cafe24×ヤマトグループ、韓国発越境EC利便性向上へ

ECのミカタ編集部

韓国でシェアNo.1のECプラットフォーム「cafe24」を運営するシンプレックスインターネット株式会社とヤマトグローバルロジスティクスジャパン株式会社(以下、YGL)は、両社で覚書を締結した。これにより、cafe24が構築したECサイトを通じて商品を購入した日本の顧客の利便性が向上する、という。どのような内容なのか。サービス開始は2017年4月4日予定だ。

日本から韓国の越境ECサイトを利用する顧客が増加

 韓国の衣類や化粧品は、豊富なデザイン性や品質が良いと言われるが、特に、日本の女性に人気が高く、日本から韓国の越境ECサイトを利用して商品を購入する顧客が増えている。そういった中、韓国で100万社のECサイトに利用されている「cafe24」では、日本から越境ECサイトを利用して商品を購入する顧客のニーズにいち早く対応するため、日本の大手モール会社との出店に関わる連携や、韓国企業が日本への越境EC事業を開始する際に日本翻訳サービスを行うなど、各種サービスを強化してきた。

 一方、YGLは日本国内で唯一取得しているSP業者(※1)におけるAEO(※2)を活かし、海外から日本に輸入される貨物の迅速な通関と、ヤマト運輸の国内配送ネットワークをスムーズに連携し、受け取り手の顧客へのスピーディーな配送を実現してきた。

 今回、両社が連携し、商品を購入された顧客により早く、より利便性を高く受け取ることができるサービスの提供を開始することとなった。

※1)小口貨物
※2)貨物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された事業者に対し、税関手続の緩和・簡素化策を提供する制度

cafe24とYGLの連携で可能になること

cafe24とYGLの連携で可能になることサービス概要図

 これまでcafe24が構築した越境ECサイトでは、顧客が自ら配送会社を選択することができなかった。それが今回の連携により、cafe24は自社のシステム改修を行い、注文時に顧客自身が複数の配送会社からリードタイムや配送品質・付帯サービスなどを考慮し、最適な配送の選択が可能となった。

 さらに、ヤマト運輸の国内での配送システムとcafe24の受注システムを連携することで、注文から配送までシームレスな情報連携を実現する。これにより、顧客がECサイトから注文した商品を韓国の指定倉庫より最短3日で届けることができる。

 また、商品購入者が「クロネコメンバーズ」の会員など一定の条件を満たしている場合、LINEや登録したメールアドレスに「お届け予定通知」が来た際、受け取り場所の変更の操作をすることで、コンビニなどでの受け取りが可能になる。

 他国のECサイトを利用する際、顧客にとって気がかりになることとは何だろうか。おそらく、それは「商品が届く時間」だろう。国境を超えるため、日本のECサイトで購入する時よりも届く時間が遅いことが予測される。しかし、韓国ECプラットフォーム「cafe24」は、今回の連携により最短3日で商品が届くという。

 さらに、商品の受け取り場所も簡単な操作で変更が可能なため、急用で家を空ける時でも、受け取り場所を「コンビニ」に変更することで再配達を防止することもできるだろう。これにより、顧客の不安が解消され、心置きなく「cafe24」で買い物することができるのではないだろうか。

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