CARTSTARとecコンシェルが連携!極上の接客を提供
NHNテコラス株式会社(以下、NHNテコラス)は、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)とEコマース分野で協業を開始した。協業の目的は、NHNテコラスのネットショップ構築サービス「CARTSTAR」とドコモが提供する購買支援システム「ecコンシェル」を連携させ、人工知能を用いた接客機能を「CARTSTAR」を利用しているEC事業者に提供することだという。
今回は、ドコモが提供する「ecコンシェル」の機能をまとめ、「CARTSTAR」と連携したことによるメリットについて考えていく。
ecコンシェルとは?
今回「CARTSTAR」と連携することになった、ドコモの「ecコンシェル」は、独自の人工知能により、サイト内のアクセスログや購買履歴など、様々なデータの解析結果に基づき、自動でユーザーの行動に応じて販売促進策を展開することが可能なサービスだ。
「ecコンシェル」の主な機能としては、以下のようなものがある。
・接客機能
特定の顧客に対し、狙ったタイミングで任意のメッセージを表示するなど、対象に合わせたコミュニケーションで利用率を高める。
・サイト分析機能
どのタイミングで、どんなメッセージを出すべきかを導き出すために、サイト利用の状況を確認することができる。
・自動最適化機能
どのようなメッセージが効果的か、あらかじめ複数のメッセージを設定しておくことで、自動的に接客内容をもっとも効果がある状態へ調整していく。
・その他、接客シナリオ作成サポートや管理画面利用サポートなど
ECにおいて、接客は大切なもので、新規客への対応はもちろんだが、既存顧客への満足度を高めることで、投資効果を改善することができる。例えば、新規の顧客を獲得するには、既存客獲得コストの5倍のコストがかかるという1:5の法則や、客離れを5%改善することで、利益率が25%改善されるという5:25の法則などがその根拠になるだろう。
そして、ドコモによると「ecコンシェル」を利用することで、コンバージョン率が26%向上、平均顧客単価が50%向上、平均滞在時間が81%向上という実績もあるということだ。
連携のメリットはどこにある?
今回の協業の背景には、1000社を超える企業で採用されている「CARTSTAR」のさらなる利便性向上を目指すNHNテコラスと、NTTグループが持つ先進技術をベースとしたWeb接客ソリューションの普及拡大を図るドコモの目的が一致したことがあるようだ。
「CARTSTAR」と「ecコンシェル」の連携イメージは、上画像の通りで、利用できる機能としては、先ほど「ecコンシェル」の説明であげたように、顧客に合わせたメッセージやクーポン配信などがある。
「CARTSTAR」は、ECサイトを接客サイトへするための機能が充実しているというように、会員のユーザー属性に合わせた接客が可能になるサービスが元々ある。では、接客機能が充実している「CARTSTAR」は、なぜ「ecコンシェル」と連携したのだろうか。
「ecコンシェル」は、接客機能を提供するとともに、訪問者のアクセスログや購買履歴などの様々なデータをもとに人口機能が学習し、購買につながりやすい最適なメッセージを自動で提供するということは先ほども触れた。そして、「ecコンシェル」の強みはこの学習機能にあり、実際に購入に至った顧客に似た顧客に対し、学習結果をもとに各種案内を配信できることから、非会員に対してもサイト内行動に応じた最適な接客が実現可能となるのである。
「CARTSTAR」では、これまでにも会員のユーザー属性に合わせた細やかな接客は可能だったが、非会員に合わせた接客は多少苦手としていた。だが、非会員のユーザー属性に合わせた接客が可能な「ecコンシェル」と連携することで、初回訪問の購入支援からリピート促進に至るまで、顧客一人ひとりに合った最適な接客が実現可能になるのである。
両社は今後も、さらなる連携を検討していて、ショップ運営における業務効率の改善、売上機会の最大化に向けた取り組みを推進していくという。自社サイトを展開しているEC事業者は、「ecコンシェル」と連携したことで、さらに極上の接客が可能となった「CARTSTAR」を利用し、顧客満足度を高めながら売上拡大を目指してほしい。