お得情報の収集先は年代で違う?効果的な発信方法とは【マイボイスコム調べ】
マイボイスコム株式会社は、「店舗に関するお得情報の利用」のインターネット調査を2016年9月1日〜5日に実施し、11,466件の回答を集め、調査結果を発表した。今回は特に、オンライン店舗が提供するお得情報サービスで利用しているもの、公式アプリ利用意向の2点を見ていく。
お得情報に関心があるのは女性
まず、直近1年間の「オンラインで店舗が提供するお得情報サービスで利用したもの」つまり、店舗が提供する、買い物が便利・お得になる情報が入手出来るサービスの利用状況を見ていく。上のグラフにもある通り、「店舗の会員向けサービス」と「店舗のメールマガジン」が2割台、「店舗のオンラインショップの会員向けサービス」「店舗の公式アプリ」「店舗の公式サイト」が2割弱となっている。
一方、スマートフォンの普及状況にも関わらず、SNS関連の利用は9.2%に留まっている。しかし、この背景には性別と年齢による差があるようで、SNSからの利用では特に女性若年層の比率が高いということだ。
そして、お得情報サービスを利用した理由では、「特売・セール情報が入手出来る」が64.4%、「店舗で使えるクーポンやポイントが入手出来る」が50.6%と、やはり商品の割引やポイントにつながるものが求められている。ちなみに、「店舗で使えるクーポンやポイントが入手出来る」は、女性が男性を11ポイント上回っているそうで、女性の方がお得情報に敏感ということも判明した。
その他の利用理由では、「スマートフォン画面を見せると店舗での買い物が割引される」が、女性30代以下で4割前後と他の層より比率が高くなっている。以上のことから、女性向け商材を取り扱っているEC店舗においては、お得情報サービスからの顧客流入が期待できるため、積極的な活用が有効と言えるのだ。また、スマートフォン所有率が高い若年層においては、いわゆるO2O(オンラインからオフラインへ、またはその逆)が効果的なので、若年層向け商材を扱う場合には、スマートフォン関連の施策を取り入れてみるといいかもしれない。
年代で異なるアプリ利用意向
続いて、店舗の公式アプリ利用意向を見ていく。上のグラフにある通り、「利用したい」と「まあ利用したい」の合計は34.5%、「あまり利用したくない」と「利用したくない」の合計が33.6%ということで、全体的には、公式アプリ利用の関心があまり持たれていないように見える。
だが、アプリ利用に関しても、女性や若年層で比率が高くなっていて、女性10代で7割弱、女性20・30代で5割弱がアプリの利用意向があるという。一方、50代以上では非利用意向者が4割で、アプリ利用にあまり積極的ではないようだ。ゆえに、アプリでの施策を行う際には、ターゲットを若年層に絞る必要がありそうだ。
また、ECのミカタで過去に記事として取り上げた、株式会社ADDIXの「化粧品の情報収集に関する調査」によると、年代が上がれば上がるほど、スマートフォンではなく、パソコンで情報収集する割合が増え、それに併せてメールマガジンを見る割合も増加しているという。
つまり、スマートフォンが普及しているからといって、安易にアプリ関連の施策を行うのではなく、年代ごとに使い慣れているであろう、機器に向けた情報の配信をする必要があるのだ。他にも、年代による差があまり出ない動画マーケティングなどについても触れているので、ぜひ以下の記事を参考にしていただきたい。
お得情報の施策を行っただけで満足するのではなく、自社の商材とターゲット、そして情報の配信方法が適しているか確認し、効果的なマーケティングを行っていくことが大切なのだ。