インターネット通販売上ランキング2015~最新EC業界大図鑑を試し読み~

ECのミカタ編集部

 ECのミカタは、昨年に続く2作目として「2016年のEC業界を総まとめ!!最新 EC業界大図鑑」を発売しました。EC業界の基礎的な用語や概要〜最新のトレンドや重大ニュースをまとめた一冊になっています。ここでは、「インターネット通販売上ランキング(インプレス調べ)」より上位20位を公開します。

上位100社はPDFにまとめましたので併せて御活用ください。
 →https://www.ecnomikata.com/knowhow/detail.php?id=12704

インターネット通販売上ランキング

 インプレス社が発行しているインターネットの通販事業者の売上高上位100社。ここではランキングとランキングから見える業界の傾向や上位企業の施策をまとめている。
※調査期間:2015年1月~12月に迎えた決算期 / (*)売上高はインプレス社推定

順位 / 事業者名 / サイト名 / 売上高(百万円)

1位 / アマゾン(日本事業) / amazon.co.jp / 930,000*
2位 / ヨドバシカメラ / ヨドバシ.com / 79,000
3位 / 千趣会 / ベルメゾンネット / 77,479
4位 / ディノス・セシール / ディノス、セシール、イマージュネット / 57,069*
5位 / デル / DELL / 55,000*
5位 / 上新電機 / Joshin ネットショッピング / 55,000*
5位 / 楽天 / 楽天ブックス、Stylife / 55,000
8位 / ニッセンホールディングス / ニッセンオンライン / 51,682
9位 / イトーヨーカ堂 / アイワイネット / 50,000
10位/ ジャパネットたかた / Japanet senQua / 47,000*
11位/ キタムラ / カメラのキタムラ ネットショップ / 43,034
12位/ スタートトゥデイ / ZOZOTOWN / 41,182
13位/ ビックカメラ / ビックカメラ.COM / 33,000*
14位/ ファーストリテイリング / ユニクロ / 32,299
15位/ ディエイチシー / DHCオンラインショップ / 32,000*
16位/ QVCジャパン / QVC.jp / 30,000*
17位/ マウスコンピューター / mouse / 28,360
18位/ ジュピターショップチャンネル / SHOP CHANNEL / 28,000*
18位/ オルビス / ORBIS / 28,000*
20位/ 爽快ドラッグ / 爽快ドラッグ / 25,760

上位100社はPDFにまとめましたので併せて御活用ください。

ランキング総論

 2015年のネットショップランキングを前のページに掲載させていただきました。売上高トップ100企業の全体を見ると、EC業界全体の成長に歩調を合わせるようにして、総じて売り上げを伸ばしています。100社を主な取り扱い商材別に分けると、総合系が13社、食品が3社、PC関連 が9社、家電が22社、衣料品ファッション が18社、化粧品健食が12社、CD/DVD 7社、趣味ホビーが6社となっています。ちなみに、ジャンル別に企業を並べてみたものをPDFに用意しましたので、そちらも併せてご覧になると気づきがあるかもしれません。

 このベスト100企業は不思議と経済産業省の出しているデータのEC化率と親和性があるように思えます。試しにですが、 経済産業省のデータに各カテゴリーごとの市場規模とEC化率があるので、それに基づいて各カテゴリーのEC市場規模を出してみました。 すると、食品・飲料・酒類のEC市場規模は263億2400万円、生活家電・AV機器・PC周辺機器は3713億3902万円、また衣類・服飾雑貨は1300億866万円です。食品・飲料・酒類は、その金額が小さいため、べスト100企業を見ると、やはり食品系が3社。対して、生活家電・AV機器、PC周辺機器は金額に比例して、PC関連と家電あわせて31社。衣料品ファッションが18社となっています。

物販系分野のBtoC-EC市場規模

 その中にあって、OisixなどはまだまだEC市場の小さい食品ジャンルでありながらもベスト100入りし、着実に業績を伸ばしています。そうした企業には学ぶべきところも多いと思います。 その他、参考までに、書籍・映像・音楽ソフトが2,079億6376万円、化粧品・医薬品が225億552万円、雑貨・ 家具・インテリアが2,028億888万円 となります。国内市場においてはランキングを見る限りアマゾンが強さを発揮しています。アメリカのアマゾンの資料によれ ば、2015年12月期の日本の売り上げは82億6,400万ドルで、その年の平均為替レートで換算すると、約1兆円となります。 それを考えると、日本の小売ランキングベスト10にはいることとなり、アマゾンはリアルな百貨店と肩を並べるレベルに達していて、ECはごく自然に多くの生活に当たり前に浸透しているといえます。

 2位にヨドバシカメラが入っているのも最近の傾向で、ヨドバシカメラは今年の注目ニュースにも入れましたが、 都市部に大規模店舗を多数持っていることから、そこでの物流の強みを「ヨドバシエクストリーム」などによる当日配達サービ スで具現化しており、存在感を出しています。配達料無料で当日に届ける部分において、日本全国人口のカバー率は7.5%を 超え、アマゾン同様、多くの人にとって利便性の高いものになっています。また、実店舗での強みを生かしつつ、ネットを強化することで、お客様の都合に合わせて、リアルとネットとで、使い分けしやすい環境を整え、オムニチャネルにも積極的に力を入れている点が奏功しています。

 BtoCランキングを見ると、今年に入って躍進したネットショップも見られ、アスクルはBtoBのイメージが強かったですが、LOHACOを通じてBtoC事業に本格参入し、業績を大きく伸ばしています。アスクルの物流としての強さを生かしつつ、商品企画面など、他にはない独自の戦略が伸びに貢献しています。何らかの戦略を持っている店舗の強さがベスト100企業の中で、キラリと光ります。

 ECは、先ほどのEC化率の話がそうであるように、リアルと比べれば伸び代があり、可能性を秘めています。それはテクノロジーの変化により、急成長することもなくはありません。Web接客などで、あっという間に順位が変わってしまうこともあるかもしれません。ECだからこそ発揮できる最適なサービスは、まだ見ぬところに潜んでいます。 それがネットショップと結びついた時、この市場のさらなる発を予感させます。今後のランキングで次に話題になるのはこれを読んでいるあなたの企業かもしれません。


<「2016年のEC業界を総まとめ!!最新 EC業界大図鑑」より一部抜粋>

上位100社はPDFにまとめましたので併せて御活用ください。


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