キリン、人工知能導入でニーズにあったワインを提供

ECのミカタ編集部

 株式会社ALBERT (東京都新宿区、以下ALBERT) は、キリン株式会社 (東京都中野区、以下キリン) のグループ会社(メルシャン株式会社)が運営するワインすき!(WINESUKI.JP)サイトに、9月14日(木)より、新たなコミュニケーションツールとしてAI・人工知能を活用したチャットボット型接客ツール「Proactive AI(プロアクティブ エーアイ)」の提供を開始した。

 ワインすき!(WINESUKI.JP)サイトは、ワインに合うレシピをはじめ、ワインに関する基礎知識やイベント情報等を紹介するサイト。これまでワインすき!(WINESUKI.JP)サイトでは、ユーザーの特典としてレシピ投稿機能の提供や体験モニター・試飲イベント告知等を行ない、積極的にサイトの活性化を推進してきた。

 今回、ワインすき!(WINESUKI.JP)サイトでは利用ユーザー向けに、より密なコミュニケーションの促進、ユーザーメリットの創出、販売促進の強化を目的として、AI・人工知能を活用したオリジナルのチャットボット「オフィシャルアシスタント おしえて!みのりさん」(以下、みのりさん)として「Proactive AI」を採用した。

 初心者にとって、ワインは覚えることや雑学が多く取っつきにくいと思われがちだ。ワインに興味があっても一歩踏み出せずにいる人も多くいる。そうした中で、気軽にワインのことを相談できるパートナーのようなコンテンツとしてみのりさんを提供することで、初心者がワインに抱くハードルを下げ、ワインの魅力を知るきっかけとするねらいだ。

 利用イメージとしては、ユーザーがワインの好みや飲用シーンについてみのりさんに質問をすると対話が始まり、みのりさんからおすすめのワインが提案される。これにより、これまで複数ある商品やコンテンツの中から人力で探していた手間を軽減できるほか、みのりさんとのコミュニケーションを通じて新たなワインとの出会いを体験できる。

 「オフィシャルアシスタント おしえて!みのりさん」では「対話型商品検索」「問い合わせ自動応答」「プロアクティブサポート」「雑談」の4つの機能が利用できる。その中でも「対話型商品検索」については、「インテント検索」を用いることで、みのりさんから能動的にいくつかの選択肢を提示し、絞り込みながら適切なご案内をするフローを確立した。

 例えば、ユーザーが「ワインを紹介して」と質問した場合、目的や予算、種類等についての選択肢が表示され、ワインのタイプを絞りこむことができる。(図1)

 次に、タイプで「赤ワイン」を選択した場合は、みのりさんが赤ワインの好みを質問し、「パワフルでコクがある」など、詳細な選択肢を表示する。(図2)

 更にユーザーが選択した内容に応じて、みのりさんが好みを深掘りした質問をし、「ほどよい渋み」などの選択肢を表示する。(図3)

 このような対話による回答の絞り込みから該当する嗜好性を加味し、ユーザーの直近のサイト行動履歴データと組みあわせて一人一人に合わせた最適な商品をみのりさんがおすすめする。

 ワインすき!(WINESUKI.JP)のように複数のコンテンツが存在するサイトでは、初期段階でユーザーの趣向や質問意図を判別することは困難だが、ユーザーの入力ワードとインテント項目を組み合わせて利用することで、精度の高い回答を実現できる。

 今後は、回答できる内容を充実させることにより、「オフィシャルアシスタント おしえて!みのりさん」のユーザーコミュニケーションを活性化していく予定。

 ALBERTは今後も「Proactive AI」をメーカー様・流通小売様等に提供し、ユーザーコミュニケーションの活性化の推進を目指していく。

ECをけん引するエネルギー

 ECの弱みとして、「接客ができない」という点がある。この弱点を解決するのが今回の Proactive AIだ。チャットボットに人工知能・AIを活用することにより、場合によっては人間による接客よりも的確な対応が可能となる。

 また、チャットボットは対面での会話でない分気軽に利用でき、利用へのハードルが下がることは間違いない。商品ジャンルにより必要なこと(利用のハードルを下げるなど)を突き詰め、それをサービスに反映させていくその姿勢と、そこに利用者目線がありありと見て取れること。これが、EC業界をけん引していくエネルギーに変わるのだ。

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