越境ECまとめ~新税制で中国EC新時代へ~

ECのミカタ編集部

越境ECが非常に大きなビジネスチャンスの可能性を持っていることは今更言うまでもないだろう。しかし実際に海外進出を行い、成功したという事例を日本企業ではあまり聞かない。そこで今回は中国に話を絞り、日本企業の進出を阻む壁としてどのような要因があるのか見たうえで、日本企業が参入できるチャンスを探っていきたいと思う。

なお、今回使用しているデータの数値は経済産業省のデータを基に筆者が1ドル=112、39円、1元=16,97円(2017年10月18日現在)で計算したものと留意されたい。

中国EC市場データまとめ

まず中国におけるEC市場がどれほどの規模なのか、日本とアメリカと比較して紹介していく。

市場規模だが旅行、チケットを除いた物販のみで計算した場合、日本は約8兆円(対前年比6%)、アメリカが約44兆円(対前年比16%)、対し中国は驚きの約104兆円(対前年比40%)である。中国のEC市場規模は2位アメリカに倍以上の差があり、成長速度も群を抜いていることがわかるだろう。

続いて紹介するデータは個人的には非常に興味深いデータとなっている。

日本・83,0%、アメリカ・88,6%、中国・52,3%。

何を表しているかわかるだろうか?

この数値は国内におけるインターネット普及率である。(2015年末調べ)つまり何が言いたいかというと、中国にはまだインターネットを使用していない人が人口の半分近くいるということである。

国内における経済格差や地域に根付く風習など様々な要因があると思われるので一概には言えないが、まだ潜在顧客になり得る人が人口の半分近くいる。このことは中国EC市場が飽和市場ではないということを表すと同時に、多くの企業にとって魅力的な市場であるということも表している。

中国越境EC市場データまとめ

では次に越境EC市場について様々なデータを紹介していこう。

まず越境EC市場規模だが日本は2,396億円、アメリカは10,415億円、そして中国は21,737億円となっている。さらに2020年には中国の市場規模は39,953億円まで成長すると予想されている。

※越境EC市場規模は物販系の他にサービス系と越境取引が行われやすいオンライン・ソーシャルゲームやスマートフォンアプリ等のデジタル系の分野も対象に加えている。

さらに中国消費者の購入先として日本はアメリカの27%に次ぐ、18%となっており、中国国内でも日本に流通している商品は人気があることがわかる。中国人消費者にとって日本はアメリカに次いで人気がある国ということで商機のチャンスは大いにあるといえるだろう。

ではこれほどまでに中国人消費者が越境ECを利用する理由としてどのような要因が挙げられるのだろうか。

まず挙げられるのが「海外で購入し、リピート購入したい」というインバウンド

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