日用雑貨や食品・飲料が2時間以内に配送! Yahoo!ショッピングが「すぐつく」実証実験開始

Yahoo!ショッピングは5月8日、注文した商品を2時間以内に配送するサービス「すぐつく」の実証実験を東京・豊洲地区(江東区)限定で開始した。約半年間のテスト期間を経て、本格的な展開を検討するようだ。

受付は電話もWebも対応。2500点の中から希望の商品を配達

注文はWebサイトもしくは電話で受け付ける。受付時間は10時〜18時までで、配送は20時まで行う。現時点での決済方法は代引きのみで、手数料として1回の注文につき税込で500円がかかる。また、運送の都合上、電話注文品の配送サイズは最大で1個あたり49×33×30cmまでとするなどの条件がある。

すぐつくは、「HACドラッグ」「スーパービバホーム」「たつみチェーン豊洲店」の3店舗で販売されている日用雑貨や食品など、2500点の中から希望の品物を東京都江東区豊洲1〜6丁目地区へ2時間以内に配送する。

配送業務は、セイノーホールディングス株式会社傘下で食品宅配や買い物支援事業を手がけるココネット株式会社が代行している。

近隣の実店舗から発送で配送のスピードアップを図る

日本では、ヤフーや楽天、Amazonが一部地域で午前中に注文した商品を当日夕方以降に届けている。また、スーパー各社も自宅まで取扱商品を届けるネットスーパーを展開しており、西友やイオンなどに関しては全国の幅広いエリアまで対応が進んでいる。これに対して、すぐつくは消費者の“今すぐ欲しい”というニーズを満たす領域に参入しようとしている。

2時間以内の配送を実現するにあたって、従来のような巨大物流拠点から配送するのではなく、近隣にある実店舗から利用者に直接商品を届けることで配送スピードを上げる試みのようだ。

実証実験の段階では速配のニーズが高いと思われる日用雑貨や食品・飲料が中心となっているが、今後はニーズに応じて体調不良で外出できない人のために医薬品を届けられるようにするなど、商品の幅を増やしたいという。

消費者の「今すぐ欲しい」に火をつけるか?

ネットショッピングでも翌日配送や当日配送はさほど珍しくなくなってきた。しかし、数時間後配送に関しては、そのニーズをめぐって、アメリカではAmazonをはじめとした様々な企業が物流システムの改革を進めている。日本では、ヤフーが突然のサービススタートと先陣を切る形となったが、これによって消費者の“今すぐ欲しい”ニーズを満たすサービスが過熱するかもしれない。

また、日用品が自宅に届く様々なサービスも将来的に増加していくことが考えられる。すぐつくのエリア拡大も含め、今後どのようなサービスが登場していくのか期待である。