ルミネ、CV率2倍上昇の秘密はLINEビジネスコネクト

ECのミカタ編集部

LINEの影響力とは

 スマートフォンが普及するにつれて、コミュニケーションアプリであるLINEを利用するユーザーも増えてきた。

 今や、日本国民の中で利用していない人の方が少ないのではないだろうか。メールよりも気軽に、会話を楽しむようにチャットをすることができ、その利便性を実感しているユーザーも多く、様々なビジネスにおいても活用されている。EC業界も例外ではない。消費者にLINEでお得な情報を送るなどした購入促進ツールとして、活用されているのだ。

 LINEが提供する企業向けサービスとして「LINEビジネスコネクト」がある。

 LINEビジネスコネクトとは、LINEがアカウントの各種機能を企業向けにAPIで提供し、各企業がカスタマイズして活用することができるサービスだ。従来の企業アカウントだとLINEユーザーへ一方的なメッセージ配信をするだけになってしまう。しかしLINEビジネスコネクトであれば、特定のユーザーに最適化されたメッセージを送り分けることができるようになるのだ。

 そしてユーザーの同意のもと、企業の持つ既存のデータベースや、自社システムとLINEアカウントを連携。そうすることでメッセージ配信ツールとしての域を超えて、顧客管理(CRM)ツールや、業務ソリューションツールとしての利用も可能となる。

 LINEビジネスコネクトを導入するECサイトが現在増加してきており、その中に20代~40代女性から支持を集めている「アイルミネ」の存在もある。株式会社ルミネ(以下、ルミネ)が運営しているECサイトであり、ショッピングセンター「ルミネ」のEC事業として2008年にスタートした。

 このアイルミネが今、LINEビジネスコネクトを活用し、LINEユーザー一人ひとりの好みに合ったOne to Oneのコミュニケーションを実現している。そしてCV率が2倍になったという事例も出ているのだ。

大きな一手は「WEBCAS taLk」

 ルミネがLINEビジネスコネクトを導入し、CV率を上げることができた大きな背景に、LINE ビジネスコネクト対応パーソナライズメッセージ配信システム「WEBCAS taLk」の存在がある。

 WEBCAS taLkとは、インターネットを活用したマーケティングソリューションを提案する株式会社エイジア(以下、エイジア)が提供するシステムだ。LINEビジネスコネクトと連携し、既存データベースの顧客IDとLINEのアカウントをユーザーの認証を受けて結びつけることができるため、One to OneでLINEのメッセージ配信を実現することが可能なのだ。

 機能としては、ユーザーの行動データや在庫情報などをもとにして、「お気に入り商品の値下げ通知」などといった個別最適化した画像入りのメッセージ自動配信「トリガー型オートメーション配信」を利用することができる。他にもターゲットを柔軟に絞って配信することができる「セグメント一斉配信」や、クリック率・CV率などの分析を行うことができる機能がある。

 ルミネは現在約980万のLINEユーザーを獲得しており、従来の公式アカウントでは、ルミネ全体のキャンペーン情報や人気ショップやトレンドアイテムの情報などを配信していた。しかし全体だけでなく、ユーザー一人ひとりの好みに合ったコミュニケーションが有効ではないかと考えたルミネ。そこでLINEビジネスコネクトを導入、WEBCAS taLkを活用し、ユーザーそれぞれに合ったメッセージ配信を2016年5月より開始した。

現在での最適な“企業と人のコミュニケーションツール”

 現在ルミネはWEBCAS taLkによって、アイルミネ会員の利用状況に応じてメッセージを自動通知している。例えば、希望者に完売商品の再入荷をお知らせする「再入荷通知」やお気に入りしているアイテムの「値下げ通知」「在庫残り1点通知」などの配信がある。

 そして「再入荷通知」と「値下げ通知」については以前ルミネの自社システムからメールを送信していたが、LINEでの通知に切り替えたことで、CV率がメールより2倍高くなるという結果を残した。

 LINEビジネスコネクトを利用する上でのWEBCAS taLkの活用は、One to OneでLINEのメッセージ配信を可能にするため、メールなどのツールよりも効果を実感しやすくなるのだ。

 ルミネは、LINEビジネスコネクトを活用しOne to OneでのLINEのメッセージ配信を行いたいと考えている企業に向けて「現在、LINE ビジネスコネクト機能を活用し始める企業も増えてきているので、この時期に着手できて本当によかったと思います。もしLINEというツールに可能性を感じるなら、早めにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。」とコメントしている。

 人々のコミュニケーションツールがメールなどからLINEへ移行している現在。ルミネの事例からもわかるように、個人対社会においても、LINEでのコミュニケーションが増えており結果も出始めている。時代の流れを読み、人々のニーズを感じ、そのニーズへ対応していくことが問われているのではないだろうか。LINEビジネスコネクト及びWEBCAS taLkは、現代人への最適なサービスの一手である。


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