。このように、スマホ=若者という固定概念を変え、ターゲットを少し変えてみることによって、そこから新たな光が見えてくるのではないだろうか。


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