パルコがECサイト運営代行サービスを開始。ブランドの世界観や想いを伝えられるECサイトを

ECのミカタ編集部

 株式会社パルコ(本部:東京都渋谷区)が、ファッションブランド直営ECサイトの運営代行サービスを開始すると発表した。第一弾として、株式会社アンリアレイジ(本社:東京都港区)が展開するブランド「ANREALAGE」(アンリアレイジ)のECサイトを2017年9月26日(火)にオープンし、運営をスタートさせた。

 なぜいまパルコがECサイトの運営代行なのか?その先にどういう意図があるのだろうか。

 ファッションブランドがECサイトをゼロから立ち上げる場合、「高コスト」「運営ノウハウの不足」「運営スタッフの不足」などの障壁があるため、自社ECサイトの代替として既存のECモールを使用している店舗が多くある。

 しかしECモールの利用のみでは、「ブランドの世界観を一貫して表現できない」ことや、「モノを通して伝えたいメッセージがエンドユーザーに届かない」ことがあるため、ブランドやショップにとってはECモールの利用のみでは満足できない状況となっている。

 そこでパルコは自主編集のセレクトショップ「ミツカルストア」(福岡・池袋・青山)のECサイトを運営することで得た、商品ページの制作はもちろん、宣伝戦略・在庫管理・決済・物流などのEC運営に関わるノウハウを活かし、各ブランドの世界観や作り手の思いを伝える事ができるECサイトを協同で立ち上げることで、ブランドの販売力や情報発信の強化をサポートしたいと考えているという。

 その第一弾として、「ANREALAGE」(アンリアレイジ)のECサイトを2017年9月26日(火)にオープンし、運営を開始した。今後は、今回構築したECプラットフォームをベースに取り組み、ブランド数を拡大していきたいと考えているという。

強みの掛け算で販売数を伸ばす取り組み

 ECサイトの運営には、実店舗とは違うノウハウが存在する。そのノウハウを蓄積していくには多大な費用と時間がかかる。そうした経験を活かすことで、パルコ、ブランドの実店舗、ECサイトというチャンネル数が増え、ゆくゆくはオムニチャネル的な買い物もできるようになるのではないだろうか。

 これから先、実店舗だけでも、ECサイトだけでもない、両方を持つことで得られるメリットは大きくなってくるだろう。ユーザーの多様性に、企業も合わせていかなければ販売数は伸びてこない。百貨店の強み、ブランドの強み、ECサイトの強みを掛け算していく。そんな取り組みが今後増えていくのかもしれない。

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