EC業界News1週間まとめ〜ヤマト再配達で新たな局面/KDDIのWowma!コマース革命 出店料無料の衝撃

石郷“145”マナブ(編集長)

こんにちは。メディア編集部石郷です。

今週読まれたのは、こちら。
ヤマト運輸が配達時間等を変更。その決断の背景とは
https://www.ecnomikata.com/ecnews/13966/
GMOペイメントゲートウェイ 情報流出に関するまとめ(3月14日時点)
https://www.ecnomikata.com/ecnews/13882/
KDDI傘下のWowma!期間限定で入会費/月会費を無料に!
https://www.ecnomikata.com/ecnews/13911/
ショップサーブ12,500店に「ビットコイン決済」提供
https://www.ecnomikata.com/ecnews/13937/

ヤマト運輸がまず再配達で動いた


 今週、読まれた記事は、ヤマト運輸が再配達の締め切り時刻の変更を明らかにしたニュース。荷受け量抑制の話などでも話題を集める配達の問題は世間的にもかなり関心の高いニュースとして受け止められているが、2月1日には「働き方改革室」を本部内に新設し、全社をあげて業務の改善をヤマト運輸は打ち出していて、その流れの一環です。

 そこで、一つの変化のあり方として、まず再配達に関して着手がはじまり、クロネコヤマトの宅急便は、4月24日から、当日の受付締め切り時間を早めるといいます。例えば、受付方法がセールスドライバー、サービスセンターであれば当日の受付締め切り時間はこれまで20時までだったものを19時までに変更します。

 まとめてみると、こんな感じです。

 そして、配達時間帯の指定枠も変更されます。12時から14時という時間帯においては指定できなくなり、20時から21時の時間帯は19時から21時という風にして、時間帯の幅が広がります。

 こうすることで、ドライバーの負担が軽減されます。結果的に、お客様に我慢をしていただいて、なんとか現状を乗り切ろうと考えているわけです。

 そもそも、この問題がどれだけ深刻なものなのかは、データを見ればわかります。平成27年度のおいてのヤマト運輸の宅配便(トラック)は、取扱個数1,731,263,000個(対前年対比106.7%)となっており、それは、国内の宅配便取扱個数のうち46.7%を占めると言います。

 その中において、国内での宅配便の取扱個数自体も、平成27年度は37億4500万個(対前年比103.6%)となっているわけです。そもそも宅配の取扱個数が増えているのに、ヤマト運輸の取扱個数は、その中でも増加率は高く、シェアも大きいから、結果的に、ヤマト運輸への負担が大きくなるというのはいうまでもない。

ヤマトの荷受け量抑制問題の裏側にはECの成長もある。

 かつ、この背景には、ECの成長も十分関係していると思われていて、EC市場の規模は拡大していて、13兆円で、前年比7.6%にも登ります。トータルで考えると、どう考えても、今のままでやっていけるわけはありません。

 その上、国土交通省の「宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会」によると、宅配便の約2割が不在再配達となっているということは、それだけ余分に働いてしまっていますから、ここでヤマト運輸が消費者をも巻き込んで、自らのサービスを維持しようとこのような施策に出る意味も見えてきます。

 今の成長率を考えれば、この施策で、今後の状況を乗り切れるとは到底思えないので、まずは店舗ごとの意識を変えていくことがやはり重要でしょう。今更ですが、お客様には、確実に受け取れる時間を指定してもらい、その出荷時間、到着時間を見える化することで、その時間にきちんと受け取ってもらえるように極力配慮することが大事だと思います。

KDDIのWowma!も出店料無料?(来年の3月まで)

そして、もう一つ注目を集めたのが、KDDIコマースフォワードの「Wowma!」の戦略事業説明会での話になります。「Wowma!」と聞いて、まだピンとこない人もいるかもしれないですが、つい先日までDeNAショッピングと呼ばれ、古くは「ビッダーズ」だったといえば、分かるでしょうか。

 「ビッダーズ」の歴史は古く、DeNAの創業事業であり、それがKDDI傘下となって、新たなスタートを切ったのです。DeNAの社員だった人たちが意を決してKDDIコマースフォワードに移ったのですから、社員の気持ちも並ではなかったと思います。

 そこで、何を打ち出したのかというと、プランを大幅に変更しました。新プランでは、入会金が1万円、月会費4800円、成約手数料4.5%に、出品上限数5万品としました。どれだけ安くなったのかというと、入会金が6万から6分の一に、月会費も1万以下、成約手数料も今までの半分のパーセンテージとなる思い切った決断です。

 そして、アッと言わせたのは、来年3月まで、出店した企業に関しては、入会金、月会費を全て無料(0円)にするということでした。これはかなり思い切った戦略です。

Wowma!はKDDIの新たな未来を担う

 もちろん、意気込みを感じるわけですが、冷静に見ると、KDDIのグループとしてのメリットを生かしていくんだろうな、と受け止めました。かつてのDeNAという会社であると、EC事業のポイントなりを生かせる経済圏がありませんから、EC事業単体で、完結させなければいけません。でも、KDDIグループには、徐々にではありますが、様々な会社からなるau経済圏のような存在が携帯電話を筆頭に、ありますから、他への相乗効果の度合いも大きくなり、EC事業が存在する意味も大きくなります。

 携帯電話のキャリアとしての意味合いがどうしても大きいですが、auユーザーがauであるメリットを、Wowma!でお得に買える、など、このEC事業に感じてもらえれば、それだけでauにいる意味があります。この中において、かつ、出店店舗が増え、商品数が増えれば、それだけauでメリットに感じることになりますし、そこで、Wowma!のアピールをして、流入が増えれば、いよいよここへの出店者にとってのメリットは大きくなります。

 このサイクルにはいれば、いよいよ、他のモールに遅れを取っていたと言われるこのWowma!もそれなりに存在感を示す予感がします。もちろん、その他にも、auでんきなど、いろんなものがありますから、それとの相乗効果も図っていくことでしょう。確かに、創業事業で、南場智子さんにとっては、寂しい思いで、この事実を受け止めたかもしれないですが、その点を考えると、DeNAがKDDIにEC事業を譲渡したのは、正解だったのかもしれません。とはいえ、まだ、わかりません。読んでいる皆さん次第だと思います。

3年で流通額1500億円と宣言!

ちなみに、八津川社長は、3年で流通額を1500億円と打ち出しましたが、是非、それに期待はしたい。新生Wowma!の可能性を信じてみても、まずは出店してもいいのではないかと思います。何より、無料なのですから。

 別に、KDDIコマースフォワードのお世辞を言うつもりはありませんが、なぜ、今こうして背中を後押ししたのかといえば、彼らが盛り上がり、一層、上位3マーケットプレイスと切磋琢磨することは結果、EC業界の発展があるはずだと思うからです。いろんな売り場があってしかるべきだし、店舗によって相性のいいモールがあってしかるべきだと考えます。ことに、若年層に強みがある、Wowma!だから花開くショップがあっていいと思っていて、是非、ショップが飛躍のきっかけをつかんでもらえたらと思う次第です。

今日はこの辺で。
みなさんにとって笑顔あふれる一週間でありますように。
また来週お会いしましょう。

記者プロフィール

石郷“145”マナブ(編集長)

ECのミカタ 編集長。キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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