クレジット決済不正対策のアクル社と決済サービスのペイジェント社が提携

ECのミカタ編集部

*出典:日本クレジット協会
*2017年の見込み数値は2017年上半期の集計値を元に算定したもの

チャージバック(クレジットカードの不正使用による損害を受けないための施策)関連ソリューションを提供する株式会社アクル(本社:東京都港区、代表取締役社長:近藤修、以下「アクル」)と、決済サービスを展開する株式会社ペイジェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:上林靖史、以下「ペイジェント」)は、不正対策分野において業務提携することを発表した。

急増するクレジットカードの不正使用

近年、増加の一途をたどるクレジットカードの不正使用だが、その被害が急増している。2017年9月29日の日本クレジット協会の発表によると、2017年の上半期のクレジットカードの不正使用による被害金額は実に118億2000万円だ。

その深刻な状況に対応するため、独自ノウハウを基盤にEC事業の脅威に対して、様々な不正対策ソリューションの導入支援とコンサルティングを行っているアクル社と自社ECソリューションの豊富な導入実績と幅広いサービスラインアップを誇るペイジェント社が不正対策の分野でガッチリと手を組みるEC事業者に向けて、チャージバック保証サービスなどの不正対策ソリューションを提供することとなった。

不正決済対策への期待

クレジットカードの被害内容だが、2017年上半期の被害金額のうち、偽造カードによる被害金額(リアル店舗などでの被害)は約20億円(前年同期比約1.2倍)、その一方オンライン決済での被害(番号盗用による被害など)は金額にして約85億円(前年同期比約1.8倍)となっている。

この金額を見るだけでもオンライン上でのクレジットカードの不正使用による被害金額とその大きさ、急増具合がはっきりと分かる。不正決済の対策に関連するサービスのニーズと期待が高まっているのはそうした背景があるのだ。

豊富な導入実績を誇るペイジェント社

オンライン事業者向けに収納代行サービスを提供しているペイジェント社はDeNAと三菱UFJニコスとの合弁会社だ。クレジットカード決済や後払い決済、スマートフォンキャリア決済など豊富な決済方法をEC事業者などに提供している。そのソリューションにはスピーディーな入金処理の面で定評があることから、物販やコンテンツ販売、サービス提供など幅広い業種で多くの事業体に受け入れられていて豊富な導入実績を誇っている。

「国内では唯一の不正対策コンサルティング会社」アクル社

アクル社は、「国内では唯一の不正対策コンサルティング会社」との呼び声が高い実力企業だ。チャージバック対策から保証まで、主にオンライン上でのクレジットカード決済の際に発生する不正防止ソリューションなどを全般的に提供している。

今回のペイジェントとの業務提携によって、ペイジェントの決済サービスを利用しているEC事業者は、アクル社の不正対策ソリューションを導入することができるようになる。つまりペイジェント社の決済サービスを使っているEC事業者はECのプラットフォームやサービス、今までの運用を変えることなく、アクル社の高度なオンライン上でのクレジットカードの不正使用対策ソリューションを利用できるようになるということだ。

またアクル社では、ソリューションの提供だけでなく、自社が独自に調査した不正に関連する国内外の最新の動向、より本質的な不正対策手法などについて定期的に情報を配信するなど、情報提供の面でも手厚い。

巧妙化し急増するオンライン上でのクレジットカードの不正使用。その対策はEC事業者にとっても急務ともいえる。一方で個々のEC事業者が独自に不正対策をするのは限界があるのも事実だ。今回の両社の提携は、その課題を解決し、EC事業者が安心してビジネスを展開できる環境構築の面で至って朗報と言えるだろう。


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